どれくらい時間が経っただろうか…?
扉を開けると、そこにもう僕はいなかった。
いたのは君だけだった。

君は、嘲ているようであり、儚んでいるようであり、慈しんでいるようでありながら、ただそれだけを見つめている。
僕の骨だ。

彼女はその一片を手に取ると、甘く噛んでみた。
そうすると、乳臭い香りがするから不思議である。

今度は、優しく舐めてみた。
甘かった。僕が生きている時には味わえなかったのだから、何とも可笑しい。

「ふふっ」

思わず笑って、君は、その一片を太陽にかざすと、

「あなたって、本当に正直な人ね」