役者は、芝居は、格好つける芝居の方がカンタン ですし、そちらの方にばかり気を取られてしまいガチです。
そして、例えば、私の恩師の柏倉先生の演出上に おいても、少しでも厳しい事を言ってしまうと直 ぐに辞めてしまう役者もいたりしました。
私たちが教えてもらったことをそのまま伝えることも出来にくい この頃です。
スポーツ界に関わらず、パワハラだ セクハラだと、色々とやりにくい世の中だと感じます 。
近年で私の事で言えば、
中止にした、恩師演出の【智恵子抄】の舞台稽古では、演出の柏倉先生が稽古中に、
【智恵子の母役】の大女優さんに対し、
名前ではなく、
『おばさん』と呼んだ事に憤慨し、
役を降りてしまうだけでなく、
『訴訟を起こしたいけど、柴﨑さんは悪くないし、
迷惑をかけるから、今回は我慢します』
などと言う、長文の手紙を私は貰いました。
先生の言い分は、おばさんにおばさんと言って
どこがいけないんだ、でした。
先生のデリカシーの足りなさもありましたね。
訴訟話の事は、私は柏倉先生には伝えませんでしたけれど。
厳しさと言うもの解釈が難しい 時代になりましたが、これまでどおり、私は、屈することなく、
『良いものは良い、悪いものは悪い』
と演劇的にも、
ハッキリ伝えられる人で在りたいと想います。
どっちみち、
私は、自分にも嘘がつけない。