クリスマスも終わり、年の瀬です。
研究所では可能な限り集団療育の一環としてボードゲームに取り組んでいましたが、ひとまずこれで企画に一区切り。
約半年にわたって行ってきた全体的なレポートを年明けにしますね。
さて今月は「とにかく、みんなで楽しもう」をコンセプトにしました。単純に楽しむ事は今回が冬休み開催で参加人数がマックスだったことも関係するでしょう。
冬休み、クリスマス明け、忘年会!とにかく楽しむ単純なコンセプトです。
今回行ったゲーム
①ハリガリ
②レジスタンス.アヴァロン
③クク.カンビオ
④PIT
①は毎回やっているハリガリ。
いつも(毎回)やってます。今回初参加の子が何人かいましたので「わかりやすい」簡単なゲームでスタートです。
(ハリガリについて詳しく知りたい方は夏時期のゲーム会のブログ記事をご覧ください)
②レジスタンス.アヴァロン(を使っての「牛乳当番」)
えー、これは人狼ゲームになります。
人狼ゲームは中高生〜社会人に人気のゲームですが、昨今テレビに取り上げられる事も多く、研究所でのゲーム会でも人気があります。
(慣れていない方が人狼ゲームを行う事はお勧めしません)
レジスタンス.アヴァロンはその中でも「人狼ゲームの完成形」と言われる傑作。
アーサー王と円卓の騎士が聖杯を探しに行くのがテーマです
対象年齢14歳以上の難解なゲームを、小学生の子が混ざるゲーム会で、どう行うのか?
ルールを単純なものに変えて、テーマを小学生でも分かりやすいように「牛乳当番」にしてあります。
1週間(月から金曜日)の間、牛乳運びの当番の係を多数決で決める話。
ただその中に「邪悪チーム」と呼ばれる牛乳嫌いで牛乳を運ぶ時にビンの牛乳を割ってしまおうと企んでいる人たちがいます。
「邪悪チーム」と「牛乳好きと牛乳嫌いだけど頑張って飲む正義のチーム」をクジ引きで担当者を決め、相手の正体を明らかにして行くゲームです。
今回は小学生(高学年)も混ざる中、イラスト図式を多用してルール説明に時間を割きました。
そして初歩の初歩でしたので、なんとか理解できました。
(やっていくうちに、理解を深めていく事が肝要です)
ゲーム中は、誰が牛乳を運ぶか多数決の記名投票になります。(もちろん割る意思がある人には頼めない)
みな自分の身分を隠し「あなたは何故この人に牛乳を運ばせたいのですか?」相手に質問していきます。(一番質問していたのは小学生)
普通は年齢にあったゲームをさせるのがボードゲームのお約束なのですが「人狼ゲームがやりたい」というリクエストに無理無理答えた結果です。
ルールを簡素化の方法については改めて報告します。
③クク.カンビオ
これはイタリアに中世から伝わるカードゲーム。
ルールは比較的簡単で隣の人とカードを変えるか変えないかを決めるだけ。
絵札には特別な「合言葉」のようなものがありそれを覚えるのが大変だと思い「絵札とセリフ」を大きく印刷し、分かりやすくしました。
このゲームは途中負けた人が失格をして、ゲームから抜けていきます。
失格をしてしまうと、他の人が勝負している間待っているのが大変かな?と杉浦は心配していたのですが、そのお思いとは別に「他の人の勝負を自分のことかのように見守る姿勢」が全体的に見えました。(決勝の最後に自然と拍手が起こるような雰囲気)
このゲーム、本当は相手の表情読んだり、残りの札を記憶すると強くなれるのですが、今回のコンセプトは「楽しむ」事なので単純にノリで楽しみました。
④PIT(ピット)
これも初出ではありません。
研究所御用達ゲームです。グループ療育では鉄板ゲームではないでしょうか?
ハリガリと同様反射神経を使うゲームではありますが、目的は早く反応することではありません。
他の人と同じ枚数ずつカードを交換し、ほかの手札の9枚を全て同じにする事です。
処理能力は確かに大事ですが、研究所で鍛えたいのは「他の人と目を合わせる」「リクエストする」「他の人のオーダーをそろえる」「相手の気持ちを推し量る」などのコミュケーション能力です。
今回は途中から「喋ってはいけないルール」を追加しました。
すぐに参加者は「指でサインをつくり」他の人とカードを交換していきました。
(皆さん物凄く上手に交換しているので感動しちゃいました)
以上で12月のゲーム会はお開きです。
来年は2月から開催する予定です。
詳細決まりましたらご報告いたします。
研究所では、全ての人に学ぶチャンスと喜びを実感してもらおうと学習や療育をはじめ、日々様々なことに取り組んでおります。
ままならぬ事も沢山ありますが、皆様のお力になれたらと思っております。今年一年ありがとうございました。
それでは皆さん良いお年を。