すぐにローファーがおおった。踏まれる、と思ったときには、生徒のローファーで押しつけられていた。人差し指から薬指までを踏みつけられている。踏まれた感じはない。靴底にかるくふれた程度の、そんな感触。手を踏んだ生徒は、まったく気づいた様子はない。となりの生徒と喋りながら、そのまま通りすぎていく。
つねづね、生徒たちから踏まれたいと願っていたが、今回のことは、彼にとっても偶然のことだった。 次は右手の甲あたりを踏みつけられる。踵だった。さっきとは違う、本格的な痛み。高い場所から、こぶし大の石が落ちてきた、そんな衝撃。その生徒も、踏んだことには気づかず、行ってしまう。さすがに、その痛みは全身を走る。そして、不思議に思う。いくら友達の話に夢中とはいえ、ふつう、気づくはずだ。 。「脚踏奇譚(きゃくとうきたん):アルトカルシフィリア5:下書き原稿」
新作「脚踏奇譚(きゃくとうきたん):アルトカルシフィリア5」
kindle版 \972(税込)
発売予定 2016年12月中旬頃
葉桜夏樹の作品(kindleストア)
人間床 アルトカルシフィリア4
ハイヒールと人間マットと蟲男(上): メタモルフォーシス
ハイヒールと人間マットと蟲男(下): メタモルフォーシス
踏まれたい: アルトカルシフィリア3
天使の踏みつけ: アルトカルシフィリア2
ハイヒールで踏まれて: アルトカルシフィリア
葉桜夏樹の作品(楽天ブックス)
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