こんにちは。
保健師マザーズコーチ・ペアレンツコーチの、中見真琴です。

 

 

先日からHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)についての記事を書いています。

 

 

 

前回書いたように、「ワクチン=副反応じゃなさそうだ」という感覚を持った私ですが、

 

その他、受けた方が良いと思った理由(誤解されている部分)をちょっとまとめてみたいと思います。

 

 

  ①性に奔放な人がかかる病気だから、うちは必要ない?

 

子宮頚がんのきっかけになる「HPVウィルス」の感染は、確かに性交渉が原因。

いろんな人と性交渉をすると、かかる可能性が高くなるのは事実です。

(くじを何度も引けば当たる確率が上がる理論)

 

だから、

「うちの子はそんなにたくさん相手ができるような子じゃないから」

という人もいますし、

 

「こんなワクチンを打ちたいなんて、ふしだらな」

なんて思っちゃう人もいるようです。



ですが!

たった一人の人が相手であっても、
その人から感染することは十分あり得ます!


なにしろ、80%の人が一生に一度は感染していると言われるようなウィルス。ガーン
とてもありふれていて、そして感染しやすいウィルスなんです。

これがワクチンで予防できるんだったら、いいと思ったんですよね。

 

 

 

  ②がんになるのは歳をとってから?

 

がんにかかるのって、お年寄りになってからのイメージがある人が多いようですが、

子宮頚がんの多い年代は、30代〜40代不安

初期に見つかって手術でなんとか事なきを得た私の友人は、20代でした。

「マザーキラー」とも言われるこの病気って、子育てや仕事真っ最中の時期に発症することが多いもので、
妊娠した時に発覚して、赤ちゃんを諦めた人や、早産になった人も結構います。

何しろこの病気ってば、初期には自覚症状が出にくいですし
転移もしやすかったりする。



思い出すのは看護学生時代に見た、
ママである本人だけでなく、お子さんが泣いてる風景だったりします。
あれを思い出すと、いまだに胸がきゅっとするのです。

病気になるのは、どの年代も大変だけど、
私自身は、「もし望めるのなら今だけは、子どもが自立する前はどうにか避けたい」と思ってしまうのです。

 

 

 

  ③子宮頚がんの検査をすればわかるから必要ない?

子宮頚がんはわかりにくいからこそ
現在「2年に1回は受けましょう」とされています。

でも、実際のことを考えると、
子育てをしながら2年に1回の検査、すっごく大変だと思います。

そもそも本音を言えば私、あの内診台が本当に嫌い。

 

 

大事なのはわかってる。
わかってる…!んだけどね。
 

できるなら少しでもアレに乗る機会を減らしたいっ!!



子宮頚がんの初期で切除した友人は、
検査する回数が当然増えて、めちゃくちゃ不満そうにしてました。
(幸い彼女は、その後妊娠・出産も無事できました。
 早期に見つけられてよかったのは、間違い無いです)

HPVワクチンを受けても、検査はやっぱり必要です。
(これはめちゃくちゃ重要)
 

でも、少しでも、受けられない時のリスクを減らしてやりたかったのも事実です。

 

 

 

  ④効果があるのは子宮頸がんだけ?

 

実はこれが、意外と知られていないんですが、
HPVウィルスが引き起こす病気は、子宮頸がんだけではありません。

中咽頭がん、肛門がん、膣がん、外陰がん、陰茎がん、尖圭(せんけい)コンジローマ、再発性喉頭乳頭種(再発性呼吸器乳頭種)などなど。
子宮頸がんワクチンって言うけど、実は男性も関係あるウィルスなんですよねー。
個人的には、男性にもワクチン接種を早くできればいいのにと思っている…。
だって男性を介して感染したりしてるのにー。

男性だって、ワクチン受けておけば予防できる病気が色々あるのにー。

そもそもみんなが保菌していなければ、
うつす人もうつる人も減るのになー。


海外ではもう、男性の接種もスタートしているらしいです。

(オーストラリアなどは、男女ともに8割くらいが受けているらしい)

いつか、日本でもそうなっていくんじゃないかと思っています。

 

 

  検査も治療も大変だから

 

最近見たニュースで、
尿検査でHPVの検査をできるようになる技術の話とか、

 

HPVの検査をして陰性なら数年検査不要になるかもとか、
そういうのを見ました。

 

早く、それが普通になっていくといいなー。

 

色々と心が苦しくなる病気だからこそ、
検査や治療のハードルが低くなってくれることを心から祈ってます。

 

 

 

そして、なかなか話が進みませんが、
次回は「実際に受けてみた感想」などになるかと。

 

また見てくださいませ。

 

 

こんにちは。
保健師マザーズコーチ・ペアレンツコーチの、中見真琴です。

 

 

我が家ではこの夏休み、
中学生の次女のHPVワクチン接種が無事終了しました。
この夏やりたかったことの一つだったので、一安心。

 

さて、
HPVワクチンのキャッチアップ接種がもうすぐ終わります。

気になりつつも、迷っている人たちのために、
実体験とともに、色々とまとめてみたいと思っています。

まずは前回の記事、読んでくださいね。

 

 

 

 


我が家の娘たちは受けました…が
大前提として、
このワクチンは「受けなければいけない」ものではありません。

今回の私の意見としては、
「医療・保健を少し学んで来た者として」
「二人の娘の母親として」
色々調べて悩んで決定して行動した、健忘録です。

 

 

 

 

 

  保健師で母の私が見ていた感想

 

さて、

HPVワクチンの騒ぎが起こった2013年当時、うちの長女は8歳。

 

当時はまだ対象年齢ではなかったから、まぁ様子を見ようーという意識でした。

 

とはいえ、受けたほうがいいのかどうのなのか、
本当に問題があるのかないのか、
全くわからない、というのが正直な感想。

 

ということで、いろんな医学的なデータや論文、海外の流れなどを 数年間、ずっと追いかけていたんですよね。

 

 

そのうち、前回の記事でもあるように、
世界保健機構(WHO)から、ワクチン接種の中止を批判されたり

大きな疫学調査の結果や、色々な研究論文もあったりで、 データも色々揃ってきました。

 

 

医学系の意見としては
「メリット・デメリットを考えても、やっぱりワクチンは打ったほうがいい」というのが、多くなってきました。

少なくとも私の周りの医療関係者は、子どもに受けさせる人が多くなっていったんですが、
社会的な誤解はなかなか消えなかったですね。

 

 

まぁね、あの頃に流れてた「副反応でこうなった!」というような映像、
本当に怖かったですし…不安

 

 

 

  ワクチンを打つと、強い副反応が出るのは本当?

 

予防接種をした「後」に、何か大変な状態になった人がいる。

これは、嘘だという訳ではないのかもしれません。

ただ、「原因と結果が本当につながっているのかはちゃんと調べなければいけない」、というのが、科学的な考え方です。

ワクチンが原因で、「それ」が起こったのか?

別のことが原因で、「それ」が起こったわけではないのか?
 

すごく雑にいえば「予防接種の後に交通事故にあったとして、それは予防接種が原因なのか」というような感じですね。

 

「亡くなった人は全て水を飲んだことがある」=「水は危険だ!」となるのはおかしい、
というような話でもあります。


ワクチンを使った人と使ってない人
年齢や病歴、経過などなど、
ものすごくたくさんのデータを集めて、パズルのように原因を探る虫めがねのが、疫学調査です

 

こういうことを調べるのは、実は保健師も関わること。
(もちろん今回、私は関わってないけれど)

 

何年も前に教科書で学んだことがリアルになった感覚に、
少し不思議な気持ちにもなったのは事実です。

 

 

さて、これをものすごくたくさんの人数で調べた結果、
「ワクチン接種が原因である可能性はかなり低い」という研究結果が出た

とのことだったんですよね。


ただ、

頭ではわかっていても、心が付いていかない。

 

本当に、これに関しては、
私も結構長く、

「本当にそうなのか?」

「なんだかんだ言って、後から何かあった時に『あの時やらなきゃよかった』とならないか?驚き

と不安に思っていたのでした。
 


ところが、
予想外の形で、「そういうことってあるんだ…」と思う事態が起こったんです。

 

 

 

  ワクチンを打っていないのに、長女が不安定に

 

実はうちの長女、
中学の時に、かなり心身が不安定になりました。

詳細は伏せておきますが、

痙攣が起きたり、今までのようにできなくなったり、起き上がるのも困難なこともあったり。

いやぁ、心配しましたよ…。



実は、思春期の頃(特に女子に多い)は、ある一定数、かなりの不安定になる子がいるんです。

それは、ホルモンが原因だったり、心因性だったり。

「思春期危機」という、精神医学用語もあるくらい、
この時期って実は、普通に危うい時期なんですよね。



そもそも当時、ワクチンは打っていないんだから、
この体調不良がワクチンによるものとは言えない。

だけど確かに「ワクチンのせいでこうなったんだ!」という説があったら
それはもう、すごく怖くなるだろうなと思ったりもしました。

(ちなみに、時期を過ぎると長女の症状は本当に無くなりましたよ)


結果的に、思春期の不安定さをリアルに感じた我が家。

逆に、ワクチンへの不安はなんだか減りました。
そして何より
調べれば調べるほど、「できるなら私が受けたかった」と思ったのでした。

 

 

 

  我が家では受ける方向で考えることに

 

数年に渡る情報収集と、子ども自身の体調の変化を見て
うちは接種の方向で考えることに。


 

次の記事では、

私自身が受けたいと思った理由と
よく誤解されているところについて、まとめてみます。 

 

 

 

こんにちは。
保健師マザーズコーチ・ペアレンツコーチの、中見真琴です。

 

夏のうちに、どうにか書きたいと思っていたお話があるんですが、
もう9月ー!
まずい、夏が終わるー!!!!

 

ということで、ここから大慌て。

どうしても書きたかった、「HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)」についてのお話。

連続で書いていきます。

 

お付き合いいただけると嬉しいです。

 

 

  最近こんなのを見ませんか?



最近、
 

「HPVワクチンの #キャッチアップ接種 はお済みですか?」
「対象の人は、9月までに最初の接種を」

 

というような話を聞いたこと、ないでしょうか?

東京都によるHPVワクチンのポータルサイトより



HPVワクチンの無料接種期間は、
基本的に、小学校6年生~高校1年生。

キャッチアップ接種は1997年4月2日~2008年4月1日生まれの女性が対象で
HPVワクチン(子宮頚がんワクチン)を2024年度末まで無料接種できるんですが
接種は全部で3回必要で
時間として、約6か月かかるので、

「3回接種するためには急いで!」「今年の9月がギリギリです!」

というものなんです。

とはいえこのワクチン、
色々と迷う人や、不安に思う人もたくさんいますよね。


ワクチン接種は、絶対に受けなくてはいけないというものではありません。

ただ我が家は、色々迷いつつも受けることにしまして、
この夏で次女も、接種を終えました!

 

 

後から「知らなかった!」と後悔する人が少しでも減るように、
少しでも迷う人の判断材料になるように、

私も公衆衛生に関わる保健師の端くれとして、
いろんな面から、HPVワクチンのこと、
そして実際に「接種者の親」という当事者の体験談を書いていこうと思います。

 

 

 

  そもそもHPVワクチンって何?

 

子宮頚がんワクチンとも言われていましたが、HPVワクチンが正式名称。

 

なので、ここからは「子宮頸がんワクチン」ではなく「HPVワクチン」と書きますね。

 

 

子宮頚がんは、子宮の入り口である子宮頸部にできるがんの一種がありますが、

その主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウィルスに感染すること、と言われています。

 

     

 

HPVというこのウィルスは、まだまだ普通に蔓延していて、性行為によって感染が広がっています。

 

HPVワクチンは、HPVに感染する前にワクチンを打つことで、このウィルスの感染予防ができるというものなんです。

 

 

がんになるウィルスをワクチンで予防できるようになったというのは、まだこれくらいなんじゃないかな?

 

海外ではもう結構長く接種が行われていて、実際に効果も上がってきていると聞きます。

 

 

 

  日本ではどうしてこんなに怖がられているんでしょう?

 

海外では8割以上の人が受けているのに、日本ではどうして接種率がものすごく低いのか。
どうしてたくさんの人が「なんとなく怖い」と思っているのか。

それは2013年頃、
このワクチンに対して「重い副反応がある」という報道があったことによります。

 

あの騒ぎ、覚えている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

 

副反応の映像などを見ることも多くあって、
「このワクチンは危ないらしい」という印象が強くなってしまったのでした。

 

  ↑この辺りに結構わかりやすくまとめてくれています。

 



その後、

「一時的に接種を積極的には勧めない(=受けたい人は受けられるけど、積極的にこちらから『受けた方がいいよ』という情報は流さない)」

という形になりました。


その後も国・医療の世界では、ずっと色々なデータを集めて、研究が続けられていました。

すごくたくさんの人たちの疫学調査を実施したりして
(疫学調査って、コロナの頃に話題になった言葉ですよね)

本当に危ないかどうかの論文も、いくつも出てきました。


研究の結果は、「安全性について特段の懸念が認められない」というもの。

 

…言い回しがまわりくどいんで、逆に不安になるけど

しっかり研究をしている人ほど「絶対大丈夫」とは言えなくなるので
こういう言い方になっちゃうんですよね。ちょっと不満


でも要するに、
「心配されていたところを調べてみたけど、これが原因だっていう結果は出なかったよ」
「特に心配はないよ」

ということです。

 

 

 

  そうはいうものの…

 

とはいえ、当事者としては心配なことは心配だったわけで。

 

ということで、次回の記事では、
私自身、実際にどう考えていたのか、
どうして受けることにしたのかを書きたいと思います。