築地市場~銀座散歩 11月25日(水) | 東京散歩道

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「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

こんばんは(^-^)/


今回は11月25日(水)に開催しました東京お散歩教室

「築地市場~銀座散歩」の最終日の様子を簡単にご紹介します。


出発は築地市場駅から。


まず、銀座8丁目にある、銀座に残された唯一の鉄道踏切信号機

「浜離宮前踏切」をチェックしてから、中銀カプセルタワービルへ。




銀座8丁目にある「中銀カプセルタワービル」。

中銀カプセルタワービルは、昭和47年竣工の世界初のカプセル型集合住宅。

黒川紀章初期の代表作で、技術的にはカプセルの交換が可能なつくりになっており

内装はベッド・エアコン・冷蔵庫・テレビ・収納などが完備されています。

「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選ばれた

有名な建物ですが、設備の老朽化とアスベスト問題で、建て替えが検討されることに。

しかし、一方で、取り壊し反対派による保存プロジェクトも立ち上がっているため

現状はどうなるか、方針は定まっていません。


中銀カプセルタワービルの次は、旧新橋停車場へ。




港区東新橋1丁目にある「旧新橋停車場」。

旧新橋停車場は、明治5年10月14日に開業した日本初の鉄道ターミナルである

新橋停車場と同じ位置に、できるだけ忠実な姿で再現された復元駅舎。

建物内には、東日本鉄道文化財団が運営する「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」があります。

(この日は、展示替え期間中のため、外観のみ見学)


旧新橋停車場の次は、金春通り煉瓦遺構の碑へ。




銀座8丁目にある「金春通り煉瓦遺構の碑」。

かつての銀座は、日本に2箇所しか建設されなかった煉瓦街の一つで

明治5年から10年にかけて、当時の国家予算の4%弱を費やし

延べ約10㎞にわたる煉瓦街が造られました。

この煉瓦は、銀座8丁目8番地の金春屋敷跡地で発掘されたもので

ゆかりの金春通りに、記念碑となって保存されています。


金春通り煉瓦遺構の碑の次は、資生堂ギャラリーへ。





銀座8丁目にある「資生堂ギャラリー」。

資生堂ギャラリーは、東京銀座資生堂ビル地下1階にあるギャラリーで

資生堂が芸術文化支援活動のために大正8年に開廊。

現存する日本で最古の画廊といわれています。


資生堂ギャラリーで、開催中の展覧会

「小沢剛展 帰って来たペインターF」を鑑賞した後は、豊岩稲荷神社へ。





豊岩稲荷神社は、銀座7丁目の路地にひっそりと佇む稲荷神社。

「銀座八丁神社めぐり」の一社で、ご祭神は稲荷大神(宇気母智神)です。

明智光秀の家臣安田作兵衛が、主家の再建を願って祀ったという伝説が残る

お稲荷さんですが、近年様々なメディアが縁結びの神様として紹介したことから

銀座の女性たちの間で、パワースポットとして注目を集めています。


豊岩稲荷神社を参拝後、路地巡りをして、ギンザ・グラフィック・ギャラリーへ。





銀座7丁目にある「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」は、グラフィックデザインの専門ギャラリー。

「ginza graphic gallery」の3つのgの頭文字をとった

「スリー・ジー(ggg)」の愛称で親しまれています。

ギャラリーは、大日本印刷の文化活動の一環として、昭和61年に設立。

展覧会やレクチャーの開催、「gggBooks」等の出版活動を行い

グラフィックデザインの素晴らしさを伝えています。


ギンザ・グラフィック・ギャラリーで、「第351回企画展 字字字 大日本タイポ組合」を

鑑賞した後は、三輪神社へ。




最終日は、三輪神社(天空神社)が祀られているギンザコマツ西館屋上庭園で記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。


三輪神社をお参りし、ギンザコマツを出た後は、あづま稲荷大明神へ。





途中、老舗ギャラリーがある路地や、有名なバー「銀座・ルパン」がある路地を通過。




銀座5丁目、三原小路に祀られている「あづま稲荷大明神」。

あづま稲荷大明神は、倉稲魂命をご祭神として祀る「銀座八丁神社めぐり」の一社。

由緒は、戦後メインストリートとして発展した「あづま通り」と「三原小路」に火災が続発し

町内の人々が不思議に思い調査したところ、かつてこの一角に

お稲荷さんが祀られていたことが判明しました。

そこで、町内一同で京都伏見稲荷大明神講中をつくり、「あづま稲荷大明神」と命名して

伏見稲荷大社より勧請して、現在地に祀ったところ、以後火事に遭わなくなり

火防・盗難除けの神様として、崇敬を集めるようになったとのことです。


三原小路を抜けた後は、銀座出世地蔵尊へ。




銀座出世地蔵尊(六角堂内)は、銀座4丁目の銀座三越9階テラスに安置されている地蔵尊。

由来については、不明な点が多く、諸説ありますが

一説には、明治の初め頃、三十間堀川で見つかり、掘り出され

地元の鳶職が銀座の空地に安置したところ、人々がお参りするようになり

やがて、開運・出世・延命・商売繁盛のご利益があると広まり、縁日が立つまでになりました。

そして、震災や戦災を乗り越えた後、昭和43年の銀座三越の新築に際し、屋上に移設。

築地本願寺によって開眼法要が行われ、銀座八丁の守り本尊になったといわれています。


ここで休憩を挟み、三越を出た後は、朝日稲荷神社へ。




朝日稲荷神社は、銀座3丁目にある倉稲魂命を祀る神社で

「銀座八丁神社めぐり」の一社。

商売繁盛・家内安全の神様として信奉されています。

神社は、拝殿が大広朝日ビル1階にあり、本殿はビルの屋上に鎮座。

本殿と拝殿の間は、土を詰めたパイプで繋がれています。




朝日稲荷神社をお参りした後は、松屋銀座の地下入口脇にある

「銀座共同溝」の見学窓をチェック。

この中には、銀座通り(中央通り)のデパートや店舗に必要な

電気・電話・ガス・水道・下水道などの管路が収容されており

共同溝が完成したおかげで、「銀座通りが掘り返されることがなくなった」という説明が

解説パネルに書かれています。




銀座共同溝を見た後は、銀座2丁目にある「銀座発祥の地」の記念碑をチェック。

この碑は、江戸時代、この地に銀貨幣の鋳造所である「銀座役所」が

あったことを伝えるもので、銀座通連合会が昭和30年に建立。

碑文には、幕府の機関だった「銀座」が、町名として受け継がれたと記されています。


こちらで、江戸時代の銀座について、簡単に解説してから、奥野ビルへ。




奥野ビルは、銀座1丁目にある昭和7年竣工の地上7階(7階部分は後の増築)

地下1階の鉄筋コンクリート造の建物。

設計は同潤会の建築部長を務めた川元良一です。

このビルは、かつては「銀座アパートメント」と呼ばれた界隈でも屈指の高級アパートでした。

現在、住居利用者はなく、事務所や画廊を中心としたテナントが数多く入っています。




銀座でも超有名なレトロビルということで、メンバーさんの何人かは

ギャラリー巡りのかたわら、戦前建築ならではの、開閉ドアが手動の

古いエレベーターを体験されていました。


奥野ビルの次は、幸稲荷神社へ。




銀座1丁目の路地に鎮座する「幸稲荷神社」。

こちらは、土地再開発のため、一時的に山王日枝神社の境内に

仮遷座していましたが、平成26年10月に旧地より若干移動して再建。

新しいお社は、銀座らしく、洗練された感じがします。


幸稲荷神社の次は、宝童稲荷神社へ。




銀座4丁目の路地に鎮座する「宝童稲荷神社」。

宝童稲荷神社は、もとは徳川将軍家の跡継ぎの成長を守るために

江戸城内に祀られていた神社で、名主の弥左衛門が神霊の分祀を願い出て許され

町内の氏神にしたのがはじまりといいます。

宝童の名前のとおり、子育ての神様として信仰されています。




宝童稲荷神社をお参りし、最後は「天賞堂」のシンボル

天使象をチェックして、銀座駅でお散歩は終了。




その後、ご希望された皆さんとお茶をして解散となりました。


皆様、雨の中、長時間お付き合いいただき誠に有難うございました。


それでは、来月の「第82回 白金高輪~広尾散歩 」も、よろしくお願い致します。


東京お散歩教室

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