弁護士のひとり言(88) 203高地への道
弁護士 加藤 洪太郎
■ 久方ぶりに203高地に
昨年、久方ぶりに今は史跡となっている203高地を訪れました。歴史は日露戦争(1904年~1905年)。旅順口の湾内に立て籠もるロシア極東艦隊を背後の陸側から砲撃するため、湾内を見おろすことができる観測点となった高地です。その攻略めざす日本軍と強固な陣地を構築して護りを固めるロシア軍との間で死闘が繰り返された要衝です。
(社)日中法務交流・協力日本機構が推進力となって大連に日本の法律事務所代表処を開設して15年。その周年記念行事に参加された方々の有志とご一緒しての視察でした。
■ 終始、取り付いて離れない関心事
これまで何度も足を運ぶたびに、新しく史実を知り、そこから新たな関心事が浮上し、そこで学びなおし調べなおしが始まるということを繰り返して参りました。
そのなかで、終始、取り付いて離れない〝どうやって?〟の関心事がございます。
あらためて、それは、若者の戦場への動員・投入のことなのです。
1904年の203高地攻略戦では、実に6万4千名の戦闘員が投入され、内5千52名が戦死し、1万1千884名の負傷者を出したという。
■ 今は温かいホテルから
100年以上を経た21世紀の今、前夜、自分たちは大連のホテルで温かいお風呂と夕食。明けて翌朝、観光バスで楽々と203高地に。
その道中で思い浮かべるのです。
かの1904年の6万4千名の兵は、朝鮮半島あるいは遼東半島に上陸以来、連日連夜、歩き野営しまた歩き野営するの長旅を重ねて203高地の大会戦に向かったという史実のこと。いったい、どうやって、それだけの人数の若者を、それだけの長途に、しかも死地に向かって動員し得たのだろうか?
■ どのようにして維新政府は
応仁の乱に始まる戦国の惨禍を収拾し、歴史上まれに見る300年の平和を成し遂げたのが徳川政権。それを倒した1868年の明治維新から1904年までの37年間に、維新政府はどのように日本および日本人を異国の地まで遠征して戦い得るように造り変えたのか?
■ 今日あらためて調べ直す
この史実の肝心要のところを調べ直さねば、ということが切実な課題ともなってきているように思います。1945年の敗戦以来、70年続けてきた平和の果てに、2015年には再び外地での戦争を日本人をして戦わしむる法制が復活したからであります。
■ 改憲の成否がその象徴
改定自衛隊法等でいう「存立危機事態」は、かの〝満蒙は日本の生命線〟とどこが違ってどこが一緒か?そして、これから外地の戦地に赴く日本の兵員はどのようにして動員されるのか?
日本および日本人の〝精神〟を作り直すために欠かせないのが現行憲法の改定。すでに自衛隊法などの法制は国会での多数を頼みに変えてはみたものの、実際に外地の戦闘に若者を動員するには国民精神の入れ替えが必須。それが〝憲法〟の改定。というより改定できる国民世論の改変。
日本の国のあり様を左右する岐路が、維新の回天から160年後の今、再び眼前に迫る。
かの遼東半島に代表処を置いて、初めてこの意味あることを実感した己を語ることに。
弁護士のひとり言(87) 全国大会挑戦記
『To be continued...~ケンちゃん&ゲンちゃん、キラキラの全国大会挑戦記~』
弁護士 久野 由詠
去る11月12、13日、当事務所の合唱部「ケンちゃん&ゲンちゃん」は、「日本のうたごえ祭典inえひめ 全国合唱発表会」の職場の部に、愛知県代表として出場するため、愛媛県松山に行ってまいりました!
夏目監督の指し示す方角が松山かは不明ですが、『いざ、松山へ!!』。
雲一つない青空に、目標に向かう私たちの期待は高まる一方です。
松山空港についた合唱部一行。松山市中心部に移動し,まずは腹ごしらえ。
こちらは、名物の「活鯛めし」がメインの「坊ちゃん御膳」。
鯛のお刺身が乗ったご飯に、お出汁で溶いた玉子をかけていただきます。
他にも、鯛のカマの煮付け、松山あげのお味噌汁、“愛媛と言えば”のミカン、どれも、とっても美味しかったです♪
言葉少なに、食べるのに真剣な私たち・・・(笑)。
お腹が満たされた後は、城下町のお店に誘惑されながら、リフトに乗って松山城へ。
リフトを降りてからも、とても立派な石垣を横目に、石段や坂道を上ります。
食後の良い運動に息も上がる・・・
城門の手前で振り返ると・・・
遠くに、光る瀬戸内海の見える絶景が!!
ここで私たちは、あの瀬戸内海に向けて、翌日の本番で歌う2曲を披露。
伴奏が流れ、何事かと立ち止まる観光客の方もいる中、緊張しましたが、「人前で歌う度胸も大事!」と思い切って歌い始めるうちに気持ちよくなり、気付けば心を込めて、とても清々しく歌っている自分がいました。
肝心の松山城へは、その後のスケジュール等を考慮して、入城を断念。
ですが、全国大会の開催地を踏んだ記念に、集合写真はしっかり撮りました!
そして、城下町のオシャレなミカンジュース屋さんでミカンビールを嗜むメンバー。
ほろ酔い気分で、市電に乗り、宿を取った道後温泉へ。
あの『千と千尋の神隠し』のモデルになったと言われる道後温泉本館。
耐震工事のため、現在の姿は今年いっぱいとのことで、観光客で芋荒い状態の中、ミーハーなメンバーはしっかりお湯につかってまいりました♪
そして、待ちに待ったお夕食。
鯛の煮付けに、瀬戸内の海の幸のお刺身、「ひめポーク」のしゃぶしゃぶ。
飲めるメンバーは、ついついお酒も進みます。
このビール,ほんのりミカンの風味がしたそうです!
けれど、翌日の本番に備え、いつもに比べると控えめだったように思います(笑)。
旅館のお部屋からは、ピンク色にライトアップされた松山城が♡
夕食後は、おのおの旅館の温泉で疲れを癒やし、「ゴルゴ13」や「ゴジラ」、「ちびまる子ちゃん」の「永沢くん」、「ベティちゃん」など、全員異なるフェイスパックで、爆笑しながらお肌の調子を整えた後、、、
(誰が誰か分かりますか・・・?笑)
少しだけ、地酒や道後ビールなどでまったり二次会をし、みんな日付が変わる前には就寝しました(平日の仕事ぶりからするととっても早寝!)。
翌日は、いよいよ、全国大会本番!
市電では、「坊ちゃん列車」とすれ違い、気分も自然と高まる。
午前中、他のチームでも出場したメンバーの応援に行き、近くの公園で最後の青空練習をした後、職場の部の会場へ移動。
・・・の前に、やっぱり腹ごしらえ。
JR松山駅横のラーメン屋さんで、「ひめ豚の麦味噌ラーメン」やしらす丼に舌鼓。
意気揚々と会場入りした私たちですが、全国大会に出場している他団体の歌声に圧倒されて息をのむ・・・。
それもそのはず、初出場の私たちの他は、全国大会の常連・常勝で、何十年と歴史を積み重ねてきた先輩達ばかり・・・。
それでも、リハーサル室に入り、これまで歌唱指導をしてきてくださった先生方(指揮者・ピアノ伴奏)と一緒に、最後の調整を重ねる。
歌う曲は、『遠い日の歌』と『マイバラード』。
2曲目のマイバラードでは、男女が交互になって手を繋ぎ、揺れながら語りかけるように歌うのですが・・・。
鏡に向かって、表情を確認しながらの最後の最後の歌唱中、本番までの思い出が一気によみがえってきて、こみ上げる涙を、止めることができずに少し泣いてしまいました。
ただ、リハーサル中にちょっぴり泣いたおかげで、本番では泣かずに、全員で舞台に立つ喜びや感謝を全身で感じながら、客席全体に幸せな気持ちを届けたいとの一心で、心を込めて歌うことができたように思います。
※本番中の写真は、撮影禁止だったため、撮れませんでした。
気になる結果は・・・
(怖いもの知らずで)目標にしていた金賞はおろか、入賞もできず。
でもそれは、「金賞を取る!」という目標への道が、まだまだ続くということ。
私にとっては、仕事などでつらいことがあっても、合唱部のみんなと過ごす時間があるから、この1年間やってこれた、といっても過言ではありません。
そんな大切な仲間と、夢に向かって過ごす時間がこれからも続くことは、それ自体がとても幸せなことだと感じています。
一緒に頑張ってきたメンバーのみんな、支えてくださった先生方、専属カメラマンさま、応援してくださった所員や友人知人のみなさま・・・
本当にありがとうございます。
私たちは、これからも高めあって、感謝の気持ちを歌声で届けていきたいです。
歌い終わり、みんなで記念撮影。
おまけ①
何にそんなに爆笑したのかもはや覚えていないですが・・・
おまけ②
中川弁護士が所持しているブツについては、聞かないであげてください(笑)。
「法律・税務公開セミナー&無料相談会(第3回)」のご報告
11月12日(土)午後に、生活協同組合コープあいち・税理士法人オーティーエー・NPO法人あいちあんきネットの共催で、「法律・税務公開セミナー」第3回目を開催いたしました。
○ テーマ:『相続入門と相続税 』(今年度は毎回同じテーマです)
○ 場 所:コープあいち高蔵寺ニュータウン
○ 講 師:山本律宗(弁護士)
:川崎隆也(税理士)
今回開催しました会場「コープあいち高蔵寺ニュータウン」は、昨年に引き続き2回目となります。この日の為に、コープあいち高蔵寺店の広告に載せて頂いたり、コープ組合員の皆様がチラシ等を使用して宣伝活動を行って下さったおかげで、一般の方のご参加が46名、講師・スタッフが5名の総勢51名で行われました。準備させて頂いた会議室が満席となり、急遽廊下に席を用意させて頂く程の大盛況ぶりでした。
また、コープ組合員の方のご手配により、春日井CCネット(ケーブルテレビ)の取材が入り、セミナーの様子を撮影して頂きました。この模様は、11月29日(火)地上デジタル12チャンネルで放送予定となっております(放送エリア:春日井市、小牧市、犬山市、扶桑町、大口町)。放送エリアの方は、ぜひご覧下さい。
講義の第一部は弁護士から、相続の入門編として、遺言書がある場合とない場合の「遺産分割」について等を、預金通帳や不動産登記事項証明等の資料を確認しながら説明しました。
第二部は税理士より、第一部を受けて相続税についてご説明しました。「相続税の税率」「相続税の計算」「相続開始後の手続きの流れ」「相続財産に加算されるもの、除かれるもの」など、分かりづらい税の話を笑いを交えながら分かりやすくご説明しました。
セミナー後の無料相談会も6名の方にご予約をいただき、大盛況に終えることができました。
休憩時間には、コープ組合員の方がお茶やコーヒーを準備して下さったので、参加者の方々が集まって雑談をする時間もあり、講義の最初から最後まで和気あいあいとした雰囲気で行われました。
今後、今回と同じテーマで、1月には名古屋第一法律事務所で、3月にはコープ小幡で開催を予定しています。是非、多くの皆様に参加して頂けたらと思います。
さて、第4回目は、以下のとおりです。
○ 日 時:平成29年1月28日(土)13時~16時
○ テーマ:『相続入門と相続税 』(1回目と同じ)
○ 会 場:名古屋第一法律事務所
○ 講 師:青山玲弓 (弁護士)
:富田偉津男(税理士)
セミナーの参加費・申込は必要なく、どなたでも参加できますので、お誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。
また、セミナー終了後は無料相談会を行います。こちらは予約制になっていますので、ご希望の方は、相談申込票をダウンロードし、担当者までご送付ください。
次回以降も、多くの方々のご参加、お待ちしております!
弁護士のひとりごと(86) 裁判の世界でのペーパーレス化は??
弁護士 森田 茂
世の中では至る所でペーパーレス化が進んでいますが,裁判の世界はその波から少し遅れているようです。
裁判では,主張の書面や証拠(以下,まとめて「裁判書類」といいます)を提出する場合,必ず裁判所と相手方弁護士の両方に同じものを提出します。この場合,裁判書類のPCデータを添付し「送信」をクリックして提出できたら,さぞ便利なことでしょう。しかし,現在のところ,このようなメールでの提出は一切認められていません。
20年以上前の話ですが,私が弁護士になったころは,裁判の日の前にあらかじめ裁判書類を提出する場合,必ずそれを「紙」の形にして,事務員さんに裁判所や相手方弁護士の事務所へ直接持っていってもらうか,郵便で直接送っていました。もっとも当時はパソコンもそれほど発達していませんでしたが。
その後,法律が改正され,現在では,(一部の例外を除き)裁判書類をFAXで提出することが可能となりました。これでかなり便利にはなりました。
ただ,郵便にしろFAXにしろ,いずれにしても届けられるのは「紙」です。当然,相手方弁護士や裁判所からも紙の形で裁判書類が送られてきます。
これらを全てPDFファイルにして紙は残さないということも技術的には可能でしょう。しかし,それには膨大な作業が必要となりますので,費用対効果を考えると現実的には無理です。少なくとも,私はそのようなことをしている弁護士を見たことがありません。
そのため,相手方弁護士や裁判所から紙で送られてきた裁判書類は,パンチで穴をあけて案件毎にファイリングすることになります。
一方,自分が提出した裁判書類はもともとPCデータであることが多いです。しかし,相手方弁護士や裁判所から送られてきた裁判書類は「紙」の形でファイリングしますので,自分の提出したものの「控えも紙で一緒にファイリングしておかないと逆に不便です。
そのため,弁護士の持っている「訴訟記録」は,膨大な枚数の紙がファイリングされた分厚いファイルになります。1つの案件でそのファイルが数冊に及ぶことも珍しくありません。弁護士の持っているカバンが一般のビジネスマンに比べて大きいのは,この訴訟記録を持ち運びしなければならないからです。パソコンのハードディスクに全て収まっていれば小さなカバンで足りるでしょう。
このような話を聞くと,「裁判の世界は,なんて不便なのだろう。」と思われるかもしれません。しかし,裁判でやりとりされる情報が万が一漏れたりすると取り返しのつかない大問題になってしまいます。このようなセキュリティの面から,一般的には,ペーパーレス化が進まないのもやむを得ないと考えられているようです。
「法律・税務公開セミナー&無料相談会(第3回)」のご案内
当事務所では、2012年よりNPOあいち・あんきネット及びコープあいちとの共催で『法律・福祉公開セミナー&無料相談会』と題したセミナーを開催してきました。そして、2015年からは、新たに税理士法人オーティーエーも主催団体に加わり、税に関する問題も対応ができる体制で行ってきました。
さて、人生において、相続は大なり小なり誰しもが一度は経験します。そして、争いなくスムーズに進めたいと誰もが願うことでしょう。そして同時に、ご自身にどれだけの相続税が発生するのか気になるところではないでしょうか?
今年度は、より多くの方の願いの一助になるよう「相続」と「相続税」の2テーマに絞り、様々な会場にてセミナーを開催することになりました。
そして、第3回目は下記日程・会場にて開催いたします。
日時:11月12日(土)13時~16時
場所:コープ高蔵寺ニュータウン
テーマ:『相続入門と相続税 -他人事でない!?相続税のアレコレ-』
講師:山本律宗(当事務所所属弁護士)
講師:川崎隆也(税理士法人オーティーエー所属税理士)
相続の基礎を身近な問題として、法律・税の専門家が親切・丁寧に分かりやすくお話しします。
セミナーの終盤には質疑応答も予定していますので、「ちょっと聞いてみたい」こと、日頃疑問に思っていらっしゃることがあれば、どんどんご質問ください。
本セミナーは参加費無料・参加申込不要です。思い立ったら、どなたでもご参加頂けます。お誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。
また、セミナー終了後(16時過ぎ~)には無料法律相談会を行います。こちらは予約制になっておりますので、ご希望の方は、相談申込票をダウンロードの上、担当者までFAX又は郵送でお申し込みください。
多くの方々のご参加・お申し込みをお待ちしています。 なお、今後は当事務所のほか、小幡の各コープの店舗をお借りしての開催を予定していますので、お近くの店舗での開催の際は是非ご参加ください!
「法律・税務公開セミナー&無料相談会(第2回)」のご報告
10月8日(土)午後に、生活協同組合コープあいち・税理士法人オーティーエー・NPO法人あいちあんきネットの共催で、「法律・税務公開セミナー」第2回目を開催いたしました。
○ テーマ:『相続入門と相続税 』(今年度は毎回同じテーマです)
〇 場 所:コープ上社店
○ 講 師:森田茂(弁護士)
:富田偉津男(税理士)
コープ上社店での開催は昨年に引き続き、今回で2回目となります。周辺が住宅地であることから46名と大勢の方にご参加頂きました。連休初日のお忙しい中、お時間を作ってご参加頂きました皆様、ありがとうございました。
講義の第一部は弁護士から、「相続手続の基礎の基礎」を分かりやすくご説明しました。実際相続が発生した時、「相続財産」を確定するために、どんな資料を見ればいいのか。また不動産など評価方法が多数ある「相続財産」の、実務での評価方法などについてもご説明したところ、皆さん熱心にメモを取りながら聴いておられました。
第二部は税理士より、第一部を受けて相続税についてご説明しました。「相続税の税率」と「相続税の計算」、必要な「手続きの流れ」など、難しい税の話を笑いを交えながら分かりやすくお伝えしました。
セミナー後の無料相談会も12名の方にご予約をいただき、大盛況に終えることができました。相続の問題は誰にも起こることで、何度聞いても勉強になるから来年も上社で開催されたら、是非参加したい、との感想も頂きました。
今後も場所を変えて今回と同じテーマで、11月、1月、3月に開催を予定しています。日程が近づきましたら随時、このブログにてご案内させて頂きます。是非、多くの皆様にこの機会に「相続について」学んで頂けましたら幸いです。
「法律・税務公開セミナー」に関するお問合せは、
当事務所電話 052-211-2236(担当:中島) まで、お気軽にどうぞ。
弁護士のひとりごと(85) 尊敬する人
僕が当事務所の入所面接の際、尊敬する人は誰ですかと聞かれ、答えたのが「廣瀬誠選手」(以下、いつもどおり「廣瀬さん」と呼ぶ)である。
先日行われた、リオパラリンピック柔道ー60㎏級で銀メダルを獲得された方である。
僕と廣瀬さんとの出会いは、名古屋市池下所在の「田代道場」である。
法科大学院時代、勉強だけの生活に物足りなさを感じて訪れた田代道場に、廣瀬さんはいた。
そこで、廣瀬さんと乱取り(試合形式の練習のこと)をしたが、強かった。しっかり組んで、力強く、スピードも速い、ガンガン攻められる、体勢を崩したらすぐに蟻地獄のような寝技の攻撃が来る、こちらが少しでも気を抜けば、ぶん投げられ、抑え込まれ、絞められる、そんな柔道だった。というか、こちらが気を抜かなくても、たくさん投げられ、たくさん抑え込まれ、非常にたくさん絞められた。
そんな廣瀬さんと初めて乱取りをした稽古の終わり、僕が道場で「大の字」になって寝ていると(起き上がれないでいると)、廣瀬さんが僕のところに来て、「今日はありがとうございました。また稽古つけてください」と仰った。
僕は耳を疑った。「稽古つけてください」って、今日は僕がぼこぼこにされたじゃないか笑。そのとき、この人は、本物だと思った。
その後も、練習前は、僕に冗談ばかり言ってくるものの、練習がはじまると、誰よりも自分を追いこんで、心身を鍛えられていた。
リオの舞台、本当は、打ち込みパートナーでリオに行きたいぐらいの気持ちであったが、そんなわけにもいかず、仕事をしながら、パソコンで試合速報をクリックし続けた。そうしたら、家族の写真を掲げ、晴れやかな表情をしている銀メダリストの姿が僕の目に入ってきた。僕の心の中には、こみ上げてくる感情があった。
謙虚な姿勢、妥協なく自分を追い込み心身を鍛える姿勢、何よりどんな状況でも明るく挑戦し続ける姿勢、言葉にすると何だか軽くなってしまう気がするが、廣瀬さんの柔道から、たくさんのことを学ばせてもらった。僕の司法試験受験時代は、田代道場での柔道に支えられていたし、何より楽しい時間であった。本当にありがとうございました。
どうやら、テレビ報道によるとこれで引退ということだが、今度道場に会いに行って、「廣瀬さん、東京っす」と言ってみるつもりである。
「法律・税務公開セミナー&無料相談会(第1回)」のご報告 及び 第2回のご案内
9月17日(土)午後に、生活協同組合コープあい税理士法人オーティーエー・NPO法人あいちあんきネットの共催で、「法律・税務公開セミナー」第1回目を開催いたしました。
○ テーマ:『相続入門と相続税 』
(今年度は毎回同じテーマです)
〇 場 所:コープ安城よこやま
○ 講 師:久野由詠(弁護士)
:川崎隆也(税理士)
今回は、初めて安城市内で相続セミナーを開催いたしました。当日、「三河の人は相続や財産のことをなかなか他人に相談しない土地柄(?)」とうかがい、どれほどの方にお集まりいただけるかを少し心配しましたが、この日のためのコープあいちの宣伝活動のおかげもあって、一般の方のご参加が18名、講師・スタッフが7名の総勢25名で行われました。
講義の第一部は弁護士から、相続開始後の「相続財産」について、その財産の「評価」、遺言書がある場合とない場合の「遺産分割」の例や「遺留分」など、不動産登記簿謄本や預金通帳等の資料を参照しながらご説明しました。
第二部は税理士より、第一部を受けて相続税についてご説明いただきました。「相続税の税率」と「相続税の計算」、必要な「手続きの流れ(期限)」、「相続財産に加算されるものと除かれるもの」、「生命保険の扱い」などを、笑いも交えつつわかりやすくお話しいただきました。
セミナー後の、無料相談会も弁護士・税理士とも各5件のご予約をいただき、大盛況に終えることができました。終了後、「また開催してほしい。」との嬉しいご感想もいただきました。準備等に携わっていただいたみなさまには、感謝申し上げます。
さて、第2回目は、以下のとおりです。
○ 日 時:平成28年10月8日(土)13時~16時
○ テーマ:『相続入門と相続税 』(1回目と同じ)
○ 会 場:コープ上社店2階(名古屋市名東区上社1-301-1)
地下鉄東山線「上社」駅1番出口より徒歩2分
○ 講 師:森田 茂 (弁護士)
:富田偉津男(税理士)
平成27年より相続税の基礎控除額が引き下げられてから、今まで「相続税なんて関係無い」と思っていた方々にまで、その影響は出るようになりました。誰にも訪れる「相続」について、何をしておけばいいのかをベテラン税理士と弁護士が丁寧に解説をいたします。
セミナーの参加費・申込は必要なく、どなたでも参加できますので、お誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。
また、セミナー終了後は無料相談会を行います。こちらは予約制になっていますので、ご希望の方は、相談申込票をダウンロードし、担当者までご送付ください。
次回以降も、多くの方々のご参加、お待ちしております!
事務所ニュース 2016年8月号
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