「トヨタ対VWフォルクスワーゲン」を読んで | 名古屋市,愛知県の弁護士・税理士|より良いサービスを目指して経営品質を学ぶブログ

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代表弁護士 浅野 了一

中西孝樹氏著の「トヨタ対VW(フォルクスワーゲン) 2020年の覇者をめざす最強企業」を、20142月から3月にかけて精読しました。

 

 

中西孝樹氏は、トップアナリストで、自動車産業を中心として産業・企業リサーチとコンサルティングサービスの提供をされています。

 

私は、この著作を読むまで中西孝樹氏のお名前を知りませんでしたが、20142月の日経書評で紹介されていたのを機に、購入いたしました。

 

この著書には、同じ文章が何度も繰り返し出てくるので推敲不足、アーキテクチャ論や、VWの戦略の神髄などへの踏み込み不足、またトヨタへのおもねりが何度も感じられるなどの批判があります。

 

確かに、私も読んでみて、各章毎の構成が整理されていないように感じました。ですが、私のように自動車産業に詳しくない者が、自動車産業全般の歴史、その盛衰、今後の動向を知るには、解りやすく好著であると思います。

 

そして、自動車産業と、私が身を置いている士業の世界を重ね合わせ、今後の動向を推し量る、すなわち私の求める次の問いを考えるのに大変参考になりました。

 

トヨタ対VM

 

 

 

■ 私の求める問いと、同著の参考となる記述

 

 

Q: 法律事務所の「組織化と人材育成」とは?

 

「人を育て、ものづくりに励み、考え、改善を繰返す。このプロセスで鍛えられる組織とものづくりの力は、やすやすと逆転を許すものではないはずだ。」

 

 

Q: 法的サービスの標準化の行く末は?

 

「クルマのコモディ化、新興国自動車消費での低コスト構造、企業間競争格差の縮小、新たな競争力の出現など、思えば今さら始まった現象ではない。」

 

「コモディティ的な商品特性が勝ってくるのであれば、競争力を支配する素子が品質/技術から価格/コストへ移行することを意味する。」

 

 

Q: 過去、力のあった、また現在、力のある法律事務所の課題は?

 

「成功要因が変質していても時には、過去の構造で勝ち続けることもあるのだ。古い構造に立った状態で規模がさらに膨張してしまうことはさらなるリスクを増大させる。」

 

「『ビートル』が成功しすぎたことは、VWが自身の持続的な成長を支える新しい技術や商品を開発する妨げとなった。単一モデルを大量に長期にわたって売りさばくことは、収益を生むにはまたとない好機ではあるが、生産性、品質、コストなど、自動車会社として世界的競争に勝ち残る力を醸成する工程を作りそこなったのだ。」

 

 

Q: 法律事務所の創設、成長・拡大について

 

同著で引用されている、「VWはついに幼児期と成長期を経過することがなかったのだが、その時期こそが事業を充実させ、成熟していくのに必要なものだった(マリアン・ケラー女史 著書『激突』(草思社)」

 

 

Q: 法律事務所の合併におけるキーポイントは?

 

「ダイムラー・クライスラーの崩壊・・・

 

支配を求め企業融和を急ぐドイツ的な経営感覚が災いしたといえよう。内部崩壊と外部環境悪化が負のスパイラルを生み出し崩壊を迎えた。共同購買や工場の相互利用プロジェクトを立て続けに着手していた。しかし、人材の融合はほとんど進まずダイムラー主導色が鮮明となっていくなかで、合併翌年には旧クライスラーの有力人員の流出が驚くほどのスピードで始まる。

日産 ゴーンの経営力もさることながら、フランス的な時間をかける融和策が日産の再建成功への基盤となったことは否定しがたいだろう。」

 

 

■ 私の課題

 

弁護士法人名古屋総合法律事務所は、20103月設立の新興法律事務所です。

 

歴史があり力を持つ少数の事務所が寡占的な地位を占める弁護士業界にあって、創設の生みの苦しみ、経験不足からの運営の稚拙さと、従業員にコンセプトを理解させる難しさに起因する幼児期の葛藤を経て、学童期に入っております。そして、これから青年期へと向う、成長の段階にあります。

このような過程にある当事務所にとって、この著書「トヨタ対VW」は、上記問いの他にも多くの知見を私に与えてくれました。

これらの知見を、今後の名古屋総合法律事務所の成長にどのように活かしていくかが、私の課題です。

 

 

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