下から、無数の「赤ん坊」の泣き声が聞こえてくる。
ガラン、ガラン、と、玩具の音が聞こえる。
「ここはどこだろう…?」

ふと見上げると、天井には無数の「赤ん坊」がいた。みな様々な様子である。泣いている、笑っている、すやすやと眠っている…。

その各々からは赤いへその緒が降りて、帯状になってカーテンのように垂れ下がり、触手のように、うねうねと、その行く宛てを探している…。

僕はその無数のへその緒から一本を選んで掴んでみると、
「おぎゃあ!…おぎゃあ!…」
と一段と高い産声が部屋に響き渡った。

僕は怖くなってすぐに手を離したが、無数の赤いへその緒は僕をめがけて、何か、さまよい求めるように、一斉に集まってくる。
「やめてくれ!…もう十分だ!…もう生まれないでくれ…!」