横溝正史8 | Review

Review

エンターテイメント評論(本、映像、音楽、お笑い…)


江戸川乱歩に捧げるオマージュ作品。乱歩「陰獣」へのアンサー小説となっており、至るところに遊び心が垣間見える。(登場人物名「大江黒潮」=江戸川乱歩、「白井三郎」=平井太郎(乱歩の本名))


当初は横溝=編集者、乱歩=作家だったのが、後年は乱歩=編集者、横溝=作家と変容していく。しのぎを削るライバルでありつつ、お互いの最大の理解者であるという複雑で濃密な関係性が投影されている。


肝心のミステリの要素が若干弱いのは否めないが、登場人物がみな粘着質なキャラばかりで妙に惹きつけられる


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