2020年の由利麟太郎シリーズTVドラマ化のタイアップとして復刊されたときに読んだもの。金田一耕助登場以前(もしくは同時期くらい)の作品で、戦前戦中のモダンな東京・大阪の雰囲気が出ておりある意味新鮮。
横溝作品の特徴として意外な犯人の前に、「意外な被害者」というのがある。なんでこの人が殺される?というハズされ感でどんどん頭の中は迷宮に。
この作品も冒頭のシーンが非常に重要。(あまり書くとネタバレになるが)慎重に読み進めるべし。
これも由利麟太郎シリーズの一編。単なる情痴に絡んだ男女のドロドロものかと思いきや、思わぬ角度から矢が飛んできて油断ならない。
こぼれ話…このドラマ、何と主演の吉川晃司が弓を引くシーンが地元の向日神社で撮影されていた!


