以前に同様の記事をアップしたが
その後に別のトラブルも重なった事もあり
手直しを行い再掲載いたします。
区切りついたWinner-Xの仕様とインプレについて書いてみます。

ここまでに至る経緯は以前の174cc仕様にオイル下がりの症状があり
作業的にヘッドのステムシール交換すれば済む話だが、それだと面白味がなく
OHするならフルチューンやれよ?って感じでスタートしたのが始まりです。w


後に、この弄り過ぎから起こる問題に様々悩まされる訳ですが
この時はエンジン仕様の妄想で頭の中はお花畑でした。w
さて、メインであるエンジンに関してのパーツ選定が大変です。
と言うのもクランクケース以外は、あらゆる外品パーツが販売されており
チョイスの仕方で仕様は無数、ストローカーを組めば最大250cc近くまで可能であり
今回はオーソドックスにボアアップで65mmの191ccに決めました。


いざ組むに当たって、
あちゃらのはパーツは日本の様に丁寧な説明書や適合なんてモノは皆無
おかげでパーツを一つ一つ組み付ける度に何らかの問題が発生し
その度に内燃機関屋さんへ加工の依頼に伺うを繰り返しやっと組み上げ完成です。
ほんと小回りの利く内燃機屋さんで近所にあり助かりました。

さて、ここからは火入れ後にの問題を
早々に完成したエンジンを車体を乗せ火を入れるも何かおかしい。
バラつきストールする時もあれば、起こらない時もある。この違いは何だ?
1つ例を挙げるなら、時折りTPS信号を正確に読まずエンジンがばらつく
これの原因がパーツか?電気系か?エンジン本体か?って具合です。
さすがに症状が定まらず原因の特定には難儀しました。
症状から原因は電気系あると判断はできた根本原因の特定はできず。
電気系の判断は、エンジンパーツと違い目視だけでの良し悪しは決めれず
さらには偶発的に発生する症状は更に絞り込めず悩む日々がつづく。
しかし、あるアドバイスをヒントに
一部パーツの見直しを図ると意図も簡単に対処できてしまいました。
それがエンジンの仕様に対し電気系パーツのキャパ不足に伴うエラーで
エンジンのフリクション増加に伴い、スターターモーターや
ケーブルの容量不足で一時的な電圧降下をもたらし
結果ECUにリセットが掛ってしまいエラーを引き起こしていたのだ。
おかげで今はセッティングも終え普通に乗れる様になりました。

この事は過去に経験が無かっただけに解決に難儀しましたが
実際に弄るからこそ分かるし言える事が沢山あり良い経験になりました。
また先日、こんな事も有りましたね
ノーマルのタイミングチェーンテンショナーが耐え切れずに破損。
結果、タイミングチェーンに遊びが増えてタイミングギアが異常摩耗
問題は、このタイミングギアが圧入されていて
交換にはクランクケースを割る必要があった。なんて惨事もw



また、ピストンのリセス加工で落ちた圧縮比を戻すために
別のピストンに交換したらサイドノックが酷くまた元に戻した事もw


まだまだ、以前から使っていた強化タイプのスリーパークラッチ
滑りがあった為に普通の強化タイプに交換したが
それでも高回転域で微妙に滑ってる感を否めない。
この辺りは絶対的なキャパ不足でしょうね

このほかにも何かあった気がするが・・・思い出せないw
だからこそ言える。「ノーマルのバランスの素晴らしさ」
弄ると言うことは、そこのバランスを崩す訳で
もし弄るなら覚悟して程ほどしておきましょう!って感じですw
まぁ、うちはそのバランスを自身で作り
その変化を楽しみたいんです。面白いから

さて、次はカスタム後の変化
仕様やインプレ等をUPしてみようと思います。
前回のインプレにつては過去を参照くださいな
WinnerX、ぎゃんぎゃんと吠える
自身の覚書き程度ですが、
大まかに今までの仕様もまとめて見ました。
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ノーマル 62mm仕様
ボアxストローク 57.3x57.8(149cc) → 62.0x57.8(174cc)
ヘッド、バルブ径(EX/IN) 19/22 → 20/23
カムシャフト(EX/IN) 235/235前後 → 255/255(Lift 7.65/7.80)
スロットル径 30mm → 32mm
IJ 145cc → 170cc
マフラー径 25mm → 32mm
減速比、1次/2次 3.260/15:44 → 3.260/15:42
他に、スリーパークラッチ、大容量オイルポンプ、フルコン、A/Fセンサー
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65mm仕様
ボアxストローク → 65.0x57.8(191cc)
ヘッド、バルブ径(EX/IN) → 22/25
カムシャフト(EX/IN) → 256/260(Lift 8.70/8.80)
スロットル径 → 36mm
IJ → 220cc
マフラー径 → 32mm
減速比、1次・2次 → 3.125/15:42
ミッション → クロス化(1速、2速、6速)
クランクシャフト → 強化済みクランク
他に、スリーパークラッチ、強化クラッチ、大容量オイルポンプ、フルコン
A/Fセンサー、スターター及びリレーハーネスの強化、燃料ポンプ
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今回は腰上だけでなく腰下まで手を入れました。
これは耐久性を考えて薄くなり過ぎるスリーブ肉厚の確保とのクランクの強化、
それともう1点、以前より気になっていた駆動系の見直しです。
ノーマルミッションは、弄ったエンジンにワイド過ぎて使いづらく
174cc時の体験を基に、1次減速比で全体の回転を下げ、
クロスミッション(1速2速6速)のクロスで繋がりを整えました。2次減速比は変わらず。
これが思いのほかハマり扱い易く仕上がったのは嬉しい限りです。

ここからは、インプレです。
まずブリッピングした印象から、明らかに以前と違い高圧縮の弾ける感じで排圧も高く
例えるならレーサーに近い排気音で低音も増した気がします。
でも今は、リセス加工で圧縮はノーマル+α程度に落ち着きレーサーは少し大げさかな
お次に走らせた時の印象は、
以前の廻してナンボの高回転型の仕様から中速域をメインとしたトルク型へ変化し
カムに乗るタイミングも8,500rpmからちゃんと有るんだけど
低中速域のトルクが太くパワーバンドに入っても余り凄く感じないのがデメリット
これはボアアップ、カムを含めた吸排気の問題だろうか?今後課題点でもあります。
以前なら12,500rpmまで軽く回ってましたが今は11,000rpmぐらい
かなずしも回れば良いモノでも無いが、以前の様なインパクトが欲しいのも事実です。
しかし、低中速域は厚みのあるトルクと小気味よく回るお陰で
市街地での巡行はシフトせずともアクセルのみで対応できるのは楽でもあります。

同じエンジンでありながら選ぶパーツで此処まで違いを体験できるなんて面白いですね。
気になる燃費については、ほぼ変わらず。走らせ方によっては更に伸びる時もあります。
廻して38Km/L、燃費走行45Km/L、平均40Km/L
今回に得た教訓
このエンジンを弄るなら
ボア径63mmまでがバランスとコスパが良い
65mm以上になると補器類まで交換が必要でコストも倍増になるぞ。

191ccなりだけど
楽しいし面白いよ!
おしまい