お嫌いな方はスルーで。
うちとは違う、可愛らしい感じのリビング。
ピンクと白でコーディネートしてあるのかな?
じゅんくんのお母さんの雰囲気とよく似ているなぁって思って、ついキョロキョロしてしまった。
「どうした?」
クスクスと笑うように聞くじゅんくん。
「なんか、じゅんくんのお母さんっぽいお部屋だなぁと思って。うちと違って可愛いなぁと思ったの。」
「可愛いとか、かずくんいい子ー♡」
「部屋が、だよ。母さんの事じゃないからね。」
キッチンにいるじゅんくんのお母さんを見て、母ちゃんから持たされたお土産を思い出した。
「じゅんくんのお母さん、これ母ちゃんからです。おやつに食べてって。」
じゅんくんのお母さんに、箱を差し出す。
「あ、たい焼き!?ありがとうー!かずママからLINE貰って、楽しみにしてたの。」
ホントに嬉しそうに笑って受け取ってくれたから、こっちまで何だか嬉しくなる。
「あ、かずくん。」
「はい。」
「おばさんの事は、潤ママって呼んでいいからね♡」
「あ・・・はい。」
いきなり潤ママって呼ぶの、ハードル高くない!?
「母さん、とりあえず荷物置きに部屋に上がるから。」
「置いたらまた降りてくる?」
「んー・・・少しゆっくりしたら、降りてくる。」
「少しね!?なるべく早く、少しね!!」
はいはいって軽くあしらうじゅんくん。
じゅんくんのお母さんがヒラヒラと手を振るから、思わずオレも手を振り返して。
じゅんくんを追いかけるように階段を上がった。