先日、縁あって日本銀行の大阪支店へ。



日銀、というと社会の教科書の中で「銀行の銀行」とか「公定歩合」などの単語を耳にした記憶がある人は多いと思います。私も大学時代は経済学部だったので(確か)そのことを学びました。

しかし普段生活をしていて、日銀について考えることはあまり無いはず。「マネタリーベース」とか「インフレターゲット」は(長い目で見れば影響するけれど)、日々の生活には遠い存在だからです。私も大学生の頃に学んだ知識はいつの間にか薄れ、自分で会社を興したり議員として仕事をする中で必要に迫られて思い出しながら勉強しています。

その意味では今の学生はラッキーですね。

経済政策の効果を、リアルタイムで検証することができます。アベノミクスの「第一の矢」は金融政策。いわゆる「買いオペ」を行い、市場に現金を流してインフレ誘導を図ります。これらの作戦が功を奏したのか、何が実体経済に影響しているのかを身を持って感じると共に、データも揃っています。

さて、アベノミクスの現状は、第一の矢は
(それが直接の原因かどうかは別として)うまく刺さったように感じます。第二の矢「財政出動」はまだ評価が難しいですね。そして私が最も大切だと考えるのが第三の矢「成長戦略」。人口が減っていき高齢者が増える(=税収が減るが公的費用が増える)という事態がほぼ確実な中、日本の「生きる道」がここにあります。

今、政治・経済を専攻している学生の皆さんは、このチャンスを活かしていただきたいと思います。私たち大人は、過去の処理をしながら未来への建設を行います。それが次世代の希望に繋がると信じて。アベノミクスが今後どうなるかは分かりませんが、成功も失敗も含めて検証をして、次の時代の経済政策に役立ててほしいと願います。

ちなみに日本銀行大阪支店では見学ができます。一度ご覧になられると経済がより身近に感じるかもしれませんね。東京駅や浜寺公園駅を設計した辰野金吾氏の建築も趣があります。

過去の関連記事

日経平均の暴落とアベノミクス