「ちょっと休んでいい？」
その一言が、なぜか言えない。
夕飯の準備をしていると、子どもが「ママー！」と泣きながら抱きついてくる。
「ちょっと待ってね」そう言いながらも、手を止めて抱きしめる。
でも、その間に鍋が吹きこぼれ、焦げた匂いが広がる。
「あぁ…もう！」
イライラしながらも、ご飯を作り終え、急いで食べさせて、お風呂に入れる。
寝かしつけの合間にスマホを見ると、夫からのLINE。
「今日、遅くなる」
はぁ…。今日もか。
子どもが寝た後、ようやくソファに腰を下ろす。
「ちょっと休もう…」と思った瞬間、目に入るのは…
- たたまれていない洗濯物
- 明日の保育園の準備
- 朝のお弁当の下ごしらえ
仕方なく立ち上がる。
片付け、明日の準備、やることは終わらない。
「私、いつ休めるんだろう？」
「母親は休めない」って、本当？
「母親なんだから、やるのは当たり前」
「自分が休んだら、家の中が回らない」
「誰もやってくれないんだから、やるしかない」
そんなふうに思って、ずっと頑張り続けてきた。
でも、ある日、子どもに言われたんだ。
「ママ、いつも疲れてるね」
ドキッとした。
家族のために頑張っているつもりだったのに、
子どもが見ていたのは「疲れたママ」だった。
そんなの嫌だ。
それって、本当に家族のためになってるの？
「休むことへの罪悪感」の正体
心理学には「セルフコンパッション」という考え方がある。
これは、自分に対する思いやりや優しさのこと。
つまり、「自分を責める代わりに、優しく受け入れる力」
でも、多くのママは、こう思ってしまう。
- 休む＝サボり
- 母親＝やるべき
- みんな頑張ってるのに、自分だけ甘えちゃいけない
でも、それは 「思い込み」 なんだよね。
実は、脳科学的にも
適度な休息を取ることで 集中力や幸福度が上がる ことが証明されている。
つまり、休んだほうが、むしろ家事も育児もうまくいく。
それなのに、なぜ罪悪感を感じるんだろう？
答えは簡単。
「休むことに慣れていない」 から。
ママも、ちゃんと休んでいい
「休んでいいよ」と言われても、すぐには難しいよね。
だから、最初の一歩は 「意識的に5分だけ休む」 こと。
- 温かいお茶をゆっくり飲む
- ソファに座って深呼吸する
- 好きな音楽を聴く
「そんなの意味ある？」と思うかもしれない。
でも、たった5分でも「休む」ことを意識すると、
少しずつ「休んでも大丈夫なんだ」と思えるようになる。
ママが笑顔でいることが、子どもにとって一番の安心になるよ。
だから、今日から少しずつ、
「休む練習」 をしてみよう。
「セルフコンパッション」で大切なこと
- 自分への優しさ（Self-kindness）
→ 自分を責めず、温かく理解を示すこと。 - 共通の人間性（Common humanity）
→ 失敗や悩みは、あなただけのものじゃない。 - マインドフルネス（Mindfulness）
→ 自分の気持ちを否定せず、ただ見つめること。
この3つを意識して、少しずつ自分を大切にしていこう。
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