スプモーニとユニオンジャック。1 | 潤いと和み。

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大丈夫な方のみ、お進みください♡

妄想blです。

 

 

 

 

お嫌いな方はスルーで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

賑やかな通りから1本裏手に入ったところにあるバー。

 

店の名前は『バンビズ』。

 

そう広くない店のカウンターでシェイカーを振るのは翔くん。

その人当たりの良い笑顔とどんな会話でも上手く乗ってくれる話術で

女性客を虜にしている。

 

 

カウンターの後ろにある厨房で、バーには似つかわしくない

けど美味しい料理を作っているのがオレ。潤。

 

二人でこじんまりと始めたこの店も

それなりに常連客も増え、軌道に乗ったと言えるくらいにはなった。

 

 

 

 

 

 

今夜の分の仕込みをしていると、お酒を配達してきたニノが

カウンターに座って翔くんにコーヒーを淹れてもらっている。

 

今日のおすすめの料理に味を馴染ませる為、

コンロの火を落とししばらく冷ます。

 

オレもその間に少し休憩だ。

 

 

「ニノ、お疲れ。」

「潤くん、仕込み終わり?」

「とりあえずひと段落、かな。」

「隣おいでよー。一緒にコーヒー飲もう。」

 

そう言って自分の隣の席をぽんぽんと叩く。

誘われるままにニノの隣に座ると、カウンターの中に置いてあるスツールに

腰かけてた翔くんが立ち上がり、オレの分のコーヒーをサイフォンから注いで出してくれた。

 

「潤はミルクだけな。」

 

オレの好みピッタリの割合でミルクが注がれるコーヒーに

嬉しくなる。

 

翔くんのすごいところ。

相手の好みを瞬時に理解し、それをすっと出してくれる。

お客さんが相手だと、ふんわりと小さな笑顔も添えて。

 

「そうだ、にの。今週末は大丈夫?」

「いつものバイトでしょ?空いてるよー。」

「じゃあ、お願いね。」

「潤くん、いつものヤツ用意しといてね。」

「うん。ちょっとアレンジしてもいい?」

 

予約が重なって二人で回すにはちょっと厳しい日、ニノはバイトに入ってくれる。

バイト代はもちろん払うけど、自分のお店が終わってから来てくれるニノに申し訳なくて

バイトの日はニノが好きだって言ってくれたハンバーグを賄いで出すことにしている。

 

 

 

「そういえばさ・・・」

猫舌のニノが、時間が経って冷えて苦味が増したコーヒーを啜りながら切り出した。

 

 

「この店、何で『バンビズ』なの?」

 

それは・・・

翔くんに目をやるとクスクス笑っている。

 

「何でだと思う?」

「わっかんね。何で?」

「潤がさ、目がでっかくてバンビちゃんみたいだから。仔鹿じゃないの。バンビ。」

「あー・・・。そうゆう事ね(笑)確かに仔鹿じゃないね(笑)」

「あんま見んなや・・・。」

視線がイタイぞ・・・。

「昔の潤は尖ってたから、野生のバンビって感じだったんだ。」

「ちょっと待って。野生とバンビって、真逆じゃない?」

「そう。尖ってるトコだけ見ると野生っぽいんだけど、笑うとめちゃくちゃ可愛くて

そこはバンビなの(笑)」

「翔くん、もう止めて・・・。」

 

ニノまで一緒になって笑ってやがる・・・。

 

「目がデカいのは翔くんも一緒なんだから!だから『バンビズ』なの!オレだけじゃないの!」

「あー、なるほど。二人とも仔鹿ちゃんってわけね(笑)」

「ニノ!笑うなよ!!」

 

俺は必死に抵抗したし、反対したんだ!!

でも、翔くんには逆らえない・・・。

 

コノ人、今でこそこんなに目尻下がりっぱなしの顔でよく笑うけど

昔の尖り方はオレの比じゃなかったんだ。

 

そんな翔くんに憧れて、追いかけて。

 

認めてもらえてやっと隣に立つ事を許された。

 

 

 

だから、この店はオレにとってはすごく大事な場所なんだ。