息子の体力の低下が激しくなって、1日の全てをベッドの上で過ごすようになった頃。
息子はテレビを観るのは好まないし、ずっとスマホでゲームしたり、LINEしたり、動画をを観ていたり。
毎日、訪看さんとリハビリさんが来てくれていたけど、帰ってしまうと私の出入り以外には部屋の景色は止まっている。
これでは気が滅入るんじゃないかなと
画像出ないかな?
「しいたけ栽培キット」を部屋に置いてみた。
しいたけは成長が早く、毎日見た目が変化する。
思惑通り、しいたけはポコポコ頭を出し、あっと言う間に収穫になった。
収穫したしいたけは息子の食事に。
息子が食事を食べたり食べれなかったりするようになると、しいたけの霧吹きのことなどすっかり忘れていた。
息子が逝ってしまってからは、目の前にあってもその存在すら頭の中になかった。
いつものようにお仏壇に手を合わせて、立ち上がろうとした時になんかおかしい。
何かが違うと思ってよく見ると、
とっても大きなしいたけが!
しいたけの生えている木の直径よりも大きなしいたけ
息子の部屋は、息子がいなくなってから時間が止まったような空間だったけど、水分も与えられない中で黙々と育っていたしいたけ。
その生命力の強さに驚くと同時に、なんだかとてもいじらしく可愛い存在に思えた。
すごいなぁ、しいたけ。
もう一度榾木をお水に浸けて、生えたがっているしいたけに育ってもらおう。