『ラストレター』感想 | Nシネマ

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今日はこちらを観てきました。

 

今回はネタバレなし感想です。

 

 

 

●あらすじ

夫と子供と暮らす岸辺野裕里(松たか子)は、姉の未咲の葬儀で未咲の娘・鮎美(広瀬すず)と再会する。鮎美は心の整理がついておらず、母が残した手紙を読むことができなかった。裕里は未咲の同窓会で姉の死を伝えようとするが、未咲の同級生たちに未咲本人と勘違いされる。そして裕里は、初恋の相手である小説家の乙坂鏡史郎(福山雅治)と連絡先を交換し、彼に手紙を送る。

 

 

 

 

 

 

●結果(★5=満点)

 

★★★★▲(4.7)

(邦画好きにはたまらない)

 

 

 

 

 

 

 

●感想

 

よかったです!!!!

とてもよかった。

 

岩井俊二監督作品は

 『リップヴァンウィンクルの花嫁』で

初めて鑑賞したのですが

それに衝撃を受け

「どうして今まで観てこなかったんだ~!」と思ったクチなので、

今回は迷わず観に行きました。

 

そしてやはり・・・

好きな作品でした!!!

 

 

 

 

亡くなった姉になりすまして手紙を書く妹。

その手紙を受け取った妹の初恋の相手。

彼からの返事を読むことになった、姉妹それぞれの娘たち・・・

 

彼らの過去にも手紙が関係していて

妹は好きな人がいて、その人は自分の姉が好き。

彼から姉に手紙を渡してほしいと頼まれたけど渡さなかった・・・

渡せなかった・・・

 

彼は彼で大好きだった姉のことが忘れられず

前に進めずにいる。

 

 

 

 

 

 

手紙という現代ではアナログな手法。


これを使って

この回想シーンと現代のシーンが

並行して進んでいって、

姉、妹、初恋の彼

それぞれが歩んできた道が描かれ、

手紙によって

みんなが少しずつ前に進み始めていく。

 

一人一人の心の動きが

観ていて本当にせつなくて胸がしめつけられました。

 

 

 

 

 

最後は

姉の遺書が読まれますが

これも冒頭のシーンとつながって

また感動的です。

 

 

 

 

そして俳優さんたち全員には

心から拍手を送りたい!

 

松たか子さんはせつない役柄なんだけど

どこか明るさがあって、作品から重苦しさを無くしていました。

 

 

 

福山雅治さんも、私あんまり彼にときめいたことがないんですが

(ファンの方すみません)、

今回はいい具合にくたびれた感じがとてもよかったです。

 

 

神木くんは福山さんの学生時代なんだけど

これがだんだん福山顔に見えてくるというミラクル。

さすがです神木くん。

 

 

 

 

そして広瀬すずちゃんと森七菜ちゃん!

この二人がすごい!

2人とも2役なんだけど見事に演じ分けていてすばらしかったです。

 

 

 

 

 

2人の透明感といったら・・・

終盤の、傘をさしての見送りシーンは綺麗でしたね・・・。

ザ・岩井作品て感じでした。

 

(パンフ読んだら、この雨は偶然だそうです。すごい!)

 

 

静寂・・・

抒情的・・・

詩集をめくっているような・・・

 

長回しが多いシーン、

繊細な心理描写、

言葉と表情で

静かに進むストーリー。

 

音楽も最小限。

 

本当に独特な世界観があります。

感想を書くのが難しい映画です。

表現が難しいし、

1つ書くとそれにつながってどんどん書くことがでてきてしまう。

(なので今回はネタバレ無しw)

 

 

起承転結ハッキリなハリウッド系映画が好きな人には

全く向いてないかもしれないですが

私は、すごく好き!!

 

 

リップヴァンウィンクル~の時にも書いたけど

「つべこべ言わずにとにかく観て!!」と言いたい

美しくてせつない

素敵な大人の映画です。