昨日は、緩和、放射線、整形とてんこ盛りの予約が入っていた。
息子がもたもたするので、家を出た時間がギリギリ。
しかも病院の駐車場がいっぱいで、車いすだと言うとグルグル回されて、結果、少し近くに止めさせてもらえて良かったのだけど。
病院の廊下を車いすを押しながら小走りに進むと、向こうから緩和の先生。
「おはようございます! 遅くなっちゃってすみません💦」
「全然かまわないよ。それより放射線先に行っちゃって。整形には連絡してもらうといいよ。ぼくの診察は全部終わってからでいいから」
なんとお優しいお言葉。
放射線はきっちりと時間枠が決まっているので、放射線科へと急ぐ。
整形へは看護師さんから連絡してもらったけど、いつもながら混み合っているので問題無いみたい。
治療が終わり、診察。
放射線科の先生は物腰が柔らかくいつも優しい。
診察室へ入る度に、立ち上がってこちらを向いてお辞儀をして迎えてくれる。
30代で教授にまでなったのは、この人格も影響しているんじゃないかと思う。
前回の整形の診察で、抗がん剤が効いていないから、もう息子の体力的に寿命を縮めてしまう危険があるので止めようと言われたことを話した。
放射線科の先生は、抗がん剤を止めたタイミングで腫瘍が増えているから続けた方がいいと言っていたのに。
先生はちょっとだけ渋い顔をすると、主治医の先生ともいろいろ相談してみるねと言ってくれた。
退室の時も、先生が先に立ち上がってドアを開けて押さえていてくれる。
どこまでも礼儀正しくて優しい先生。
整形外科に着くと30分程待たされて呼ばれた。
息子がガリガリに見えないように、私のオーバーサイズのTシャツと、ダボッとした形のズボンを履かせてきた。
座る時の姿勢も、車いすのひじ掛けに肘を載せると肩の骨が浮き立つので、肘は下ろした方がいいよとアドバイス。
下を向いてお話を聞いていると具合が悪そうに見えるから、ちゃんと顔上げて、先生のお顔を見てお話を聞いてねと。
緊張感満載で診察室に入る。
息子の顔を見た途端、
「どう? 元気?」
と聞かれる。
息子はしっかりと顔を上げ
「元気です。食欲もあるし、筋トレも始めました」
と答える。
先生はちょっとビックリした様子。
私は、息子がどんな結論を出したのか、何を言うのかドキドキしながら見守っている。
主治医がモニターを見ながら、
「先日、帰る時にやって行ってもらった血液検査の結果なんだけど、すごくいいね。
アルブミンも全て正常値だよ。
若さなのかなぁ」
「これなら抗がん剤ができるね。
今週は放射線が入ってるから、来週から始めよう」
やったー
息子が何か言うでも無く、あっさりと抗がん剤再開が決まった。
手抜きしないで一生懸命に息子の食べ易く好きな物を料理した甲斐があった。
何より、息子が頑張って毎回完食してくれたお陰だ。
ハイカロリーおやつも、いつも手の届く場所に置いて、できるだけ食べるようにしていた。
元々太りにくい息子だけど、血液にはちゃんと反映されていたね。
今の抗がん剤の効果は顕著なものでは無い。
それでも無治療とは重さが全く違う。
どん底からヒョイとつまみ上げられた気分
余計なことは言わずに、お礼を言って診察室を出る。
息子の乗った車いすを押しながら、お互いに黙って進む。
整形外科の入り口が見えなくなってから、おたがいに
「やったねー」
「よかったね」
と声を掛け合う。
主治医、一瞬私のブログを読んでいるのかとさえ思ったけど、血液データの結果が全てだ。
とにかく、何を食べるかよりもたくさん食べてと言われた。
料理をするのも楽しくなってきた。
サプリとかは嫌いで飲まない息子だから、食事やちょっとしたおやつ以外に摂っているのはR1だけ。
だから、私の料理の腕にかかっている。
この際、もう嫌いなものを無理にたべさせようとはしない。
足りない栄養素はお豆腐や海藻とか、食べられるものから取り入れる。
よかった。ほんとによかった
帰り道、息子がお寿司が食べたいと言うので回転ずしに寄った。
うん。そこそこ食べられている。
10皿くらい食べたかな?
今週は放射線週間。
今日も出かけるけど気持ちは軽い
昨日は嬉しくてお薬をもらわずに帰って来ちゃった
今日病院で忘れずにもらってこなきゃ。
ご心配いただいた方々、ありがとうございました。
また落ち込む時もあると思うけど、今は持ち直しています。
息子から
「どんだけメンタルが弱いんだよ」
と叱られてしまいました
そう、弱い母なので、息子がいないとダメなんです。