では昨日の続き。
MAYAさんの画集内で判明したブラジャ・・・スの剣の名前の元ネタやら構造自体の突っ込みとか書いて行こうと思います。
ノクスのティルヴィング(Tyrfing)
絶望の剣
ブラジャスの時は真っ直ぐな剣の形だったのが、ノクスの心の歪みで形が変化し、リスタチアの時には禍々しさを感じる剣となっている。
変化の大きな要因はルサンチマン(強者に対する恨みや妬みのこと)であるとMAYAさんの画集で説明されている。
ルサンチマンがノイグラード王国の存在を指しているのか、それともマタンを指しているのかは・・・謎ですが、どちらにしろ心の闇がこのように狂気に駆らせるのはとても恐ろしいことですね・・・さて名前の由来であるティルヴィング。
「テュルフィング(Tyrfingr)」とも呼ばれるこの剣の元は北欧神話から来ています。
でもってこのティルヴィング、かなりの強力な魔剣で悲劇をもたらしています。
ある日、神の長オーディンの末裔であるスウァフルラーメが、
「柄は黄金、切れ味は鉄も服も易々と斬るほどのもので、決して錆び付かず、持ち主が誰であろうと勝利を収める事ができる剣を。お前達、創らないとぶっ殺す。」
と言って、強制的に黒いドヴァーリンの匠たちに作らせたのが元々の始まり。
流石に腹が立ったのだろうか、この傲慢な人にドヴァーリンはこんなおまけをつけて仕上げました。
「3度までは悪い望みをはたしますが、貴方自身もそれによって死をうけるでしょう。そしてこの剣を抜かれるたびに必ず男を1人殺すでしょう・・・」
この剣によってスウァフルラーメは戦いを次々と収めていきましたが、スウァフルラーメは最終的にこの剣を奪われ、そしてこの剣で死んでしまいます。
それからというもの、この剣が行く先々で抜くたびに男を1人殺し、血を見るまで鞘に収まらなかったそうな・・・
・・・恐ろしいです。
すさまじい効力がある魔剣
伝承によっては、殺されるのが男1人だとか親族だとか色々異なりますが、どちらにしろ仲間を殺してしまうようです。
これが本当ならマタンの死亡フラグが立っちゃいますね・・・
マタンのトリスアギオン(Trisagion)
ヒュミナ種のリスタチアであり、ノイグラード王国の絶対的な力の象徴
いつしか神器として崇められ、そのシーンはリスタチアのムービー内でも確認できる。
(リスタチアのムービーの中で、リスタチアをとる多数の手の後で、王座らしきものの前に顔を隠している人がトリスアギオンを持っている)
普段は甲冑の中にあり、マタンは必要に応じて剣状のトリスアギオンを取り出す。
受け継がれる条件として女であること
マタンは男であるがために捨てられた。
剣の形は絶望の剣、ティルヴィングと対を成すように、こちらは聖なる者のようなデフォルメ。
柔らかとして羽に包まれるようなその姿は天使を彷彿としています。
名前の「トリスアギオン」というのは、天使の中でも最も神に近い存在である熾天使が、神が座っている玉座の周りで歌っている歌の事。
「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、 昔いまし、今いまし、のち来たりたまう、主たる全能の神」
・・・と歌っているそうです。
その歌は途切れることも無く、熾天使はこの歌を刻まれた短剣と旗をもっているそうな。
さらにこのトリスアギオンという語源は、「三度の聖なるかな」という意味
「3」という数字は安定を意味しているからだと思われる
その歌を生で聞いてみたいものですね。
まぁ、私が聞く可能性は0に等しいものですがwww
きっと賛美歌のように気持ちが浄化できるようなものだと思う。
その響きで全てを無に返すことができるくらい・・・
今回はここまで!
かなり対照的な双子の剣
魔剣と聖剣
希望と絶望
改めて、二人は交じり合うことができるのか?と思えてしまいます・・・
重要なポジションである剣をを色々突っ込んできましたが、Zektbachさんが各国の神話に精通していることが調べていて思いました。
特に聖書や北欧神話といった辺りが幅広い・・・
思ったほど以上にこの叙事詩は世界の神話を取り込み、また新たなものへと誘っている!
彼が如何に多くの者に触れてきたと思うと凄いとしか他ならないものがありました。
彼の吟遊を辿る人のために。
この文が皆様の道しるべとなりますように・・・
追記
編集途中で公開になってたみたいです
ここでお詫び申し上げますm(_ _)m