本日初診で来られた方で、左肩の痛みを訴えていた方。
姿勢などを観察すると、とにかく姿勢の歪みが強い。
首は右に側屈、左回旋しており、体幹は左への側屈、回旋が強く、胸椎部は動的な動きも少ない状態。
特筆すべきは、左の腰筋が過緊張し、右の腰筋が萎縮してしまっている。
過去に既往があるか確認したところ、10年ほど前に右の腎臓を移植の為に摘出したとの事でした。
よく腎臓は二つあるから一つ移植しても生きてられると言いますが、
意味があるから二つあるのであって、一つなくなると身体に様々な影響を及ぼします。
腎臓は多くの働きがありますが、特に水溶性の老廃物や毒素を排出する為に働く重要な要素が重要かと思います。
老廃物の排出は、汗、肺、腎臓、大腸でしか出来ない為、一つの腎臓がなくなると、残った一つの腎臓に大きな負担が生じます。
腎臓に負担が生じると、老廃物の除去機能が低下する為、静脈で連結している肝臓の機能も低下していきます。
また、周囲に脊柱起立筋、腸腰筋、腰方形筋の筋膜が接する為、腎臓への負担で背筋群は緊張していきます。
また除去した側も臓器のなくなった分組織の隙間が生じる為、内臓下垂等の影響でアライメントの崩れが生じる要素の一つになることがかんがえられます。
その為、今回は肝臓、腎臓を主体とした内臓、頭蓋を中心に介入を行いました。
介入後姿勢アライメントも改善見られ、肩の可動域、疼痛ともに改善が見らたので一安心です。
やはり人の身体はいらないものは無いのだなと感じました。
人の身体にはこれまで生きてきたストーリーが刻まれている。
それらを読み解く努力を怠らないようにしていきたいです。