伊藤美誠 いわゆる「美誠監督」の姿勢は団体戦女子の伝統、美誠ちゃんの大いなる存在感 | 名古屋の鈴木のブログ

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 世界卓球の後半、特に話題になったのが、いわゆる「美誠監督」。試合中、ベンチで選手に熱心にアドバイスする姿が多く見られた。熱く熱く話しかけていた。
帰国後の記者会見で、聞かれて、
美誠「アドバイスというより一緒にコミュニケーションを取ってたという感じです」
「選手の皆さんがベンチに帰って来た時に笑いながら安心できる空間を作りたいなと思っていたので、たくさん話し合いができたと思います」

 自分はもうオリンピックには出られない。でも、日本のために自分は頑張る! パリオリンピックの出場権獲得のため、そして優勝するため・・・自分のできることをしようと誓った美誠ちゃんはまさに男前だった。自分の出番は少ない。じゃあ、せめてベンチを常に明るく安心していられる場所にしていこう、自分が気づいたことはどんどん話していこう・・・としてただけだ。
 正式な監督はもちろんいた。が、渡辺武弘監督は美誠ちゃんを信頼して、ほとんどしゃべらなかった。
「足りないところがあれば最後に言います」
その通りに、準決勝以降は話している監督が見られた。
 監督より選手がアドバイスする・・・その光景は、実は団体戦での日本女子の伝統なのだ。2年ごとに行われる過去の団体戦でも、アドバイスをまず最初に言うのはベテラン選手だった。選手たちが次々にアドバイスを言い、最後に監督は一言で済ませた。言わないことも多かった。
選手たちの自主性にまかせる、監督は目立たない・・・それが伝統なのだ。
美誠ちゃんはその場にいる皆のなかで、一番多く団体戦を経験している。美誠ちゃんの行動は、だから自然な流れだった。もともとアドバイス好きなところがある美誠ちゃんだから、当然のなりゆきだった。
 そんな美誠ちゃんを早田ひなも平野美宇ちゃんも感謝しかなかった。心強かった。美誠ちゃんのアドバイスは決して押し付けるようには言っていなく、選択肢として提案するもので、最終的には選手の自己判断にまかせるものだった。が、早田も美宇ちゃんも美誠ちゃんの提案も取り入れ、うまくポイントを取れることが多かったので、実に頼りになったのだ。
記者会見で、早田は
早田「ホントに美誠の要求がキツイなあと思うくらい・・・、でもそのレベルじゃないと勝てないともちろんわかってますし、それを実行できたときには『やるやん』みたいな感じでグーサイン出してもらったりとかー」
「試合しながら美誠らしいなあって思いながらやってました」

と発言した。もちろん、「キツイな」は不満から来た言葉ではないということは・・・書くまでもない。
 話題に挙がったことで、卓球ファンも卓球関係者もにわかファンも含めて、皆、気が付いたはずだ。美誠ちゃんの存在感を。
美誠ちゃんが今後も絶対不可欠なことを。

パリオリンピックには美誠ちゃんを絶対に同行させるべきだ。
美誠ちゃん、今までのサポーターとしては、将来有望な若い選手の経験機会を奪いたくないと辞退した。美誠ちゃんは自分の事だけでなく、卓球界の将来のことも考えれる選手なのだ。
だから、助監督とまでおおげざでなくていいから、新しいポストをつくって任命すべき。美誠ちゃんが自然体のままアドバイスできる環境を作ってあげる・・・それが日本卓球協会の使命だと思う。
もっとも、オリンピック会場のベンチ入り人数が限定されていて・・・監督1人と選手たちしか居られないというルールがあるのなら厳しいところだが・・・

 

「やるやん」と美誠ちゃんの代弁発言をする早田に、後ろの美誠ちゃん、笑う