正しくは射楯兵主(いたてつわものぬし)神社、御祭神は建速須佐之男命。
現在では武の神から転じて勝負の神として参拝者を集めています。
絵馬

知覧から南へ小一時間。
国道から海側へ外れて住宅街(集落)へ看板に従って入って行きますと、突然整備された公衆トイレと数台駐車可能な駐車場が現れます。
向かいの空き地では週末だけプレハブ店舗がドリンクやスナック程度の販売をしてるようですが、実際のところは不明。

一の鳥居すぐ手前で若い猫が歩いてきたので、『こんちゃー』ってご挨拶したらば立ち止まって、
『にゃー』だって。おおきに。

振り返って30歩も行けば一の鳥居。

そこからわずかに進むと、出島のようになっている神社が見えます。

コンクリートで護岸され、お社自体は駅の待合室のような造り。
その奥部屋に祭壇があります。
手前の建屋は御守りや土産物を販売するお店。
どうやら社殿の管理もされているようです。

脇には釜の蓋。

これを頭に乗せて段下から参拝します。
途中で落とさずにお参りできれば願いが叶うというチャレンジは、メディア格好のネタにされてます。
ハート形の結び処にベンチが設置され、記念撮影ポイントになってます。

その横手には、海岸までの段差(3mくらい)を利用した『土玉を釜に投げ入れることができたら願いが叶う』チャレンジも。


この『投げ入れ』は、割とあちらこちらで見かけます。
土玉ではなく、かわらけ(土の杯・・・土器)だったり、その場所に因むものを投げて、輪をくぐらせる、的に当てる、台に乗せるなどなど。
ルーツは何処にあるのかな・・・などと考えておりますと、ひとつ思い当たる処が。
日南海岸の鵜戸神宮。
ここでは『運玉』という土を丸めて素焼きしたものを、拝殿下の磯にある霊石『亀石』の凹みに投げ入れるというもの。
創建は古く、第十代崇神天皇の御代(3世紀~4世紀初め)の頃とされています。
この崇神天皇は初代神武天皇と同一視する見方もあり、実在した初の人物ではないか、とされているようです。
お社わきからすぐに出島の先へには釜をモチーフにしたミニ展望台が造られています。

ここからの眺めは素晴らしい。


実はその展望台下にも投げ入れチャレンジ(初級)が。


周囲にはメジロやらイソヒヨドリやら、とにかく野鳥だらけ。
見てると警戒されますが、そっぽ向いてたらすぐ近くの枝に降りたりします。
ゆるやかに時間が流れる場所でした。