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10月を前にした よく晴れた休日
夫と 出雲路をドライブした
波静かな宍道湖もいいが
私は出雲の山々の形が大好きだ
出雲の山々は 里山よりも高く
けれども高過ぎず 山の稜線がとても美しく
とぎれなく続いている
出雲は 古代と直結している地
山を見ていると
本当のふるさとに戻ったような
安らいだ気持ちになる
真っ赤なカンナの咲く畑があったので
車を止め 写真を撮ろうと思って
その畑のおじいさんに
「ちょっとカンナをとらせてください」と携帯を見せて お願いした
すると おじいさんはちょっと困ったような顔
「・・・これを?この花はもう・・・」などとつぶやいて・・・
そうだ!勘違いされているんだ!と気がついて
もう一度 言い直した
「このカンナを 写真に撮らせてもらってもいいですか?」
・・・そう言うと おじいさんはにっこり笑って
「あ!写真にねぇ・・・いいよ」と言われた

近寄ってみると 夏が終わって
くだびれた感じのカンナ
こんなしおれ気味の花が要るのか?
と おじいさんは思われたのだろう
花が元気なら いくらでも
本当にくださる感じだった
出雲の人は親切で 人情深い人が多い
カンナで思い出した
10月は 全国的には「神無月(かんなづき)」
だが 島根だけは「神有月(かみありづき)」
10月は出雲大社に 全国の神々が集われる月なのだ
出雲は神話が息づく ロマンあふれる地なのである
