女心と紫陽花と | nagarenotokiのブログ

nagarenotokiのブログ

四季折々、自然の姿に感じること


紫陽花が 今を盛りに咲いている
あの時から・・・
紫陽花は 大好きな花になった
あまりに無邪気で 子供じみていて 
こんなことを書くのは恥ずかしいけれど
それが紫陽花を好きになった理由

 


長男が 中学生だった頃
1通の手紙が届いた
差出人は 同級生の女の子
何となく気になって 
開封して テーブルに置いてあったその手紙を
悪い母親は コッソリ開いてしまう
それは きれいな紫陽花が 
描かれた便箋に したためられたラブレターだった

少女らしい ロマンチックな文面を
母として 私もうれしく
照れくさいような気持ちで 読み進むと
「ヒロ君のお母さんって 
とってもきれいな人だって聞いてたけど 本当だね」
という一文が 目に飛び込んだ
急に心臓が ドキドキし始めた

 

でもこれは 長男を喜ばせるためのお世辞・・・
誰がそんな事を 本当に思って書くわけがない・・・
・・・と思いながらも・・・私の心は
なぜか 幸福感に満たされていた
お世辞でもうれしい 
それは 女心を大いに喜ばせる一文だった
だから 素敵な思い出となっている
しかも 息子へのラブレターを
盗み読みしたのだから 
誰にも言えなかった 秘密 

雨に打たれたり 陽の光を浴びながら
七色に変化していく 紫陽花の花
あの一文は そんな紫陽花の姿と重なり
思い出すたび 私を幸せにしてくれるのだ