約3週間ぶりに映画館へGO!
わーいわーい。
禁断症状、出かかってました笑
何を観ようと悩みまくった結果、
こちらの作品に。
原作は読んでいません。
●あらすじ
定年を控えるうだつが上がらない会社員・犬屋敷壱郎(木梨憲武)は謎の事故に巻き込まれ、目が覚めると見た目は変わらず、体の中はサイボーグになっていた。超人的な能力を手にしたことを自覚した彼は、その力を人のために使うことで存在意義を見いだすようになる。一方、犬屋敷と同様の事故で同じ能力を備えた高校生・獅子神皓(佐藤健)は、敵対する人間を全て消し去りたいと考え……。
●結果(★5=満点)
★★★★▲(4.7)
(意外に社会派)
●感想
良かったです!!
映像は迫力満点、テンポがあって
最初から最後までスクリーンにくぎ付けでした。
まず犬屋敷のキャラクターがすごいですね。
普段はなさけな~い中年男性。
家族全員からないがしろにされ
職場でもミスばかり、孤独な毎日を送っている。
(憲さんの老けメイクがすごい。原作はほんとにお爺ちゃんなんだ。。。)
おまけにガンで余命宣告。
それを家族に言おうとするんだけど
相手にしてもらえず。
この家族・・・母親と子供二人の態度は
ほんっとに憎たらしかった!
そこまで父親をバカにする??って感じで
新築一戸建てに越してきたら
日当たりが悪い、小さいと文句を言い
(十分広いと思ったけどねww)
キモい、ウザい、洗濯物を一緒にするな、役に立ったことがない、
犬を拾えば捨てて来い。
完全に邪魔者扱いで、
観てて本気で腹が立ちました。
そして、こうしてじっくり時間をかけて
徹底的に
犬屋敷の情けなさ、孤独を描いたことで、
彼がサイボーグになった時との静と動のギャップがすごく出て
アクションシーンがより楽しんで観られたんだと思います。
サイボーグになるシーン。
公園で一人寂しく座っていたら
空から何かが落ちてきて犬屋敷に衝突!
この時獅子神もそばにいます。
気づいたらこんな身体に!!
このVFXはめちゃくちゃ楽しかったですね。
トランスフォームしていく感じが。
そして犬屋敷はサイボーグとして不思議な能力を身に着けますが
その一つが人の病気や怪我を治せるところ。
それに気づいた彼は病院に出向き人助けを始めます。
初めて「生きている」「人の役に立っている」実感を得て
生き生きとしている犬屋敷。
サイボーグだから死んでいるんだけど。
ちょっと皮肉だな~。せつないな~と思いました。
こういうシーンが随所にあって
「ジジイが高校生の起こす悪と戦う」
という単純な話ではないんだ・・・と思い、
これは意外でした。
好きな部分です。
そして
それが一番伝わるのが
なぜ獅子神が殺人鬼になったか、
という部分です。
獅子神はサイボーグになった後
とある一家を惨殺します。
彼は母親と二人ぐらしですが
その母親がガンで余命宣告を受けてしまい
強いショックを受け・・・
ふと聞こえてきたよその家庭の幸せな会話に
(サイボーグなので様々な力がある)
嫉妬を覚え、それが怒りに変わり、
一家を殺してしまいます。
母親は
獅子神の力でガンが消えてしまうのですが
彼が一家惨殺の件で警察に逮捕されそうになり
逃亡→指名手配されてから
マスコミに追い回されてしまう。
やがて自殺という結果になってしまいます。
逃亡先でそれを知る獅子神。
泣きながら母親に謝る中、
SNSやネットのひどい書き込みを読み
怒りが爆発。
さらに唯一自分を好きになってくれた
同級生・しおん(二階堂ふみちゃん)が
獅子神をかくまってくれたのですが
彼女は
獅子神を追ってきた機動隊の襲撃に巻き込まれて
死んでしまい、
獅子神はさらに絶望の淵へ落される。
・・・・そうして彼は
社会への復讐として殺人を始めたのでした。
目の前にいる人だけではなく
スマホをはじめ、あらゆるスクリーンをとおして
「バンッ!」と殺せる。。。
これは逃げようがない。
テレビ局のアナウンサー。電話越しにバンッ。
実写の画像が見つからず原作の絵で。。。
こ、これは〇ヤネさん・・・(映画では生瀬勝久さん)
こうして無表情でバンッ、バンッ、と言いながら
逃げ惑う人々を殺していく獅子神は
恐ろしかったです。
何か事件が起こると
加害者も被害者もあっと言う間に特定され
顔が見えないことをいいことに
言いたい放題、罵詈雑言を書き込む現代社会。
時には違う人が当人と間違われ
なんの罪もない人の生活が一変してしまう事態も。
ネット住民、目の前に獅子神が現れてもこんな感じで
も~観ててイラッとしたわ!!!
もちろん「バンッ」。
・・・ちょっとスッキリした自分がいたりして・・・
当事者になったら獅子神のように
殺したくなる気持ちになってもおかしくないかも・・・と
思いました。
この、社会派というか、現代社会への警告が
感じられたところは
ほんと、意外だったなぁ。
なんとなく、『シン・ゴジラ』を観た時の印象に似ています。
あれも予想外の社会派だった。
さて犬屋敷は獅子神の同級生・直行
(チョッコウと呼ばれクラスでいじめられている。
獅子神が唯一の友達)と一緒に
自らの能力を自在に操るトレーニングをはじめ
次第に上達していきます。
直行は獅子神とも一緒にいたので
どんな能力があってどんな扱いをするのか
知っていたわけです。
能力を使うには水分の摂取が必要だけど、
塩分が入っているスポーツドリンクなどは
逆に体が拒絶反応を起こし
能力が出なくなってしまうことも
ここで判明。
(ここ大事)
余談だけど直行役の本郷奏多くん。
『GANTZ』では自分がトランスフォームしてたっけw
さらに余談だけど
三吉彩花ちゃんはまだ21歳だからまだしも
健くん29歳、本郷くん27歳、
二階堂ふみちゃんは23歳。
みんな高校生役に
まったく違和感がないのがすごいな~と
思ったり。
閑話休題
力を身に着けた犬屋敷は
殺戮を繰り返す獅子神を止めるべく、
そして都庁の展望台にいる娘を助けるべく
対決します。
ここは本当にすごい迫力で
手に汗握りました。
新宿が!!
壁を走る!
憲さんのアクション・・・すごかった!
そして物語の前半で出てきた
犬屋敷が発注数を間違えたスポーツドリンクと、
能力を使うには水分が必要なこと、
そして塩分が弱点であることの3つが
ここで伏線として活きてくる!!
2人は大気圏を越えたところまで上昇しますが
そこで獅子神がペットボトルの水を飲みます。
すると獅子神の腕のマシン部分が破損!
水が噴き出してきます。
ミネラルウォーターのラベルをはがす獅子神。
中から
スポーツドリンクのラベルが出てきた!!
実は彼が飲んだペットボトルは
犬屋敷が持っていたもので
彼にわざと拾わせていた。
作戦大成功!!
獅子神は急降下、地上へ。
煙が見えます。
助かった!!!
・・・・と思いきや・・・
いや、まだ生きてた・・・・・・・・・
もう一回、
今度は都庁の展望台でバトル!!
娘ピンチ!!!
ちなみに健くんの細マッチョ
とっても素敵でした。
かっこよかった~~
しかし最後は犬屋敷のパワーが勝り
獅子神は粉々に。
瀕死の娘も
犬屋敷の能力で快復、二人は和解。
めでたしめでたし!
スッキリ!!!
となって
一度エンドクレジットが出たら
続きが~~!!
生~き~て~る~~!!
これは続編ありということか??
原作は完結しているらしいですが・・・
でもかなり楽しかったから続編アリかも。
ということで
映像はテンポが良く
緩急があり迫力満点。
ストーリーも伏線の回収もあり
社会への警告も感じられ
思ったより深い内容で
とても満足しました!
例によって原作が読みたい気持ちでいっぱいです。
久しぶりの映画のチョイス
大成功でした♪
おすすめです!