変手法27番「雷雲」、強烈な頸椎の捻りを効果的に活用する投げ技。首の構造を理解した上で手を動かす | 中山隆嗣の「活殺自在」

中山隆嗣の「活殺自在」

武道と癒しを中心に、生き方、日々のことを綴ります。

 昨日の続きです。

 

 ある火曜日の稽古の話ですが、今日でこの日のメニューは終わります。

 

 第3部の稽古ですが、タイトルにあるように「変手法(へんしゅほう)」になります。

 

 具体的には27番目の「雷雲(らいうん)」という技ですが、タイトルにもあるように「投げ」技です。きれいに技が極まった場合、それこそ雷にでも打たれたような衝撃がありますが、それは頸椎を意識するからです。

 

 内容的にブログで詳細に説明することは致しませんが、稽古では具体的なポイントについて解説しました。

 

 そしてゆっくりでしたけど、極まった時の感触をわずかですが感じてもらいました

 

 こういう技の稽古の場合、指導者の監督の下で行なうことが必要ですので、決して強引な技にならないようにしてほしいものです。

 

 

 「変手法」の稽古の際の基本的な状態ですが、受ける側は自然体で立ちます

 

 仕掛ける側は「正整立ち(せいさんだち)」で立ち、きちんと攻撃を態勢を取ります

 

 特別な指示がない限り、基本として行なう時、仕掛け技は決まっていますので、いつもと同じ意識で対峙してもらうことになります。

 

 

 対峙した状態から定番の「右中段追い突き(みぎちゅうだんおいづき)」で攻撃してもらいますが、受ける側はそれに対して「背手受け(はいしゅうけ)」で対応します。

 

 

 その様子を拡大した写真ですが、接触するのは手の甲になります。

 

 こういう時は弾くような感じで強く行なうのではなく、受け流すようにし、自身の体側側に相手の拳が動くようにします

 

 受ける側としては相手の手首に瞬間的に引っ掛かっているようなイメージで行ない、そのことで姿勢が前傾するくらいのつもりで武技全体を想定します。

 

 

 「背手受け」の次の瞬間ですが、パッと見た目にはほとんど変わりません。

 

 しかし、よく見ていただくと、手の様子が違います。

 

 

 その様子を拡大した写真ですが、手首を掴んでいます

 

 つまり、「背手受け」の次の瞬間、受ける側は素早く手首を回旋させ、相手の手首を掴むわけです。

 

 その時の意識は「」でなくてはならず、決して力技にならないようにしなければなりません

 

 

 例によって異なるアングルから撮った写真です。

 

 ここまでの技の流れの参考にしてください。

 

 

 そして次のステップですが、相手の手首を捕ることで動きを瞬間的な固定したら、右足を1歩踏み出し、相手の前足の裏に絡めるようにします。

 

 こういう動き・フォームは次に続く動作に関する「見えない技」に通じ、単に足を動かすだけという感じにならないようにしなければなりません

 

 

 足の絡ませ方を拡大した写真ですが、裏膝同士が重なっています

 

 こういう場合、どちらが主導権を握るかという両刃の剣になりやすいことですが、だからこそ武技全体のイメージを持って行なっているかどうかが大切になるのです。

 

 当然、足を積極的に絡ませた側が有利になるように展開する、という意識で行ないます

 

 

 またアングルを変えた写真になりますが、この角度からは見えなかった右手の様子が分かります。

 

 ご覧のように、仕掛ける側の掌が相手の顎に触れています

 

 タイトルからお分かりのように、ここから技の核心に入るわけですが、仕掛けるところも含めて武技です。

 

 ですから、これまでお話ししたコツは全てきちんと踏まえて行なうことが大切です。

 

 

 この箇所が先ほど詳述を避けるとお話しした箇所で、連続写真的なところのみをアップします。

 

 この時の手首や掌の動かし方がポイントになりますが、いろいろ条件がありますので、そういうことも含め、稽古では細かく説明しました。ただ、本気で技を掛けると危ないのでゆっくりやってもらいましたが、それでも要領をきちんと守れば技がかかることを理解してもらいました

 

 

 「投げ」に入っているところを撮った写真です。

 

 こういう時は技を掛ける側の中心軸ははっきりしており、相手だけをいかに崩せるかが大切になります。

 

 

 床に落としたところですが、実戦ではこの後「突き」なり「蹴り」で止めを刺すことになりますので、なるべく足元に転がるようにします

 

 もっとも、そのことが自身に不利になるケースがあり、それは相手がこの状態から反撃してくるような場合です。

 

 そういう設定は応用・展開として稽古しますが、ここでは止めにつなげられるような状態で終わりにしました。

 

 

 最後になりましたが、この技をきちんと掛ける場合の「見えない技」として「掴み」の質があります。

 

 きちんと手首を返し、そのことで相手の上肢をコントロールするくらいの意識で捻るようにしてもらいました。

 

 それはそのまま「投げ」の質にも影響しますので、別枠できちんと確認してもらいました。

 

 

 

 

 

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