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見てはいけなかった夫のかばんの中。
私は夫がお風呂に入っているあいだに見てしまった。見てもいいことなどないことは十分に理解していたはずだったのに。
私は映画の半券を握りしめたまま夫のかばんを急いで移動させた。
そして、お風呂から上がってきた夫がかばんを探している。
ギクっとした。
もしかして、バレた?
いや、気づいてないはず。
絶対に気づいてはいないはずだ。
こっちに移動させておいたよ?
と白々しく言った。
そう言った私の他の中には、グチャっと握りしめた映画の半券があった。
夫はそのままかばんの中身をガサガサとあさり、会社の人からもらったと言ってボールペンを差し出してきた。
本当に会社の人からもらったのかどうかはわからないがそれなりに小洒落たボールペンだった。仕事で使えるようにと転勤のお祝いにプレゼントされたそうだ。
私はまだ他の中に映画の半券を握りしめた状態だったので、夫の目がこちらに向かないうちになんとかしなければと思った。
夫がこちらを見ていない隙に半券をこっそりと隠した。
怒りで震えていた手も、夫が何もなかったかのように会話してきていることもこのときは半券を隠すことで精一杯で忘れていた。
会社のアラ還美人が愛用しています。
紫外線が気になる季節になりました。
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