ただ足がつるだけならまだ良いのですが、高齢者の方などで頻繁にこむら返りが生じると、ADLの低下に繋がるほど厄介な問題だったりします。
特に夜間足がつって起きてしまう人が多く、寝不足が生じる事でさらに健康を害してしまう恐れも…。
やはり対処出来るなら対処したい問題です。
ではそもそもこむら返りが起きる原因は何なのか。
原因の一つとして、筋肉の異常収縮が考えられます。
そして異常収縮の原因は、ナトリウム、カリウムイオンの調整機能の低下が考えられます。
私たちの身体は細胞内外の浸透圧を調整する為に、細胞外ではナトリウムイオンが、細胞内ではカリウムイオンが存在します。
またナトリウムイオンは筋へ神経刺激が生じた際に細胞内に取り込まれる事によって、細胞が緊張し、筋収縮が発揮出来る状態を作ります。
このナトリウムイオンの調整が上手くいかなかった時に異常収縮が生じます。
そしてこれらイオン調整の作用を主に賄っている臓器が腎臓です。
腎臓はナトリウムなどのイオンの再吸収、排泄を調整しており、身体の浸透圧の調整に非常に重要な臓器となっています。
また、血圧の調整過程で分泌されるレニンと呼ばれるホルモンが腎臓から分泌され、血漿中のアンギオテンシンに作用することで副腎皮質よりナトリウムイオンの再吸収を促通するアルドステロンを分泌し、体液の維持に作用します。
その為、腎臓機能が低下すると、循環機能の低下やこむら返りの出現などが見られるようになります。
実際腎臓に対して介入した後は、「夜につることも無くなってよく寝られるようになった」のように、こむら返りが減少もしくは消失する事を経験している為、腎機能は非常に重要だなと考えています。
次回簡単なケアの仕方を書いてみたいと思います。