本日今年最後の一般質問を行いました。とくに今回力を入れて提言したのは、子どもの貧困と教育支援についてです。
今、子どもの貧困が大きな社会課題となっています。
平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らす子どもの貧困率は全国で過去最低の16.3%。逗子市の現状はというと児童扶養手当受給者数は290名。就学援助を受けている小中学生は289人で全児童の7.6%です。
経済的困難から進学できず、学歴がないために生じる職の選択の狭さ。そして適職につけないことにより離職を繰り返すと生活は不安定になっていきます。
この負の連鎖を断ち切るために、まずはこうした過酷な環境下に置かれている子どもたちと温かい支援のできる地域の人をつなげていくことが大切と考えます。
前回の一般質問でも生活困窮家庭の子どもたちの学習支援について要望しましたが、その後の進捗状況を尋ねました。
担当所管からは、生活困窮家庭の小中学生を対象に市内在住の元教員の方にご協力いただきボランティアとして学習支援にあたっていただける取り組みを現在準備中です、とのことでした。
実施に向け動き始めていることは大変嬉しいです。ただ、この事業は国の補助金対象となることからも、今後は予算もつけながら対象者の拡充に努めていただきたいと要望いたしました。
また、日本は先進国の中でもとくに教育費に対する公的補助が少ないことで知られています。
文部科学省の調査によると、子供の教育費は幼稚園から大学まで全部公立だと769万円、全部私立なら2205万円かかるともいわれています。
また日本における大学の奨学金とは、返済不要のものはほとんどなく高い利息のいわば学生ローンです。そこで、こうした国の遅れた教育施策が変わるのをただ待つのではなく、逗子市独自で給付型奨学金制度の創設を提案しました。
当然、こうした給付型の奨学金創設となれば財源が必要になります。そこで、財源はふるさと納税の寄付金を充てることはどうかと質しました。
市長からは、今回ちょうど議案としてふるさと納税の寄付金先を定める条例を提案したが、そのような基金の設立が可能かどうか検討したい、というご答弁でした。
ちなみにお隣の鎌倉市では、ふるさと納税の寄付先として景観重要建造物等保全基金といったものを用意しています。寄付金で残したい建物の指定までOKということで、とても鎌倉らしい良い取り組みと思います。
ふるさと納税制度は最近、特産品にばかり目が向けられがちですが、そもそも「自分を育てくれたふるさとに恩返しを込めて納税する」という主旨のもの。
で、あるならば、次世代を担う逗子の子どもたちの進学援助に寄付をしてもらうのは、これはプラスの連鎖を生み出すことになるのではないでしょうか。
長くなりましたので、この辺で・・
他には、文化財活用について、医療介護情報のデータベース化について、マイナンバー制度について、有料化後のごみ収集について、質問いたしました。今日は時間切れになってしまった質問もありましたので、また引き続き別の機会に要望していきたいと思います!