築地市場~銀座散歩 9月23日(日)&24日(月) | 東京散歩道

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「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

お散歩ナビゲーター 小島信康です。

 

今回は9月23日(日)と24日(月)に開催した

東京お散歩教室「リバイバル 築地市場~銀座散歩」の様子を簡単にご紹介します。

 

出発は築地市場駅から。

 

まずは、浜離宮前踏切へ。

 

 

浜離宮前踏切は、中央区銀座8丁目にある、銀座に残る唯一の鉄道踏切信号機。

昭和6年(1931)から昭和62年(1987)まで、国鉄汐留駅(貨物駅)と

築地市場間を結ぶ貨物引込線の踏切として使われていたもので

ここには最盛時、1日150輌に達する貨物車が通過しましたが

貨物輸送の変化に伴い、汐留駅廃止と共に引込線は撤去。

しかし、銀座に残る珍しい鉄道踏切信号機だったことから

地元民の要望によって保存されました。

 

浜離宮前踏切の次は、中銀カプセルタワービルへ。

 

 

中銀カプセルタワービルは、中央区銀座8丁目にある

昭和47年(1972)竣工の世界初のカプセル型集合住宅。

黒川紀章初期の代表作で、技術的にはカプセルの交換が可能なつくりになっており

内装はベッド・エアコン・冷蔵庫・テレビ・収納などを完備。

「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選ばれた

有名な建物ですが、取り壊しの可能性があるため、保存運動が行われています。

 

中銀カプセルタワービルの次は、旧新橋停車場へ。

 

 

旧新橋停車場は、港区東新橋1丁目にある

明治5年(1872)10月14日に開業した日本初の鉄道ターミナルである

新橋停車場と同じ位置に、できるだけ忠実な姿で再現された復元駅舎。

建物内には、東日本鉄道文化財団が運営する「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」があり

今回は、常設展示と「第47回企画展 没後20年 工業デザイナー 黒岩保美」を見学しました。

 

旧新橋停車場の次は、金春通り煉瓦遺構の碑へ。

 

 

金春通り煉瓦遺構の碑は、中央区銀座8丁目にある記念碑。

かつての銀座は、日本に2箇所しか建設されなかった煉瓦街の一つで

明治5年(1972)から10年(1877)にかけて、当時の国家予算の4%弱を費やし

延べ約10㎞にわたる煉瓦街が造られました。

この煉瓦は、銀座8丁目8番地の金春屋敷跡地で発掘されたもので

ゆかりの金春通りに、記念碑となって保存されています。

 

金春通り煉瓦遺構の碑の次は、金春小路へ。

 

 

今回のお散歩ツアーでは、名所巡りの他、銀座に幾つもある細かい路地をご案内。

中でも極め付けは、この金春小路。

人一人通るのがやっとの薄暗い路地で、皆さんに探検気分を味わっていただきました。

 

金春小路の他、幾つか路地を巡った後は、豊岩稲荷神社へ。

 

 

豊岩稲荷神社は、中央区銀座7丁目の路地にひっそりと佇む神社。

「銀座八丁神社めぐり」の一社で、御祭神は稲荷大神(宇気母智神)です。

明智光秀の家臣・安田作兵衛が、主家の再建を願って祀ったという伝説が残る

お稲荷さんですが、様々なメディアが縁結びの神様として紹介したことから

銀座の女性たちの間で、パワースポットとして注目を集めています。

 

 

豊岩稲荷神社をお参りした後は、路地を左折して、さらに奥に進み

『ブラタモリ』で紹介されて一躍話題となった「GINZA GREEN」内の店舗

「ル・カフェドトール 銀座中央通り店」を貫通している路地を抜けて、三輪神社へ。

 

 

三輪神社は、中央区銀座6丁目、ギンザコマツ西館屋上庭園内に鎮座する

「天空神社」と呼ばれている神社。

小松ストアーの社長・小坂敬氏が、大和国一宮・大神神社から勧請したのが始まりで

最初の社は平成4年(1992)に設置され、平成24年(2012)のギンザコマツオープン時に

新しくなった神社を公開。

天空神社には、大神神社が三輪山そのものを御神体としているのと同様に、社殿は無く

敷地北側に磐座が祀られ、その前に大神神社の三ツ鳥居を模した鳥居が立っています。

また、まわりには樹木が植えられており、都会の真ん中にいながら

心が清められるスポットになっています。

 

 

三輪神社をお参りした後は、ギンザコマツ西館と東館(ユニクロ銀座店)をつないでいる

渡り廊下から景色を眺め、1階に下り、路地歩きを再開。

 

 

24日は、中央区銀座5丁目、銀座のバーの草分け的存在として知られている

「銀座・ルパン」がある路地で記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。

 

続いて、あづま稲荷大明神へ。

 

 

あづま稲荷大明神は、中央区銀座5丁目、三原小路に祀られている

倉稲魂命を御祭神として祀る「銀座八丁神社めぐり」の一社。

由緒は、戦後メインストリートとして発展した「あづま通り」と「三原小路」に火災が続発し

町内の人々が不思議に思い調査したところ、かつてこの一角に

お稲荷さんが祀られていたことが判明。

そこで、町内一同で京都伏見稲荷大明神講中をつくり、「あづま稲荷大明神」と命名して

伏見稲荷大社より勧請して、現在地に祀ったところ、以後、火事に遭わなくなり

火防・盗難除けの神様として、崇敬を集めるようになったとのことです。

 

 

三原小路を抜けた後は、そのすぐそばにある袋小路状の路地をチェック。

そして、銀座出世地蔵尊へ。

 

 

銀座出世地蔵尊(六角堂内)は、中央区銀座4丁目、銀座三越9階テラスに安置されている地蔵尊。

由来については、不明な点が多く、諸説ありますが

一説には、明治の初め頃、三十間堀川で見つかり、掘り出され

地元の鳶職人が銀座の空地に安置したところ、人々がお参りするようになり

やがて、開運・出世・延命・商売繁盛のご利益があると広まり、縁日が立つまでになりました。

そして、震災や戦災を乗り越えた後、昭和43年(1968)の銀座三越新築に際し、屋上に移設。

築地本願寺によって開眼法要が行われ、銀座八丁の守り本尊になったといわれています。

 

銀座出世地蔵尊の次は、朝日稲荷神社へ。

 

 

朝日稲荷神社は、中央区銀座3丁目にある

倉稲魂命を祀る神社で、「銀座八丁神社めぐり」の一社。

商売繁盛・家内安全の神様として信奉されています。

神社は、拝殿が大広朝日ビル1階にあり、本殿はビルの屋上に鎮座。

本殿と拝殿の間は、土を詰めたパイプで繋がれています。

 

 

朝日稲荷神社をお参りした後は、松屋銀座の地下入口脇にある

「銀座共同溝」の見学窓をチェック。

この中には、銀座通りのデパートや店舗に必要な

電気・電話・ガス・水道・下水道などの管路が収容されており

共同溝が完成したおかげで、「銀座通りが掘り返されることがなくなった」という説明が

解説パネルに書かれています。

 

 

銀座共同溝を見た後は、銀座木村家に行って、それぞれ気になった「あんぱん」を買い

銀座通りの歩行者天国で、おやつタイム。

 

 

おやつタイムの後、中央区銀座2丁目にある「銀座発祥の地」の記念碑をチェック。

この碑は、江戸時代、この地に銀貨幣の鋳造所である「銀座役所」が

あったことを伝えるもので、銀座通連合会が昭和30年(1955)に建立。

碑文には、幕府の機関だった「銀座」が、町名として受け継がれたと記されています。

 

銀座発祥の地の次は、ポーラ ミュージアム アネックスへ。

 

 

ポーラ ミュージアム アネックスは、中央区銀座1丁目、ポーラ銀座ビル3階にあるギャラリー。

ポーラ銀座ビルのコンセプトである3つの美(美容・美術・美食)のうちの「美術」を担う施設で

銀座で気軽にアートが体感できるようにと、無料で鑑賞できる企画展を開催。

今回は、「宮本佳美 消滅からの形成」を鑑賞しました。

 

ポーラ ミュージアム アネックスの次は奥野ビルへ。

 

 

奥野ビルは、中央区銀座1丁目にある

昭和7年(1932)に本館、昭和9年(1934)に新館が竣工した

地上7階(7階部分は後の増築)、地下1階の鉄筋コンクリート造の近代建築。

設計は同潤会の建築部長を務めた川元良一です。

このビルは、かつては「銀座アパートメント」と呼ばれた、界隈でも屈指の高級アパート。

現在、住居利用者はなく、事務所や画廊を中心としたテナントが数多く入っています。

 

 

銀座でも超有名なレトロビルということで、メンバーさんの何人かは

ギャラリー巡りのかたわら、戦前建築ならではの、開閉ドアが手動の

古いエレベーターを体験。

皆さん、思い思いに懐かしの空間を堪能されていました。

 

奥野ビルの次は、銀座からちょっと飛び出して、LIXILギャラリーへ。

 

 

LIXILギャラリーは、中央区京橋3丁目、LIXIL:GINZA2階にあるギャラリー。

住生活文化をめぐるLIXILの情報発信拠点として

平成25年(2013)9月にリニューアルオープンした施設で

今回は、「海を渡ったニッポンの家具 -豪華絢爛仰天手仕事-」や

「クリエイションの未来展 第16回 隈研吾監修 KUMA LAB: Weaving

東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動」などを見学・鑑賞しました。

 

LIXILギャラリーの次は、幸稲荷神社へ。

 

 

幸稲荷神社は、中央区銀座1丁目の路地に鎮座する神社。

こちらは、土地再開発のため、一時的に山王日枝神社の境内に

仮遷座していましたが、平成26年(2014)10月に旧地より若干移動して再建。

ライトアップされた新しいお社は、銀座らしく、洗練された感じがします。

 

 

23日は、幸稲荷神社がある路地で記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。

 

幸稲荷神社の次は、宝童稲荷神社へ。

 

 

宝童稲荷神社は、中央区銀座4丁目の路地に鎮座する神社。

もとは徳川将軍家の跡継ぎの成長を守るために、江戸城内に祀られていた神社で

町名主の弥左衛門が神霊の分祀を願い出て許され

町内の氏神にしたのが起源といわれる子育ての神様。

平成28年(2016)には新しい参道が完成し、「猿結(えんむすび)参道」の愛称で

親しまれています。

 

 

こんなふうに、あちこちご案内して、最後は天賞堂のシンボル

天使象をチェックして、銀座駅でお散歩は終了。

 

 

そして、ご希望されたメンバーさんと、両日ともに「土間土間 銀座一丁目店」で

打ち上げをして、解散となりました。

 

ご参加くださいました皆様、長時間お付き合いいただき、誠に有難うございました。

 

それでは、次回もどうぞよろしくお願い致します。

 

東京お散歩教室

http://tokyo-osampo.com