3年ぶりの茶会、続きです。
興奮さめやらぬ内に
道具組について
前編はこちら↓
今回、亭主や半東を務める
生徒さんたちに
茶会のテーマ
道具組などを決めて
花、菓子などの買い出しも
していただきました。
まず、本席の掛軸は
「山雲海月情」
(さんうん かいげつの じょう)
禅語として正しくは
「かたりつくす」が前につきます。
「話盡山雲海月情」
(かたりつくす さんうんかいげつのじょう)
こちらのお軸は
今回のテーマに
なんてピッタリなんだろう!
と思う禅語です。
山は
それだけで美しいですが
幽玄な雲がかかることで
さらに雄大な景色となり、
同様に
広大な海の水面に
月が浮かぶことにより
さらに趣き深いものとなります。
この山と雲、海と月の
関係のように、
それぞれが
互いに引き立てあって
敬い、高めあい
親しき者同士が
心をさらけ出して
語り尽くす。
という様子を表現しています。
また、次のような
前句がありまして、
「一重山盡又一重」
(いちじゅう やまつきて またいちじゅう)
人生には
困難という山が
次から次へと訪れますが
それを乗り越えることで
心身共に鍛えられ
人生にも深みが増してくる
という意味があります。
大変な状況を乗り越えて
今回、茶会を催し、
皆さんでお茶を一服しつつ
和やかな時間を過ごしたい、
という思いが込められています。
本席のお軸以外では
いくつかの道具は
少し年代の古いものを
合わせました。
これは、先人から
受け継いだものを使うことで
過去から未来への繋がり
という意味があります。
待合のお軸と
汲出しの茶碗は
生徒さんが持参された
曾祖父の方が蒐集されたもので
100年くらい前のもの。
待合お軸は
桔梗の絵に
和歌が書かれていました。
桔梗の鮮やかな青が
目を引きます。
汲出しは
茶碗の文様が
「つなぎ団子」で
祇園で使われている
文様でした。
都おどりの頃になると
茶屋などの軒下にかかる
赤い提灯にえがかれています。
こちら↓
汲出し茶碗に
実際に描かれていた文様は
茶色で団子が描かれています。
お団子が
串につながっているような
形をしていますから
まさにテーマの繋がりですが、
何より
この待合のお軸と
汲出しは
ご先祖様からの受け継いだ
繋がりでした。
あとは
萩焼の茶入れと
赤楽の濃茶茶碗も
100年以上前のものを
合わせました。
他には
夏の名残と秋の気配を
感じさせるような
道具組となりました。
香合は「舟」
同じ船に乗る仲間を
イメージしています。
水指は
義山の平水指
薄茶茶碗の4碗は
青い釉薬が美しい銘「悠久」
瑞雲が描かれた銘「空の図」
赤とんぼ
四季草花短冊絵
銘:空の図
花は
出始めたばかりの
秋明菊と水引
花入れは
虫籠花入れ
花については
皆さん悩んでいましたが、
これも、すべて
勉強になったのではないでしょうか。
主菓子は
ご銘:葡萄狩り
ご製:五香青柳
お干菓子2種は
絲印せんべい(ご製:播田屋)
桔梗(ご製:ささま)
絲印せんべいは
三重県伊勢市のお菓子で
卵と小麦粉を薄く焼いたもの。
私も初めていただきましたが、
とても美味しかったです。
お客様から
掛け軸やお道具全てに
趣向が表れていて素晴らしかった。
と言っていただき嬉しかったです。
今回のような
茶会はチャレンジでしたが
とても有意義でした。
これからも定期的に
続けていきたいです。
余情残心・・・
お客様がお帰りになってから
亭主チームの皆さんといただいた
一服が美味しかった!
皆さん
ありがとうございました。
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