四国南東端へ(高知市→南国市→香南市→安芸郡芸西村→安芸市→安田町→田野町→奈半利町→室戸市) | 日本一周(分割)自転車紀行

日本一周(分割)自転車紀行

2010年、MR4F(折りたたみ自転車)で突然西へ。
東海道、山陽道、山陰道を駆ける。

そして2年後、再び自転車に跨る…

ただし、自転車走行ではなく自転車旅行。
観光も食事も目的だし、宿泊はホテル。
普段は自転車に乗らない。

これでも日本一周できる…のか?


県道247号を北東へ走る。

下田川沿いを離れると
建物がなくなり軽い上り坂に。

そして間もなく南国市街に入る。


とさでん交通後免線の線路を渡ると、
間もなく小さな商店街へ。

ここ後免町商店街は少し寂れた商店街だが、
随所でアンパンマンの石像が出迎えてくれる。


通称「やなせたかしロード」。

アンパンマン以外にもジャムおじさん、メロンパンナちゃん、
カレーパンマン、しょくぱんまん、ばいきんまん、
ドキンちゃんの7体の石像が配置してある。


アンパンマンの石像は高知市にもあったが、
作者のやなせたかしは幼少の頃に高知市に移住し、
その後ここ後免町(現・南国市)の伯父のもとに移り、
後免町の小学校に通っていた。

そして寂れてきた商店街の活性化のため石像を立て、
このやなせたかしロードを造ったのだという。


ただ、そういう観点からすれば、
残念ながらあまり商店街が活性化しているようには見えない。

境港の水木しげるロードは多くの観光客がいたが、
商店街の意気込みが凄かった。


境港駅周辺を水木しげる作品で埋め尽くし、
銅像以外にもいろいろな工夫が見えた。

そう考えると、さすがに何の変哲もない石像7体で活性化は、
さすがに難しいと言わざるをえない。

実際、ここ以外にもアンパンマンの石像はあるわけで、
プラスαとしての何かが欲しいものだ。



工場の中を抜ける
工場の中を抜けていく

後免東町駅
後免東町駅の横を抜けて行く

アンパンマン
アンパンマン

ジャムおじさん
ジャムおじさん




商店街を抜けると右折して国道195号に入る。
まもなく左手にJR後免駅が見えてくる。

後免駅は「ごめん」の名称からネタにされることが多く、
キーホルダーやLINEのスタンプなどを見たことがある。

駅名表示もあえて平仮名で
「ごめん駅(後免駅)」となっており、
意識しているのが見受けられる。


とさでん交通後免線は南の後免町駅で終わっているが、
ここ後免駅からは東へ進む土佐くろしお鉄道阿佐線
(ごめん・なはり線)が出ている。

ごめん・なはり線の線路に沿って進むと、
間もなく後免町駅に到着する。


後免町駅のエレベーター横には、
やなせたかしのイラストとともに
「ありがとう駅」と書かれている。

「ごめん」に対する「ありがとう」。
なかなかユニークな名称である。


何でも、やなせたかしが「ごめん・なはり線」各駅の
キャラクターをデザインしており、
「ありがとう駅」も彼の発案なのだそうだ。

「もっと押し出せばいいのに…」
どうしてもそう思ってしまう。




後免駅
後免駅

ごめん
「ごめん」の表記

後免町駅
後免町駅




県道364号に出て東へ。
物部川を渡ると香南市に入る。

そして国道55号に合流。
ごめん・なはり線とともに南東へと走っていく。


太平洋が近づいてくると、
右手に「とさを」が見えてくる。

「とさを」はいわゆる昔ながらの個人商店で、
日常生活品や食料などを売っている。

そしてその一角が食堂のようになっており、
食事ができるようになっている。


昭和27年頃から香南市赤岡地区で食べられていたのが、
和風だしに中華麺を加えた「ちゅうにち(中日)」。

よくある話だが、一時期廃れていたものを近年復活させ、
現在は赤岡町の数店舗で食べられている。

ここ「とさを」はその旗振り役である。


そして、赤岡町のもうひとつの名物がどろめ。

どろめとは生のイワシの稚魚、生しらすのことで、
赤岡町では「どろめ祭り」まで行われている。

また、どろめを釜ゆでしたちりめんも知られており、
今回注文したセットのちりめん丼は
隣の安芸市でも名物料理である。


中日、ちりめん丼ともに味の予想がつき、
そして当然のように美味しい、安定の味。

満足して店を出る。


店の目の前には「豊の梅」の酒蔵がある。

「試飲・見学可」の文字に心惹かれるが、
気軽に飲めないのが自転車旅行の弱点。

そして時間に押されているのも
僕の自転車旅行の弱点だ。


実は赤岡は中日や豊の梅以前になかなか有名な町であり、
その最たるものが絵金蔵である。

弘瀬金蔵、通称「絵金」は
江戸末期から明治にかけての浮世絵師。

贋作事件に巻き込まれ御用絵師から高知城下追放となり、
赤岡に住んで酒蔵をアトリエに芝居絵などを書き続けた。


絵金蔵には屏風が収蔵されており、
毎年7月には芝居絵屏風を商店街に飾って、
絵金祭りが開催されている。

時間があれば軽く絵金蔵に寄るつもりだったのだが、
何しろ今日は高知市内でかなり時間を取られたため、
余裕がまったくない。

いつも通り宿泊がビジネスホテルだったらいいのだが、
今日は民宿のため、あまり遅くなるのは問題だ。


国道55号を東へ。

間もなく右手に夜須駅が現れ、
その奥には「道の駅やす」がある。

さっそく軽く飲み食いできるものを探す。


まずは柚子スカッシュ。

高知県は全国一のゆずの産地らしく、
スカッシュとはいえここで見つけてよかった。


そして焼きナスのアイスクリーム。

これは隣の安芸市の「ふぁーむ」が作ったオリジナルアイスで、
地元の食材を使ったもの。

数あるなかでも焼きナスは人気らしく、
確かに意外性があり、焼きナスの味がしながらも、
ちゃんとアイスとしてまとまっている。



物部川を渡る
物部川を渡る

とさを
とさを

中日
中日

ちりめん丼
ちりめん丼

豊の梅
豊の梅の酒蔵

国道55号を東へ
国道55号を東へ

夜須駅
夜須駅

柚子スカッシュ
柚子スカッシュ

焼きナスのアイス
焼きナスのアイスクリーム




アイスを食べ終えひと息つくと
再び国道55号に戻る。

と思ったら「自転車道」という標識が見える。


標識を見るに公の自転車道。
事前調査ではまったく気が付かなかった。

正式には「一般県道高知安芸自転車道線」というらしく、
少し西のあかおか駅付近から始まっていたらしい。

僕は国道を走ってきてあかおか駅は通らなかったので
入り口には気が付かなかったようだ。


自転車道は意外といろいろなところにあるのだが、
情報量が少ないため事前に気が付かないことが多い。

今回も道の駅に寄ったから見つかったようなもので、
そういう意味では、なかなか運が良かった。

もちろんここからは自転車道に入って、
東へ向かう。


まずは夜須川を渡る。

国道の横下に自転車用の細い道があるのは、
浜松湖と同じような形だろうか。

なぜ下にあるのかよく分からないのだが、
高い所に造ると文字通り高く付くのだろうか。


夜須川を渡り国道横についたかと思ったら、
間もなく離れて独立した自転車道になる。

思った以上にしっかりとした自転車道で、
専用のトンネルまで用意されている。


ここらの雰囲気としては上越市と糸魚川市をつなぐ
久比岐自転車歩行者道と同じような感じ。

住宅街のなかを抜けた後、
国道の歩道のような形になるのも同じだ。


芸西村に入ると右手に海が見えてきて、
自転車道も少し様相が変わる。

海岸の手前にある松林の上を
土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線が走り、
その下を自転車道が走る。

自転車道は通常、国道の横を走るものだが、
鉄道とともに進んでいくのも珍しい。


しばらく走ると今度は線路とも離れて
海沿いへと入る。

砂浜にある松林にある自転車道。

三保の松原か、宗像のさつき松原か、
それとも敦賀の気比の松原のような感じだろうか。

三保の松原を走っていた当時は日差しに参ったが、
海沿いは本来走っていて気持ちが良いものだし、
松林は日陰もできるのでなおさら爽快だ。


自転車道というと単調になりがちなイメージもあるが、
ここまで姿を変えていくと走っていて楽しい。

自転車道を継ぎ足していった結果こうなったのだろうが、
これはうれしい限りである。


ここ琴ヶ浜にはお龍・君枝姉妹像がある。

お龍は言うまでもなく坂本龍馬の妻。
鹿児島に「新婚の旅碑」があったことも記憶に新しい。

そしてお龍の妹の君枝は芸西村出身の
海援隊士・菅野覚兵衛に嫁いだため、
この地に姉妹の像が立てられたのだそうだ。

お龍は桂浜の坂本龍馬像に手を振っており、
白砂青松の琴ヶ浜を飾っている。


さらに東へ向かう。

しばらく海沿いを走るが、
再び土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線と合流。

そしてまたしばらく走ると、
今度は林の中の独立道となる。

そしてさらにしばらく走ると、
国道横の道へと戻る。


なかなかに目まぐるしく、そこはうれしいのだが、
妙な起伏があったり路面が微妙に悪かったり…

必ずしも走りやすい道とは
限らないのが微妙なところだ。


これは他の自転車道でも味わった。

やはりもともと自転車道を想定して造られたわけではなく、
自転車を別に走らせるために後付けしたものということ。

松江の宍道湖湖北自転車道がまさにそうだったし、
大宰府政庁跡手前なんて砂利道だった。

それらと比べるとこの自転車道は立派だし、
走ってよかったと思える。


しかし国道の建物の裏に入ったかと思ったら、
まさかの標識に道を塞がれる。

「自転車道崩落のため通行できません。
 国道へお廻りください」


まさかの崩落である。

非常に残念ではあるのだが、
前向きに考えれば走っている最中でなくてよかった。



自転車道の標識
自転車道の標識がある

自転車道橋の下
橋の横下を通る

自転車道国道の下
国道の下へ

自転車道トンネル
トンネルもある

芸西村へ
芸西村へ

自転車道線路下
線路の下を走る

自転車道松林
松林の中へ

お龍君枝
お龍と君枝像

自転車道でこぼこ
やけに凹凸が激しい

自転車道林の中
林の中へ

自転車道高いところ
高いところへ

自転車道行き止まり
まさかの行き止まり




指示に従って国道55号に戻る。

自転車道のため市境の標識がなかったのだが、
既に芸西村から安芸市に入っている。

特に何か変わったわけではないのだろうが、
久々の国道というだけで新鮮だ。


いったん海沿いに出るが間もなく小さな街中に入り、
左手に駅が見えてくる。

その名も球場前駅。

事前には調べてなかったのだが、
駅名を見ただけで少しピンとくるものがある。

そして駅前に入って行くと
奥に「安芸ドーム」が見えてくる。

これで全てを悟った。


高知県の安芸市といえば阪神タイガースが秋季キャンプ、
二軍春季キャンプが行われる場所。

安芸ドームはまさにその室内練習所であり、
この安芸ドームの奥には安芸市営球場がある。

球場前駅にはトラッキーとラッキーのモニュメントがあり、
柵には「Tigers Town」の文字が見える。


安芸キャンプが始まったのは1965年というから、
ちょうど50年前。

かなり歴史のあるキャンプ地なのである。


残念ながら今はシーズン中なので、
逆に何もないしTigers Townらしさも特に無い。

しかし1ヵ月半後には秋季キャンプが始まるし、
ここも大いに賑わうのだろう。

野球ファンにとってはなかなか感慨深い地だ。



国道に出る
国道55号に出る

安芸市へ
安芸市へ

球場前駅
球場前駅

安芸ドーム
安芸ドーム




国道55号に戻りまた東へ進むと間もなく安芸駅前に入り、
左手に「江ノ川上公園」が見えてくる。

安芸市は、三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎の出身地であり、
ここ江ノ川上公園には彼の銅像がある。

…はずのだが、いくら公園内を探してもない。

広い公園でもないので見逃すはずもなく、
不思議に思い調べてみるが、
ここに銅像があるという情報しかない。


公園内を何周かするが見つからない。

止むなく諦めて帰ろうとすると、
公園入口の看板の裏に何やら貼紙がある。

「彌太郎銅像は生家隣に移設しました。」
まさかの移設である。


理由は分からないが移設したというなら仕方ない。
一応、生家がある場所を調べてみる。

いや、実は出発前に調べているから
おおよそ知ってはいたのだが…

岩崎弥太郎生家があるのは、
ここから北へ3kmほど行ったところだ。


往復6km。

自転車的に言えば20分程度で、
まったく遠くはない。


しかし、この手の予定外の立ち寄りは
その時の疲労具合や時間など様々な要因により決まる。

そして今の気分は「No」。

時間にも余裕はないのだが、
これ以上走る距離を増やしたくないというのが本音だ。



安芸駅前へ
安芸市の中心街へ

江ノ川上公園
江ノ川上公園

彌太郎像
彌太郎像は移設…




公園を出ると安芸駅に向かう。

ちょうど安芸駅には列車が入ってきており、
やけに派手な色をしていると思ったら、
阪神タイガースのラッピングをしている。

やはり安芸市はTigers Townなのだ。


安芸駅構内には「安芸駅ぢばさん市場」が
併設されている。

要するに道の駅のような産直市で、
地元で採れた野菜や魚などが売っている。

ただ、この手の産直市は食材そのものを売っているので、
軽くつまむものがあまりないのが寂しい。


それでも何かないかと探していると、
ゆずジュースを売っているのを見つける。

ただ、誰も近くにいないのでよく見ると、
紙コップが置いてあり募金箱のような料金入れがある。

つまり100円を料金入れに投入し、
自分で紙コップに注いで飲むということ。

ジュースのセルフサービスは初めてだ。


道の駅やすでもゆずスカッシュを飲んだが、
ゆずは高知県の名産。

それを気軽に飲めるのは
心憎いサービスである。


ゆずジュースを飲み終えると、
再び国道55号に戻り南東へと走り出す。

時刻は既に18時半。
一気に暗くなっていく。


標識が見当たらないので分かりづらいが、
安田町、田野町、そして奈半利町へ。

奈半利町は小さい町なのだが、
ごめん・なはり線の終点の奈半利駅がある。


つまり鉄道が通っているのはここまで。
ここから高知県南東部は一切鉄道がない。

何かあったら列車に逃げ込むことを盾に走る僕としては、
なかなかリスキーな状況ではある。


これまで本州、九州と走ってきて
近くに鉄道が途切れることはほとんどなかった。

しかし四国は本当に鉄道状況が悪い。

宇和島駅-宿毛駅間も鉄道が走っていなかったし、
当然のように高知南西端の足摺岬にもない。

これも四国の特徴と言えるのだろう。


慎重になりながらも黙々と走り続ける。

ここ奈半利町の北東、山奥にある北川村は
中岡慎太郎の生家などもある。

しかし場所がらもともと時間的に厳しく、
加えて山奥なので初めから候補から外していた。

まあこんな時間ではどうしようもない。


さらに南東へ。
ひたすらに走り続ける。


海沿いを走っているからなのか、
どんどん風が強くなってくる。

青森の時のような超向かい風ではないのだが、
追い風でもないので走りづらいことには変わりない。


疲労を普段以上に感じながら走っていると、
右手に「道の駅キラメッセ室戸」が見えてくる。

風のせいか標識に気づかなかったのだが、
いつの間にか室戸市に入っていたようだ。


時刻は既に20時。
当然のように閉まっており真っ暗だ。

しかし海沿いの道は山以上に休むところが少なく、
コンビニはおろか自販機もなかなか望めない。

そういう意味で、たとえ閉まっていても
道の駅は本当に助かる。

自販機で飲み物を買い、
軽く腰掛けてしばし休憩する。


肉体的にも精神的にそれほど疲れているわけではないが、
何となく全体的には疲れている。

心と体を休めてボーっとする。

そしてある程度落ち着くと、
再び国道56号を走りだす。


間もなく建物も増えてきて
室戸市街へと入る。

風はますます強くなってきている。

街には入っているのだが海沿いなので、
仕方のないことなのだろうか。

明日は天気予報も雨のため、
気になるところだ。


風のなか市街を走り抜ける。

これまでは目的地の中心駅近くに宿を取ってきたが、
残念ながら室戸市には駅がない。

そのせいなのかもしれないが、
室戸中心街に宿は非常に少ない。

加えて、明日の目的地の徳島市までは距離があるため、
少しでも近づいておきたい。


そこでいろいろ探して考えた結果、
今日の宿は四国南東端である室戸岬付近に取った。

ゆえにまだ少し走らねばならない。


当然のように、
風はさらに強くなってくる。

雨こそ降っていないものの台風直撃レベルで、
何か飛んできやしないか心配になってくる。

しかし道は寂しいし明かりも少ない。
とにかく走り続けるしか無い。



安芸駅
安芸駅

柚子ジュース売り
セルフのジュース売り

柚子ジュース
柚子ジュース

室戸へ
再び走り出す

暗くなっていく
あっという間に暗くなっていく

海沿いへ
海沿いへ

真っ暗な中走る
真っ暗な中走る

キラメッセ室戸
道の駅キラメッセ室戸

室戸市街
室戸市街を走る




四国南東端にたどりつくとすぐに、
本当に室戸岬の目の前に「民宿 室戸荘」が現れる。

古い建物なので風は大丈夫なのかとも思うが、
ここではそれほど珍しいことでもないのだろうか。

時刻は20時30分。

連絡をしておいたので
女将さんが迎えに出てくれる。


チェックインすると食堂へ。

夕食時間はとうに過ぎているため、
ある程度作りおいてくれたものを1人でいただく。


まずはニナ貝。
磯もんとも呼ぶらしい。

小さめの巻貝であり、チャンバラ貝もそうだが、
高知県は巻貝が好きなのだろうか。

ワタはほろ苦く、
酒の肴として合うのがいいのだろう。


刺身はカンパチ、サワラ。
そして別の皿にカツオのたたきが並べられる。

決して同列にしないのがこだわりか。

カツオのたたきは塩が降ってあり、
刻みネギとニンニクスライスと一緒に、
わさび醤油で食べる。

高知市で食べた時と同じようなスタイルで、
地元ではこの食べ方が人気なのだろう。


3日連続のカツオのたたきだが、
今後の旅程を考えると恐らく今日で最後。

少し寂しい気もするし、
まだ飽きていないのだから凄い。


そしてクジラのさえずり。

室戸市はホエールウォッチングと
捕鯨で有名な町。

先ほど少し休憩した「道の駅 キラメッセ室戸」には、
クジラの資料館があるほか、
多くのクジラ料理も用意されている。


さえずりはクジラの舌の部分で、
固めの牛タンとは違いプルプルしている。

民宿だから料理を選べないのが不安だったのだが、
地物をふんだんに使ってくれるのがうれしい。


そして最後に出てくるのが土佐赤牛。

土佐赤牛は高知県の山間部で飼育されている、
褐色の毛色をした希少な牛。

霜降りではなく、
赤身が美味しいので知られている。

ギュッと噛みしめると牛の味わいを存分に楽しめ、
霜降りとは違ったベクトルで美味しい。


到着がかなり遅めになってしまったので、
少し急いで食事を終える。

何しろ僕ひとりのために
食事の対応をしてくれている状態。

旅館や民宿の食事の時間は早めでなので、
遅めの時間から観光しながら移動して
いつ着くのか分からない僕の旅程とは相性が悪い。

それが普段僕がビジネスホテルを
使っている理由でもある。


ただ、今日のような場所は周囲にコンビニすらなく、
こういう民宿の存在が本当にありがたい。

部屋で布団を敷くというのも珍しい機会だが、
風に吹かれて疲れた身体を休める。



夕食
夕食

ニナ貝
ニナ貝

カンパチとサワラ
カンパチとサワラの刺身

カツオのたたき
カツオのたたき

クジラのさえずり
クジラのさえずり

土佐赤牛
土佐赤牛





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2016年9月23日

高知駅(高知市)~室戸岬(室戸市)
走行距離:約106km(google map)

サイクルコンピュータ(CATEYE VELO WIRELESS+)
走行時間:7時間20分17秒
走行距離:120.93km
平均速度:16.4km/h

土佐歴史紀行
(高知市)
■四国南東端へ
(高知市→南国市→香南市→安芸郡芸西村→安芸市→安田町→田野町→奈半利町→室戸市)

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