妄想blです。
お嫌いな方はスルーで。
2階の部屋の窓から通りを見ながら
じゅんくんが来るのを待っていた
早く
早く
ねぇ、じゅんくん
夏が行くよ
夏休みが終わっちゃう
今年の夏は暑すぎて
思い出が足りない
俺とじゅんくんの今年の夏は今だけだから
ほんの小さな事だって思い出だけど
まだまだ足りない
去年より似合うようになった夏服のポロシャツも
「あっちぃ・・・」って言いながら2人で歩いた学校までのいつもの道も
半分こしたコンビニの期間限定のかき氷も
全部、全部大事な思い出だけど
それでもまだ足りない
もうすぐじゅんくんの誕生日だから
16歳のじゅんくんと過ごせるのは
もうあとわずか
だから、早く
スペシャルな夏の思い出を作りに行こう
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久しぶりにかずとのデート
ほとんど毎日学校で会えるんだけど
それでもやっぱり二人で遊びに行くのは特別だから
かずのあの最高に可愛い笑顔が見たくて
ペダルを漕ぐ
汗が吹き出したっていいんだ
日差しで肌がジリジリ痛いけど
それでもいいんだ
だって、かずに会える
とびきりの笑顔のかずに会える
かず、喜ぶかな
ビックリするかな
背中の相棒がほんの少しだけ邪魔だけど
かずに楽しんで欲しいから
何度も何度ペダルを踏んだ
かず、夏が行くよ
夏休みが終わっちゃうよ
だから、今日は2人で出かけよう
かずのとびきりの笑顔のためなら
通り過ぎる人に変な顔されたって構わない
早く、早く
見えてきたかずの家
門の前で自転車を止めて、2階のその窓を見上げれば、そこにはいつものかずの顔が見えた
「かーずー!!プール行こー!!」
大きく叫んで手を振った。
おしまい♡
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毎日暑い日々だと思っていたら
ここ数日は朝の気温が少しずつ下がってきましたね。
そういえば夏らしいお話書いてなかったなぁって思ったので、
「花火。」の二人をちょっと引っ張り出してみました。
少し遅くなりましたが
いつも来て下さるみなさんへの
残暑見舞いの代わりになりますように。