妄想blです。
お嫌いな方はスルーで。
※注意※
こちらのお話は、少し女の子との絡みがある内容になります。
無理!って方は、バックボタンを。
自己責任で読んでくださいね。
教室から出て、腕を引かれながら廊下を進む。
角を曲がったところで、はぁーっと息を吐いた松本潤が、オレにクルッと向き直った。
「二宮、助かった。ありがとう。」
にっこり笑う松本潤。
うぉ…。
やっぱりイケメンだよな。
「あぁ、うん。」
そう答える事しか出来ないオレを不思議そうに見て、それからクスクス笑い出した。
「…何?何か変?」
「いや。可愛いなぁって。みんなが言うの、わかるなって。」
よく周りから可愛いって言われるけど…嬉しくない。
「てか、痴話喧嘩でしょ?彼女じゃないの?あの子。」
あの子がどの子かわかんないけど。
「彼女じゃないよ。」
そう言って歩き出したから、オレも慌てて付いて行く。
「ふーん。」
「好きとか言ってないのに、向こうが何か勘違いしてるの。」
「はぁ…。モテるんだね。」
そんなんじゃないって笑った松本潤は、ちょっと淋しそうに見えた。
A組のオレとC組の松本は下駄箱は離れていて。
このままここで別れるものだとばかり思っていたら、靴を履いた松本が入口に立っていた。
「二宮、家どこ?」
「ん?近いよ。」
簡単な家までの道程を伝えると
あぁ!って顔してびっくりするような事を言った。
「一緒に帰らない?」
「え?いいけど。松本も同じ方向?」
「うん。オレん家の方がちょっと遠いけど、同じ方向。」
そう言って2人並んで校門へ歩き出した。
校門を抜けると、松本が学ランのボタンを外していく。
その様子に思わず笑ってしまった。
「…なに?何か変?」
「いや。真面目だなぁと思って。」
校則では、学校内では学ラン着用時には必ずボタンは嵌めなさいって書いてある。
でも、こんな季節にそれを忠実に守る生徒は少ない。
そして、時々見掛ける松本は
きっちり全てのボタンを止めている姿しか思い出せない。
その松本が、校門を出た途端にコレだから、
どれだけ真面目なんだよって
笑ってしまった。
当の本人は、何で笑われてるのか分かってない風で、そのギャップがまた更に面白かった。