☆「禊祓」(みそぎはらえ)
高天原に神留まり坐す神魯岐神魯美の命以ちて
皇御祖神伊邪那岐大神、筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に
御禊祓ひ給いし時に生れ坐せる祓戸の大神等
諸々の枉事罪穢を祓ひ賜へ清め賜へと申す事の由を
天津神国津神八百萬の神等共に聞こし食せと
恐み恐みも白す・・・。
たかまがはらにかむづまります、かむろぎかむろぎのみこともちて、
すめみおやかむイザナギノオオカミ、
つくしのひむがのたちばなのおとのあわぎはらに、
みそぎはらいたまいしときにあれませる、はらいどのおおかみたち、
もろもろのまがごと、つみ、けがれを、
はらいたまえ、きよめたまえともうすことのよしを、
あまつかみ、くにつかみ、やおよろずのかみたちともに
きこしめせと、かしこみ、かしこみも、まおす・・・。
この祝詞は、神社神道(国家神道)では、どの神社も必ず出て来ると言って良い古式の祝詞の中核をなすものである。
イザナギに対して奏上するものであり、興味深いのは、天皇家が天照大神を祖として来たが、この祝詞にはイザナギを皇御祖神(すめみおやかむ)と説いている点だ。