Longing for・・・。29 LAST | 潤いと和み。

潤いと和み。

世界中に巻き起こしてる5人が大好き♥
末っ子溺愛中です♥

末っ子ふたりの妄想bl書いてます。
J×Nオンリーです(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜

大丈夫な方のみ、お進みください♡


妄想blです。





お嫌いな方はスルーで。







ハンバーグ、焼いてよかった。

目の前の光景に、そんな感想しか思いつかない。
だけど、かずが自分で決めて来てくれた。
それが嬉しくて。
ちょっと泣きそうになった。

「かず・・・。来てくれてありがとう。」

「遅くなってごめんね。」

遅くなんてない。
来てくれただけで充分だ。
そう伝えたいのに、口を開くとどうしても泣いてしまいそうで。
ふるふると首を振るしか出来なかった。



「お客さん引いちゃったし、このままCLOSEの札出しちゃおっか?!」

そう言って立ち上がったまーは、俺達の返事も聞かずにドアの外側に札を出して
くふふっていつもと同じように笑った。


そんなまーを、目を細めて見つめる翔くん。

その顔は、あの頃と全然変わらない。

それはきっと、思いも変わらないって証拠だ。


トレイからかずの目の前に料理を置く。
翔くんが注いでくれたビールを受け取る。

そして、その翔くんの隣に立つ。


あの頃、その背中を見つめ続けた人の隣に立てている幸せ。
そんな俺を見守ってくれる人に出会えた幸せ。

この手に掴むことは出来なかった思いもあったけど、それも全部かずに出会う為のものだったって、今なら思える。




「まー、翔くん。俺の大事な人だよ。」

耳まで赤くしたかず。
きゅっと引き結んだ唇は、きっと緊張してるからだろう。

「かず、俺の兄貴。雅紀だよ。」

俺の言葉を待って、隣同士のまーとかずが
その顔を見合わせる。
ニッコリと笑うまーに釣られてか、かずもまた笑顔を零して。
その笑顔は、あの日俺が憧れたまーの笑顔よりも何倍も可愛い。


「にのちゃん、笑うと可愛いね!」


俺が可愛いって言われたわけじゃないのに、自分の大好きな人を褒められるのが嬉しくて、ちょっとテレてしまう。

そんな俺の隣で、翔くんがうんうんって頷いて。

「潤は笑顔に弱いんだよな。雅紀の時もそうだったし。」

いきなり、なんの前触れもなく
デカい地雷を踏んでくれた。

「翔ちゃん!!それ言っちゃダメなヤツだよ!!!」


まーが慌てて制したけど、もう遅い。
かずが、キョトンとした顔してる。

ああぁぁ・・・コレって、絶対ヤバい状況だ・・・。

てか!!

「二人とも、気付いてたの!?」

俺がまーを好きだった事、バレてた!?

「アレで隠してたつもりなのか?
お前、どんだけ自分の事わかってないの?」

翔くんは笑いながら言うけど。

「・・・まーも気付いてた?」

「オレは、翔ちゃんが教えてくれるまでわかんなかったよ。」

「ほら!ほら!!本人も気付いてないじゃん!」

翔くんが目敏いだけだろ!
雅紀溺愛フィルタ装備してたから気付いたんだろ!!

てか!!

「かず!違うから!!いや、違わないんだけど!!ちゃんと説明するから!!」

「・・・あー、うん。
後で、ゆっくりたっぷり説明してもらおうかな。」


そう言ってニッコリ笑ったかずの目は、怖いくらいに笑ってなくて。


今夜、俺とかずはもう一山越えねばならないんだなぁなんて思う反面、
ヤキモチを妬いてくれるかずに嬉しくなった。






ちゃんと話すよ。
長い話になるけど、最後まで聞いてくれな。



俺の大事な人の話。
俺の憧れた人の話。


その思いはきっと、何年経っても変わらないと思うから。


翔くんとまーの笑顔が、あの頃と変わらないように。








おしまい♡