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こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ジフside

 

店を出た数歩先に立ち止まっていた女に声を掛けると飛び上がるように驚いて。その驚き具合に笑いが込み上げてくるが何とかこらえるように口元を押さえて言った。

 

「俺も通り道だから、途中まで送ってやる」

 

「え?」

 

呆然としている女をよそに細い腕を掴んで地下鉄に向かって脚を進める。『待ってください!』と大声を出すから、止まれば俺にぶつかってくる。睨みつけると白々しく『あ、痛っ。あー』と言って頭を押さえた。子どものような行動に呆れて見ていると、コホンッと小さく咳をして胸を張るように向き合ってくる。

 

「いきなり腕を掴んで引っ張るのはダメです。わたしは物じゃありません!それに送ってくれなくても大丈夫です。一人で帰れます」

 

「ふんっ。子どもが歩くには遅い時間だ。それにハヌルの彼女を一人で帰したとなれば、あいつに何を言われるか分かったもんじゃない」

 

俺より頭一つ分ほど小さい女に向かって言うと、『はぁ?』と変な声をあげた。そんな態度にイラッとして眉を寄せる。

 

「オッパとは付き合ってません!あなたこそシウンオンニって言う彼女がいるのに他の女性を送ったらダメじゃない!」

 

「は?付き合っているわけないだろ!」

 

女の言葉に今度は俺が変な声をあげる。しばらく間が空き、そして二人で眉を寄せた顔で頭をひねる。

 

「……あなたはシウンオンニが。好き?」

 

「まったく。そんな気持ちはない」

 

「……えぇっと。そこのカフェにでも入って話を聞いても?」

 

質問に頷くだけの返事をし、カフェの席に小さいテーブルを挟んで向かい合わせで座った。コーヒーを頼んだ俺とアイスコーヒーを頼んだ女。コーヒーから出る湯気が少し収まり、アイスコーヒーのグラスには玉の雫が出始めて。なかなか言葉を発しないから、脚を組みなおし『それで?』と言えばようやく目の前の女は話し出した。

 

「ジフ、さんって呼びますね。えっと、それでさっきの続きですけど、本当にシウンオンニと付き合っていなくて、好きでも、ない?」

 

「くどい。そんな気持ちは最初から一度も持ったことがない」

 

唇を付き出して拗ねる子どものようにブツブツと『言い方ってもんがあるんじゃない』とか何とか言っている。俺は無愛想なせいか、今まで周りにいた女たちは怯えたようにされることが多かったが、こんな風にケンカ腰なヤツは初めてで新鮮だ。

 

「……オッパはオンニを愛してます。ずーっと前から。でもさっきやっと気が付きました。オンニはオッパのこと、どう思っているんでしょう?」

 

ブツブツと独り言を言っていたはずが、急に顔をズイッと近づけて来るから驚いて後ろにのけぞった。だが、目の前の女が言った言葉を理解した時、俺はさらに驚いた。

 

「は?ハヌルがシウンを愛してるだって!?」

 

「そうだって言ってるじゃないですか!で、オンニは?」

 

さらに返事を求めるように近づくから、手で払い席に座らせる。

真剣に心配しているのか、人の恋愛や噂話で楽しみたい女なのか。ハヌルが気に入っているヤツであればそんなことはなく、前者なのだろうとは思うが。まだよく分からない。

 

「あぁ。シウンは大学の頃からずっとハヌルのことだけ見てきた」

 

俺の言葉を聞いて、目の前の女は零れるような笑顔を浮かべたから。

 

「あんた……」

 

 

 

 

 

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ハヌルside

 

ハジンと、なぜか追いかけるようにジフが店から出て行ってしまい、四人席でシウンと二人きりになった。

突然だったこともあり、ぎこちない雰囲気になっているけれど、ハジンのおかげで久しぶりにシウンとゆっくり話せる機会を持てたことに感謝した。

ただ、つい1時間ほど前にハジンから“僕がシウンを愛している”と指摘されたばかりで。その事実が頭を占めて、思うように口を開くことができない。

この10年、今まで僕はシウンとどんな風に話していたのか。それさえも分からなくて。

 

「元気……だったかい?」

 

「ふふっ。今さら?今まで一緒に飲んでいたじゃない」

 

僕の変な質問にも、相変わらず包み込むような優しさで笑いかけてくれるシウンにホッとした。

 

「そうだね。だけどずいぶん連絡していなかったような気がして」

 

「ハジンさんと会っていたからじゃないの?」

 

そう言って焼酎を一口飲んだシウンに僕は反論したかった。

『違う!君がジフと付き合ったからだ!』って。だけど言葉にするには胸が痛くて。

“愛”を自覚した僕は、今まで以上に胸の痛みを感じていた。

 

「シウンは?ジフと仲良く……よく会っていたかい?」

 

「え?前と同じくらいだから、“よく”なのかしら?」

 

「そうか……」

 

焼酎を追加で頼み、ショットグラスになみなみと注ぎ一気に飲んだ。もう一度同じように飲む。小さなグラスをじっと見ていたが、顔を上げてシウンを見ると僕を心配している顔があって。それは昔と変わらなかった。

 

「シウンはさ……。愛している人に、自分以外の好きな人がいたらどうする?その好きな人は、自分も納得するような相手と付き合っている」

 

「な、なぁに?そんな恋愛話。初めてするんじゃない?ハヌルにそんなこと起きないわよ。あなたはモテるから」

 

「そんなことない。だけど、君の意見が聞きたいんだ」

 

縋るようにシウンを見ると、シウンは困ったような泣き出しそうな。そんな顔をしていた。僕の質問に困ったのか。

それとも僕の気持ちに気が付いて、困ったのか。

 

「そうね……とても、辛いわ。だけど愛する人が幸せになって欲しいから。私はただ上手くいくように願っている、かな」

 

いつもなら軽くポンポンと腕を叩き、僕を応援してくれるシウン。だけど今日は軽く叩かれることもない。今も泣き出しそうな顔をして、僕を見返すだけ。

それはもう、僕以外の……。ジフが恋人になったから?

 

自分の気持ちをハジンに言われるまで気付くことができなかった、自分のバカさ加減を後悔しても遅い。シウンがそばにいてくれることは当たり前のことではなかった。

だから僕ができることは、シウンがジフと幸せになるように願うだけ。

 

「そうだね……。僕も、そう思うよ」

 

 

 

 

 

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今日はセフン誕生日!생일 축하해クラッカー

 

そして夕方から配信でコンサートが行われます。除隊後初めてのコンサートということで期待しています。実はEXOを好きになってから初めてのコンサート。(ファンミやソロコンは行きましたが)

ドキドキワクワクですラブ

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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ハジンside

 

飲んでいる最中にお店に現れたオッパの親友二人。

いつも愚痴を聞かされる内容の人たち。二人がどんな人で、オッパが大好きなシウンさんを諦める必要があるのか、頑張ることができるのか。四人で飲むことを提案したのは、それを確認するつもりで気合いイッパイだったから。

 

でもジフと呼ばれたお友達は目つきが悪いし。言葉もオッパと違い丁寧じゃない。どこをどうやってオッパと友達になれたのかは不思議だけど、人の良過ぎるオッパが長年付き合っているんだから、きっと悪い人じゃないんだろうと思う。

 

問題はシウンさん。

思った通り美人さんで。話を聞くと何となく大手企業で秘書として働いているらしいことが分かる。もう本当にイメージ通り。オッパと二人で並んで座る姿は美男美女で最高!なんだけど、ジフさんと並んでも悪くない。

何だか緊張しているような感じだけど、素敵オーラが出ている。

なんて、わたしがジーッとシウンさんを見ているから。シウンさんがわたしの方を向いて微笑んでくれた。

 

「ハジンさん?はisoiのお店で働いているのよね?ハヌルから誕生日にプレゼントをもらったわ」

 

「はい!そうなんです。お肌に合いましたか?」

 

そんな会話から始まり、聞き上手で頭も良いシウンさんにわたしはすっかり懐いてしまい。途中から『オンニ』と呼ぶようになった。

でも一緒に飲み初めて1時間ほどするとわたしはわざと腕時計を見て言った。

 

「あれ?わたし明日早番だった!もう帰りますね。オンニはどこに住んでいるんですか?」

 

「あ、マポだけど」

 

「お?オッパと同じですね。わたしはスソだから一人で帰ります。オッパ、オンニをしっかりと送ってあげてね」

 

ニッコリと笑うけど『分かるよね!?』と目力を入れてオッパを見る。呆けていたオッパが、『あぁ』と一拍遅れたけど理解してくれたから安心して席を立ち『ごちそうさまでした』と言って店を出て立ち止まった。

 

 

う~ん、ジフさんが邪魔だよねー。どうしたらオッパとオンニを二人にできるんだろう……。

本当はわたしと一緒に帰ってくれたら良かったんだけど。

 

 

「おい」

 

考えに耽っていたら肩を叩かれ、『ひぃっ』と声をあげ飛び上がるほど驚いた。振り向くとそこに立っていた人はジフさんで。

 

「俺も通り道だから、途中まで一緒に帰るぞ」

 

 

 

 

 

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4日はSUPER JUNIORの韓国 アンコールコンサートがありました。

配信で観ていましたが、アンコンは曲も違い、ステージも全然違い、とても楽しかったです♪

DVD出たら買っちゃいますねチュー

そして4日はウニョクの誕生日!

생일 축하해クラッカー

 

今日の配信も楽しみにしていますウインク

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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シウンside

 

ハヌルから連絡がこなくなった。

親友だと思ってくれていると、ずっと思っていた。だけど彼女ができたからなのか、相手の子が他の女との連絡を許さないのか。季節の挨拶のような連絡しかこなくなった。

ジフに聞くと『時々メールが届くが仕事が忙しいようで会っていない』と言っていた。

 

異性の友達はこんなものなのか。実はハヌルにとって友達でさえなかったのか。

 

そんな思いに駆られて今日もジフに悩みを聞いてもらうため連絡をした。

今日はジフのおススメの居酒屋で、先にお店に着いた私は店内で待つことになった。空いているテーブルを探してお店の奥に進むと見知った顔。思わず声を出してしまった。

 

「ハヌル?」

 

私の顔を見るとひどく驚いた顔のハヌル。

だけどその顔がみるみる赤くなっていき、自分の異変に気が付いたのかハヌルは自分の顔を右腕で覆った。

 

「オッパ!」

 

可愛らしい声がハヌルの正面の席からして、そちらに声を向けると声と同様に可愛らしい女の子がハヌルの前に座っていた。

 

 

あぁ、この子が……。

 

 

また愚痴の内容が増えたと、涙が出そうになったけど。今ここで涙を流すわけにも愚痴るわけにもいかないから、何とか笑うように無理矢理口角を上げた。

 

「久しぶりね。元気だった?楽しんでいるところ邪魔してゴメンね」

 

そう言ってお店を出ようとしたのに、女の子が私に声を掛けてきた。

 

「シウンさん、ですよね?オッパの大事な人って聞いています。ぜひ一緒に飲みませんか?」

 

せっかく優しく声を掛けてくれたのに『あなたより大事な人じゃないわ』って心の中で反論する。自分が惨めになるだけだからこの場を去りたくて、『ごめんなさい』と言いかけた時、ハヌルが私の腕を掴んで引き留めた。酔っているのか顔を真っ赤にしたままで。腕を掴んだハヌルが口をパクパクして。明らかにいつもと様子が違う。

 

「ハヌル……あなた、大丈夫?」

 

私が聞くと、何度か首を上下に振って返事をして。でも言葉が出ないのかまだ顔を赤くしている。こんなハヌルを見たことがなくて不思議に思っていると女の子が言った。

 

「シウンさんと一緒に飲みたいでんすよ。最近シウンさんと会ってないって悲しそうに愚痴ってたので」

 

「ハジン!」

 

ウソっぽい内容を口にする彼女を名前で呼び止めたハヌルに胸が痛み、ジフには悪いけど今日はお店を変えようと思った。だけどちょうどお店に入って来たジフが私に声を掛けてきた。

 

「シウン……と、ハヌルか。……あんたは」

 

ハヌルの彼女の顔を見ると驚いた顔をしたジフ。

感の良いジフなら私のためにこの店から出してくれるだろうと思った。

それなのに。

 

「ハヌル、久しぶりだな。良ければ一緒に飲むか?」

 

 

 

 

 

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ハヌルside

 

土曜日の電話の件があってからシウンに連絡を取りづらくて。だけど体調が心配で日曜日にメールをしたが返事が返ってこなかった。真面目なシウンはよっぽどのことがなければメールの返信くらいするはずだと心配で、月曜日は仕事を早く終えシウンの家に足を向けた。

 

もしかしたらまたジフがシウンの家にいるんじゃないかと思い、なかなかインターフォンを押すことができず。シウンのアパートの階段下でどうすべきかと悩んでいると、玄関ドアが開きシウンが出てきた。

スウェットとデニムパンツをはいて、家にいたからか眼鏡姿。学生の頃のように思え、何だか懐かしく思って後ろ姿を見ていた。

ヨタヨタと歩くシウン。両手にはゴミ袋。声を掛け、手助けしようと思い近づくと、その半透明のゴミ袋の一つから見えた中身。それは僕がプレゼントした物たちだった。

 

足を止め、シウンの後ろ姿が角を曲がるのを見て。やっと動き出すことができた。

 

 

要らないものを渡されて、困るよな。

悪いことしたな……。

 

 

そうは思っても、自分の中でだいぶショックだったようで。火曜日には仕事でミスをし。その後もなかなか調子が浮上しない。こんなことは初めてだった。

誰にも相談できないと思っていたけれど、先日出会ったコ・ハジンさんに最初に愚痴ってしまったこともあり、話を聞いてもらうことが多く。彼女と食事をすることが続いた。

年下の女の子に愚痴を言うのも……と思いつつ、悩みは親友たちのことだし。妹にこんな話をした日には『何をバカなことで悩んでいるの?』と冷めた目で見られるだけ。

だから半年近く経って、コ・ハジンさんからハジンと呼び名が変わっても僕の愚痴を聞いてくれる人はこの子だった。

その子が今、目の前で言った。

 

「オッパ、わたしと最初に食事した日に言ってた。『彼女は僕の親友だしいつもジフにばかり頼るのはすごく悔しいな。本当は僕が少しでも彼女を幸せにしたい』って。“僕が幸せにしたい”っていうのは友達の感情じゃないよ?“自分”が“幸せにしたい”っていう気持ちは、オッパ。“愛”、だよ?」

 

ただ、ただ。

驚いた。

 

 

愛?

僕が、シウンを?

愛してる?

 

 

「僕が、シウンを?」

 

「そう。ただの親友なら“愛する人と幸せになって欲しい”だよ?“自分が幸せにしたい”のは“愛”」

 

真面目な顔をしたハジンが僕を諭すように言う。

 

 

僕のシウンへの気持ちが“愛”なら。どうしたらいいのか?

ジフから彼女を奪うなんてできない。

 

 

「……ハヌル?」

 

 

 

 

 

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花粉の季節ですねえーん目、鼻、口、肌…いろいろかゆくて困っております。

そんな中、UPした内容を見返して気が付いたこと。

みな様、誰の話か分かりにくいですよねあせる一応、パターンを決めているのですが、読んでくださるみな様に分からないだろうと今さら思いましたガーン

今回から頭に誰のお話か書くようにします。(最初は誰かな?と思っていただきたので5話から追記します)

読みにくいなか読んでいただき、みな様ありがとうございます<(_ _)>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ハジンside

 

忙しかった仕事も終わり、今日も一人ぼっちの家に帰ってくる。

化粧を落とし、シャワーを浴びて、パックをしながら夕飯の準備。お金もないし、簡単な物だけど美容のために自炊すると決めているわたしは、鍋をグツグツ煮込みながら今日のランチで話したことについて考えていた。

 

「今日の、ファンボ・ハヌルさん。あれ、絶対女友達のこと好きなんだよねー。本人は気付いていないみたいだけど。『自分の好きな女友達が男友達と付き合っていてショック。でもまだ自分の気持ちに気付かない』……なんて、鈍いなぁ。でも失恋してるなら気が付かない方がいいのかも?」

 

独り言が口に出ていたけど、咎めるような親友も両親たちもいないし。アレコレ考えながら動いているとすぐに料理ができた。

 

「相手の人。美人ってことは確実ね!あと頭も良さそう。会ってみたいなぁ。あのファンボ・ハヌルさんより他の人を好きになる女の人ってどんな人だろう?その女の人に好きになられたもう一人の友達も気になるよねー」

 

そんな独り言を神様が聞いたのか、わたしの願いが叶ったのはファンボ・ハヌルさんと出会って季節が夏から秋に変わった頃。ファンボ・ハヌルさんをオッパと呼ぶくらいの仲になった頃だった。

 

 

 

 

 

「オッパ!」

 

半月ぶりにファンボ・ハヌルさんと会うことになった。この頃は例の女友達とまったく会っていないようで、初めて会った頃から次第に落ち込んでいくオッパを慰める……ということで時々食事をしていた。

 

「あ、ハジン。お疲れ様。遅番で仕事疲れただろ?今日は大丈夫なのか?」

 

「うん。明日は休みだからね」

 

そう言って目的の店に向かって歩き出した。平日だからオッパはスーツを着ていて。その姿はカッコいい。通り過ぎる女性がオッパを見て頬を染めるくらいに。だけどオッパはそんな女性たちに見向きもしない。常に頭は大事なお友達のことを考えている。

今日、食事をしようと約束したお店は居酒屋で。オッパが昔、男性の親友に教えてもらった店だと言っていた。ガヤガヤとウルサイけど料理もお酒も美味しくて、お店には大満足。だけどわたしたちの話題は最初こそ近況を伝えあったりするけれど、最後はいつも通りオッパの悩み相談室になっていた。

 

「シウンにずっと連絡ができなくて。ジフは相変わらず、たまに素っ気ない連絡が来るくらいで、シウンのことを聞いても『自分で聞け』と言って詳しく教えてくれないんだよ」

 

焼酎を一人で3本空けたオッパ。さすがに毎回同じようなこと。しかも一回の食事で何度も話を聞くのは面倒になってきたわたし。本当は本人が気づくまで待つ方が良いのだろうけど。今日はとうとう我慢ができなくなり、声をあげた。

 

「オッパ!これは自分で気が付いた方が良いと思って黙っていたけど」

 

『オッパ!』と急に声を大きくしたわたしに、オッパは驚いた顔で口を開けてわたしを見ている。

 

「シウンさんと連絡ができなくて苦しいんだよね?ジフさんとシウンさんが付き合っていると苦しいんだよね?」

 

コクン、と首を縦に振るオッパを見てわたしは続けた。

 

「オッパ、わたしと最初に食事した日に言ってた。『彼女は僕の親友だしいつもジフにばかり頼るのはすごく悔しいな。本当は僕が少しでも彼女を幸せにしたい』って。“僕が幸せにしたい”っていうのは友達の感情じゃないよ?」

 

「え?いや、僕たちは10年も友達……」

 

否定するオッパに被せるように言った。

 

「“自分”が“幸せにしたい”っていう気持ちは、オッパ。“愛”、だよ?」

 

 

 

 

 

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シウンside

 

金曜日の出来事のせいで何もやる気が起きず、土日はずっとベッドから動くことができなかった。泣いては疲れて眠り……を繰り返し。月曜の朝、鏡で見た時に驚くほど自分の顔がヒドイことになっていた。これはさすがに出社が難しいと思うほど。

頭の中で今日のスケジュールを確認し、問題無いだろうと判断した後は上司である室長へ電話を掛けた。

 

「申し訳ありません。体調を崩してしまいお休みをいただきます」

 

泣きすぎて鼻声だということもあり、すんなりと話が通って。仮病を使ったことに胸が痛むけどホッとした。秘書を担当している社長へもメールで謝罪を入れると『ゆっくり休みなさい』という返事がすぐに届いた。

一つ心配が減って安心したところでもう一度ベッドで横になる。

 

日曜日だった昨日、ハヌルから一通のメールが届いた。だけどメールを開くこともできずそのままにしている。ポップアップの表示に見えた文字は私を心配してくれていたのに。今は返事をする気がおきない。

 

 

もう、お店の子とはデートはしたのよね。

きっとハヌルのことを好きになるわ。

そしたらデートして、手をつないで、キスして……。

 

 

そこまで考えてまたジワリと涙が出てきたから、これ以上泣いたら明日の仕事にも支障があると思い立ち上がった。

 

「よし!」

 

気持ちを切り替える時の私のいつもの行動。

大掃除をすること。

拳を握り気合いを入れて声を出してクローゼットの扉を開けた。この部屋を借りた理由。それが今、扉を開けたクローゼット。ウォーキングクローゼットが大きくて、働いたご褒美として買ったバッグや服……と言っても結局は仕事に使えるスーツばかり。ハヌルたちと会う時も最近は仕事が終わった後ばかりだったから、大学時代とは違い私服なんてスウェットとデニムくらいでほぼ持っていない。仕事用ではあるけれどスーツもバッグもそれぞれ思い入れはある。だけど気持ちを一新したくて古い物やしばらく着ていないものをゴミ袋に入れた。

クローゼットが終わったら次はドレッサー。卓上の化粧水たちを整理し、引き出しを開けて色が微妙な物や使っていない化粧品を取り出す。

『次は……』と3段目の引き出しに手を掛けたけど、どうしても開けることができなかった。

 

「……」

 

その引き出しから目を逸らすように家中の片づけをしていく。仕事がメインの生活だから物は多くないけれど細々とした物が増えていて、結局大きいゴミ袋が5袋にもなった。

 

「ふー、さっぱりした!」

 

冷蔵庫から缶ビールを取り出し、プルタブを開ける。ゴクゴクと喉を潤すビールが掃除をやり切った満足度を上げた。1本ビールを飲み干して大きく息を吐き出す。そしてドレッサーを見た。

 

「……さて、じゃあ最後に。……やろうかな」

 

ドレッサーの椅子に座り、さっきは手を止めた3段目の引き出しに手を掛ける。ゆっくり引き出しを開けると、視界に入った物。

名前入りのハンカチ、私の誕生日は初夏なのに肌が白くて寒そうだからとブランケット、仕事で使えるように有名メーカーのボールペン。他にも色々。

みんなハヌルからもらった物。毎年私のことを考えて送ってくれた。だけどもったいないと思って使えなくて、今日まで大事に閉まっていた。それらをすべてゴミ袋に入れて、最後に先日もらったばっかりのボディクリームをショッパーごと入れゴミ袋を縛る。重い腰を上げて、ゴミ袋を6つも持ちヨタヨタしながら道を歩く。

ゴミ捨て場に『よいしょっ』と言いながらゴミ袋を置くと、独り言が出た。

 

「使ってあげなくて、ごめん。すぐに使えば良かったわね」

 

 

 

 

 

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ジフside

 

シウンの家から帰って来て、ウォールシェルフにジャケットをかけ、すぐにシャワーを浴びる。まだ暑い季節ではないが汗を流してさっぱりとしたかった。シャワーから出てスマホを確認するとシウンから謝罪のメールが入っていて、『問題ない』とだけ返信をする。

返信した後はスマホをベッド脇に放り投げ、椅子で寝たせいでスッキリしない頭を解消するため寝転がった。ベッドの横にある窓から入る光を避けるように目の上に腕を置き、大きく息を吐き出す。

 

ハヌルとシウンと俺たちという3人が一緒にいるようになったのは自然なことで。

大学に入学したばかりの頃、周りの奴らより一緒にいると空気が馴染む……というか。落ち着くというか。お互いそんな理由で一緒にいるようになり。そして恋愛に疎いと言われる俺が、出会ってすぐにシウンを見て『あぁ、ハヌルを好きになるだろう』と思った。

いや、“思った”と言うよりは“知っていた”が正しい気がする。

案の定、シウンはすぐにハヌルを好きになったようで。恋愛は当人同士の問題だと思っている俺は大袈裟に二人をくっつけるような行動をすることはなく、ただ見守ってきた。その時間が10年。

シウンの気持ちが砕けるのは一瞬だった。

ハヌルに気になる女ができたから。

 

「愛は一瞬で消えるのか?」

 

恋愛だけに限らず、他の人より情が薄いと何となく自分の性格を分かっていた。もちろん今まで女に声を掛けられることもあったが、なぜか心が動かずにきた。だからシウンの真っ直ぐにハヌルを求める心は羨ましくもあり、大したアドバイスもできないが、ただ話を聞いてきた。それがシウンにとっては良かったようだ。

 

腕を下ろし気持ちを切り替えるように大きく深呼吸を数回すると、誘われるまま眠りに落ちた。

 

 

 

 

夢を見る。

空から地上を見る鳥のように。絵本を見るように。世界を宙から見ていた。

 

 

俺が、いる?

 

 

自分の顔だが、髪や服装は時代が違うもので。

『お前を、愛してる』

自分が恥ずかしくなるくらい甘い顔をした俺が、目の前の女を引き寄せる。この位置から動くことができない俺には、女が後ろ姿で誰だか分からない。

ただ、自分の心臓が穏やかで。それなのに熱くなる。

 

すると目の前が暗くなり、一気に明るくなって。眩しくて目を閉じると自分の笑い声が聞こえてきた。

『ハハハハハハッ』

ゆっくりと目を開けた視線の先にいた俺は手に剣を持ち、顔には返り血を浴びて狂ったように笑っている。足元には男女と思われる二人が横たわって血を流していた。

俺は一人の女を一瞥し、何も言わずにふらつきながら歩き出した。

 

 

 

 

ハッと目を開けるといつもの天井が視界に入る。

 

「……夢?」

 

自分の心の中にある愛情と憎悪という両極を見せられたようで心が重くなる。

顔にツーと冷たいものが流れ、ひどく汗をかいていることに気が付きゆっくりベッドから立ち上がり、キッチンの冷蔵庫からペットボトルを取り出しゴクゴクと半分ほど飲み干した。

 

 

二つの夢に出てきた女。

あれは多分同じ女だった。

母ではない。シウン……でもない。

 

 

シンクの端にもたれ、窓から青い空に浮かぶ三日月を眺める。

 

「ただの夢なのか。何かの暗示なのか」

 

 

 

 

 

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ハジンside

 

忘れ物をしたお客様のファンボ・ハヌルさん。食事に誘われて、最初からしっかりとした“デート”のような雰囲気が嫌だったわたしは、仕事の昼休憩中に会うことを提案した。

場所は仕事場近くのカフェで。テラス席は大きな樹の陰になり、今の季節には丁度良い感じだった。ここは料理も美味しいことを知っていたので楽しみにしている。だから朝、出勤中にファンボ・ハヌルさんへ1時過ぎにはカフェに着くと連絡した。

 

「ハジン、約束あるって言ってたわよね?休憩入って」

 

「ありがと!」

 

腕時計を見ると1時ちょうどくらいで。小走りでカフェまで向かった。通りに面したカフェのドアを開け、すぐに目に付いたファンボ・ハヌルさん。彼もわたしに気が付いて手を上げてくれた。

店の奥にあるテラス席に座っている彼に近づいて行き、挨拶をするとニッコリと笑ってくれたけど、その笑顔は何だか元気がないようで。

 

「……体調が悪いですか?」

 

椅子に座った後にわたしがそう声を掛けるとハッとした表情をして謝ってくれた。

 

「何でもないよ。それより仕事お疲れ様」

 

メニュー表を手に取り返事をされる。『大丈夫かな?』と気になりつつランチプレートを注文することに決めると、ファンボ・ハヌルさんが店員に声をかけ二人分を注文する。そして店員からわたしへ視線を移した。

 

「一昨日も昨日もありがとう。助かったよ。僕はハジンさんの店から少し行ったところにある建設会社に勤めていて。一昨日は同僚に勧められて店に行ったんだ。いつも化粧品の店は妹の付き添いで行くだけだから、勝手が分からず。とても助かったよ」

 

「そうなんですね。確かに慣れていない様子でした」

 

クスリと笑ってそう答える。

 

「でも、あの店に行って良かったよ。ハジンさんと会えたから」

 

人が良さげな笑顔にクラッとしそう。だけどわたしは先月ひどい目にあったばかり。慎重にいかなければ。また泣くはめになってしまうかもしれない。そんなことは絶対にイヤだから。自分の心を何とか自制する。そのせいか恋が始まるようなドキドキはまだ起きていない。

 

「プレゼントは渡せましたか?昨日、お祝いをしたんですよね?」

 

そう聞くとファンボ・ハヌルさんは『あぁ』と答えるだけで、何となく表情が陰ったような気がした。注文したランチがテーブルに運ばれてきて互いに食べ始める。だけど、目の前の人はなかなか手が動かずにお皿の上にあるものが減る様子がない。

 

「どうかしましたか?商品に不備がありました?」

 

「いや!喜んで受け取ってくれたよ。ただ……何て言うか。こうモヤモヤするって言うか」

 

 

モヤモヤ?

 

 

咀嚼をしながら“モヤモヤ”とは何かと考えていると、料理をまだ口へ運ばないファンボ・ハヌルさんが小さな声で言った。

 

「こんな歳で子どもじみているが、仲間外れにされたような」

 

「……何があったんですか?あ、もちろん話さなくても良いですけど。話してスッキリするかもしれないし」

 

「そうだね。コ・ハジンさんには話しても大丈夫な気がするよ。会ったばかりなのに、変だな。……昨日、大学からの友人である二人と食事をしたんだ」

 

ファンボ・ハヌルさんの話をまとめると……始めはいつもどおり楽しく飲んで食べて。女性の友人へ誕生日プレゼントを渡した。喜んでくれて嬉しかった。だけど、その後女性の友人がひどく酔ってしまい、もう一人の男性の友人が女性を送って行った。朝、電話を掛けたら女性の電話から男性の声もして……ってことだった。

 

「友達が僕に黙って付き合っていたのか?とか。確かに彼女はあいつにばかり頼っていたとか。何だか友達として淋しかったのかもしれないな」

 

女性同士の話ならそんな気持ちになりそうだけど。男性間の友情でも同じようになるだろうか?と思いながら質問をした。

 

「女性のお友達が男友達に頼るのは、イヤですか?」

 

食後のアイスコーヒーを飲みながら聞くと、『そうだね』と言ったファンボ・ハヌルさんは続けて照れくさそうに言った。

 

「彼女は僕の親友だし……」

 

 

 

 

 

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nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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シウンside

 

鳴り響く音のせいで酷く痛む頭を押さえ、ベッドの中へ手を伸ばす。スマホだろうものを触るとようやく音が鳴りやんだ。それでも頭が痛すぎて『ゔ―』とうめき声を上げる。

そんな風にまだ丸まっている私に声が降ってきた。

 

「ほら、水」

 

喉が渇いていたから幸いとばかりに手を伸ばして受け取ったペットボトル。有難いことにすでにキャップが外されていてゴクゴクと水が喉を通っていく。すっかり飲み切って大きく息を吐きながら目を開けた。

 

「……あれ?何でジフがいるの?」

 

素直な質問を口にしたら大口を開けて笑い始めたジフ。その笑い声すら頭に響いて頭を抱えてうめき声が出た。

 

「ちょっと、ホント止めて。頭に響く」

 

「はぁ。あぁ、悪い。お前の目が酷く腫れてるし、声もガラガラで。普段と全然違うのがおかしくてさ」

 

その言葉を聞いて勢いよく布団を頭からかぶった。自分がどんな顔をしているかなんて想像がつかないけど、表情の乏しいジフがあれだけ笑うということはよっぽど酷い顔になっているのだろう。『見ないで』と言っても『もう見てしまったものはしょうがない』とクスクスとまだ笑っている。

 

「……もしかして、心配して残ってくれたの?ごめん、ありがと」

 

「……いや、俺も眠たくなってテラスの椅子で寝かせてもらっただけだ。今日はそんなだし、ゆっくり家で過ごせ」

 

「どうしても苦しくなったら、電話してもいい?」

 

「高い肉をおごってくれるならいいぞ」

 

交換条件を付けて了承をするけど、ホントはどんな時でも話を聞いてくれるだろう。だけど、私に気を使わせないため冗談交じりに答えるジフに感謝した。

 

「そんなの。ジフにお肉おごり過ぎて破産しちゃうわ」

 

「フッ。じゃあ帰るぞ」

 

布団から少しだけ顔を出して『ありがと。気を付けて』と伝えるとニヤリと笑ってジフは帰っていた。

朝の8時。

腫れぼったい目がまだ眠たいと訴えているから、もう一度だけ布団の中で惰眠をむさぼることに決めた。きっとこんな時じゃないとやらないことの一つだ。

 

目を閉じると昨日のことが思い出され涙が出るけど、それでも無理矢理夢の中へ進んだ。

 

 

 

『愚かだな。二人とも、愚かだ』

 

胸が苦しいのは、病気のせいだけじゃない。二人が惹かれ合うことに胸が苦しいせいだ。

私の想いは彼には届かない。

どうせ私は死ぬのだから、愛する彼と、可愛い我が子のようなあの子が添い遂げれば良い。

それが彼の望みだから……。

 

 

目が覚めて二度寝したことを後悔する。夢の中でも私は失恋していた。

 

「本当にバカね」

 

 

 

 

 

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