花火。1 | 潤いと和み。

潤いと和み。

世界中に巻き起こしてる5人が大好き♥
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末っ子ふたりの妄想bl書いてます。
J×Nオンリーです(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜

大丈夫な方のみ、お進みください♡

妄想blです。



お嫌いな方はスルーで。


※注意※
こちらのお話は、少し女の子との絡みがある内容になります。
無理!って方は、バックボタンを。
自己責任で読んでくださいね。








昇降口で靴を脱いで、『二宮』って書かれた下駄箱に入れなきゃいけないスニーカーをそのままにして上靴を引っ掛ける。

教室までの長い廊下を踵を踏んだ上靴で歩けば
ペタっペタっと音が響いて、誰もいない事を教えてくれた。



授業を終えて帰り道の途中、思い出した。

弁当箱、忘れた…。

きっと母ちゃんは怒らない。
でも、今のこの季節に1日置きっぱなしにした弁当箱って…。

いくらキレイに洗ってもらっても、
その弁当箱をまた使う事を考えると
たぶん箸が進まない事は、容易に想像出来た。
だから、慌てて今来た道を引き返してた。


まだ5月なのに昼間はもう汗ばむくらいの暑さで。
まだ冬服の学ランがうっとおしくて
詰襟のホックを外して上から順にボタンを外していく。

ボタンを外すごとに学ランの中に風が入ってきて思わずはぁーって息が漏れた。

「あっちぃ…。」
独り言のように呟いて廊下を進む。

目当ての教室までもう目の前ってトコで話し声が聞こえてきた。

誰かいる…?
声の感じからして、女子?

「何とかいいなさいよ!」

え?
揉めてんの?

思わず足を止めた。
だって、その声はオレのクラスである1年A組って札が掛けられた教室から聞こえたから。

「この子の気持ち考えたことあんの!?」

うわ…
女子のめんどくさいヤツだ。

どうしようかと迷って、そっとドアの影に隠れる。
このまま何事もないかのように教室に入るのも一つの手だけど
オレにそんな勇気はない。

「松本!何とか言いなさいよ!」

松本?
同じ学年なら、松本は一人。
松本潤しかいない。

痴話喧嘩なら、尚更入りにくいんですけど…。
そっと窓から中を覗き込む。

女子が3人。
そのうちの1人を背中に守るようにして
2人の女子が対峙しているのは
思ったとおり松本潤だった。

学年でも有名なイケメンで。
クラスは違うけど、名前も顔も知ってる。

その松本潤が?
うわー…修羅場?

そう思った瞬間。
目が合った。
松本潤と。

やべって慌てて隠れるけど、遅かった。
ガラリと開いたドアから顔を出したのは
さっき目が合った松本潤で。

オレを見下ろすその顔は笑っていた。

「二宮、待たせてごめんね?終わったから帰ろ?」

は?

何を言ってんだこいつは。

言われた言葉の意味がわからず、
しゃがんだまま立ち上がれないでいるオレの腕を引っ張りあげて小さく
「黙って付いてきて。」
って囁いて、そのまま引き摺るように歩き出した松本潤。

「え?え?あの子達、いいの?」
「うん。自分で言えないなら、話す事はないから。」

教室の女子達に聞こえるかのように
少し声を張って答える松本潤。

そっか。
いいのか。

その言葉に納得して、松本潤と並んで歩き出した。