1.はじめに:音楽分析アプリについて
最近コードAIといういいアプリがあると聞きました。音源を読み込ませると、分析してコードを表示してくれるみたいです。
これらのアプリは耳コピ用に使えるのではと思い、他にも音楽分析アプリにどのような物があるのか調べてみました。ざっと以下のような感じです。
(1) コードAI(Chord ai):コード分析アプリ (基本版無料、上位版有料)
・スマホ用:ios/Android用両方あり
・スマホ内やユーチューブの楽曲を取り込み、コード解析、表示する
・ios条件:ios 16以上
・無料版だと?MIDI出力がなく、コード表のPDF出力のみ(詳細不明)
(2) Chord Tracker:楽譜作成アプリ (ヤマハ、無料)
・スマホ用:ios/Android用両方あり
・スマホ内の楽曲を取込み、コード解析が可能
・コード表示の、五線譜・鍵盤・ギタータブ譜の切り替え表示機能あり
・解析結果はブルートゥースで接続した楽器にだけ送信できる
・リアルタイムの演奏用に適している
(3) スコアメーカーZERO:楽譜作成 (KAWAI、有償)
未調査
(4) MuseScore:楽譜作成 (無料)
・PC用?
・楽譜作成サービス
(5) mimiCopy:耳コピ用 (有料)
未調査
(6) Audipo:耳コピ用 (アプリ内課金あり)
・音程を変えることなくスピード調節が可能でループ機能もあり
(7) WaveTone:フリーソフト (無料)
・PC Windows用
・Wave、MP3ファイルを分析し、音をピアノロール風に表示する。
・コード、テンポなども解析することができる。
・コード分析後一度MIDIファイルに変換出力することができる
2.ヤハマのアプリChord Trackerのインストール
まずコードAIを手持ちのIpadminiにインストールしようとしましたが、iosが16以上でないとインストールできません、のエラーが出てインストールできませんでした。Ipadminiの方は15.8.2で最新となっていたのでどうしようもなく、あきらめてヤマハのChord Trackerを試してみることにしました。こちらは問題なくipadminiにインストールする事ができました。
ipad内のミュージックファイル、自分で録音した音楽、Dropboxが入力できるようでした。ミュージックファイルのipad内はPCとiTuneで同期させる必要があるので、単独でちょっと曲を試してみたい時には不便な気がしました。
コード表示の、五線譜・鍵盤・ギタータブ譜の切り替え表示機能がありました。
Tスクエアの宝島を読み込ませた時の画面はこんな感じです。(曲の出だし部分です)
中央上部の「・・・」をタップすると、楽器に送信、というメニューが出てきます。
解析結果はブルートゥースで接続した楽器にだけ送信できるようで、ファイルの受け渡しはできないのが残念でした。なので、PC上のDAWと組み合わせては不便そうでした。ただリアルタイムで画面のコードを見ての演奏練習用には便利そうです。
3.フリーソフト WaveToneのインストール
次にPC用のWaveToneというフリーソフトを試してみました。
こちらはPC上のMP3やWaveファイル等各種形式を読み込め、とても便利です。
TスクエアのFirst Impressionを開き、解析させた画面はこんな感じです。
色々と設定項目と機能があるようです。ただちょっと手軽に使うには難しい感じで、まず上図からわかるように曲の出だしと小節との関係を手動で合わせてやる必要がありそうで、やり方はパッとヘルプを見てもよくわかりませんでした。
コード解析は一度音源を読み込んだ後に、メニューから手動で解析させて画面上に表示させるようです。
そして、その結果のコードをpdfファイルに出力したり、midiファイルにも出力できます。
DAW側でそのmidiファイルを読み込ませれば、自動的に和音を作ってくれます。
PC上でDAWと組み合わせて使用するには便利そうなのですが、いかんせん設定項目が多くて使い方がよくわかりませんでした。画面上のピアノロール風画面では、各バーの所をクリックすると音程名を確認する事ができるので、耳コピの時に音程がどうしてもわからない時には便利そうですが、どのバーがどの楽器の音かを把握するのは手間がかかりそうです。音程名は表示してくれるのですが、この時に同時に音を鳴らしてくれれば大変良かったと思います。時間をかけてじっくり研究して慣れれば、かなり使えそうな感じはしました。
4.コードAIのインストール
そういえば手持ちにはもう一つ、アンドロイドのスマホがありました!画面が小さくてあまり使いたくはないのですが、インストールを試してみると無事にできました。
このアプリの特徴は、スマホ内の音楽ファイルだけでなく、YouTubeを直接読み込めるようで、これは便利ですね!
早速今度耳コピしようとしていたTスクエアのFirst ImpressionをYouTubeから読み込ませてみました。テンポと調が画面表示され、再生に合わせてコードも表示されました。
その時の画面はこんな感じでした。
DAW側でこのテンポ=160に設定し、メトロノームを鳴らして元音源と同時に比較すると、最後までドンピシャでした!!
分析されたコードは、pdfファイルにしてスマホ内に出力できました。残念ながらmidiファイルには出力できませんでした。無料版しか試していませんが。
このpdfをメール等の手段でPCに移し、DAWにコードを1個ずつコピペしました。そしてDAWの機能でコード名からピアノの和音を作り、元音源をDAWに貼り付けて開始のタイミングを微調整し、同時に聞いてみると数カ所若干違和感がありましたが、ほとんどは問題なく元音源に合っている感じでした。
ですから、このコードAIの無料版でかなり手軽に使えそうです!
5.Android用エミュレータ
なかなか優れたコードAIですが、スマホで実行させたのでは、PCとのやりとりが少々面倒ですし、何といっても画面が小さいので見難いです。
そこでPC用のコードAIがないか必死で探しましたが残念ながらありませんでした。ただPC上でAndroidエミュレータを動かせば、PC上でコードAIが使えるとの情報をつかみました!!
エミュレータについては、かなりの情報量となりますので、次回の記事で書きたいと思います。