闇とブルー
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色の詩



「遊び」

幼いころの遊びで好きだったもののひとつに
手鞠を眺めることがありました
五色や金の糸が複雑に
しかし正確に幾重にも織り込まれていて
くるくると回しながら糸をなぞり
いったいどのように巻かれているのか
思いを巡らすのが楽しみでした
小さな鞠の上で幾つもの色が出会い
絡まりあい
幾度も待ち合わせする
それは色彩の天球儀
畳に転がすと
軌跡は花の帯となり
夢の先へと伸びてゆきました
わたしはその花道を走って
蝶の羽根の代わりに
スカートを広げてははためかせました
わたしの色は
未来で新しい色と待ち合わせて
噴水のようにぱっと閃光になり
飛び散ってゆきます
甘い林檎の匂いを放ちながら



文学フリマ東京

来る11月20日、文学フリマ東京35が開催されます。
行けたら良いなーと思っています。
ちょうど良い機会なので、今年の5月29日に行われた文学フリマにわたしが初めて行ったときのレポートを載せますね。書きかけのままだったのでまとめました。


いつか行きたいとずっと思っていたイベントなのですが、体調や心理状態がなかなかうまく合わなくて何年も行くことが叶いませんでした。
なので、待ちに待った初めての文フリ参加となりました。
当日は水分補給と日傘が必要なくらい良いお天気で、東京流通センターへ向かうモノレールから見える東京湾や飛行機は心をどこまでも遠くまで羽ばたかせてくれるようでした。

まんぼう明けの文フリだったこともあり、かなり混みあっていました。受付に入るまでの長蛇の列を前に挫けそうになりました……。

事前に回りたいブースをSNSでチェックしてはいたのですが、帰宅してから見落としに気付いたところもあり、情けないことに久しぶりの混雑で疲れはてて全部は回りきれませんでした。
本当はその場での出会いやジャケ買いとかもしたかったのですが、そんな余裕はありませんでした。トホホ…

「戦利品」という言葉はあまり好きではないのですが、欲しかった作品が売り切れてしまっていたり、お目当てのブースがまだ開いていなかったり、広いフロアを押し合い圧し合い動きまわってかなりハードな一日だったので、まさに「戦利品」です。

こちらです。
ババーン!!



文フリのエコバッグがパンパンになりました。


宮尾節子さんと西原真奈美さんにサインをいただきましたよ~!ほほほ!

文フリの醍醐味は作家さんご本人とお話できることですね。


作品を読んでいると自分の作品が間抜けに思えてきて凹みもするのですが、作品を作り上げる情熱がバシバシ伝わってきて初期衝動が沸き上がってくるような感じもします。

何より会場内の熱気がすごくて、こんなにたくさんの有名無名の人々が小説や詩を書いていてそれを本にしているということ、そしてそれを求めて集まった人がこんなにいるということを目の当たりにして、胸が熱くなりました。

会場を後にしてモノレールに乗ると、文フリで配布されたエコバッグを提げている人が何人もいて、浜松町の駅でそれぞれ散ってゆく様にはぐっとくるものがありました。
当日は他にも文学のイベントが各地であったようで、あの会場にいたたくさんの人たちは文学を愛する人々のうちのほんの一握りなんだなと感じました。
そしてそれは決して特別な人たちではなく自分と同じように普通の生活をしている人で、その暮らしのなかに文学が入り込んでいるんだと思うと感慨深かったです。

また「文学とは無関係」に暮らしている人がこんなにもいて、そういう社会のなかに、文フリエコバッグを提げた人たちが散っていったように少しだけ文学が染み込んでいるんじゃないかなと思うと、駅の雑踏のなかでこっそり微笑んでしまうのでした。


帰りの電車内では、さっそく『貝楼諸島より』を読みはじめてしまいました。


『貝楼諸島へ』は売り切れでした……。




文フリ気になった方はこちらをご覧下さいね。

文学フリマ東京35
2022/11/20  12:00~17:00
入場無料(※事前予約不要)
会場 東京流通センター 第一展示場+第二展示場Eホール


https://bunfree.net/attend/



おまけです。
「パフェ沼」というパフェ誌の表紙カバーは、ひろげるとパフェの絵のポスターになっているんです!!大好きな画家さん樋上公実子さんが描かれています。
ポストカードももらっちゃいました~!

冬の妖精



冬の妖精の羽は何色だろう
薄くて壊れやすい
硝子のような羽だろうか
風に乗ってどこまでも行ける
綿毛のような羽だろうか
くちづけたら溶けてしまう
淡雪のような羽だろうか
わたしをいつか迎えるためにあらわれる
虹のような確かさで
妖精の細い指先が冬へ誘う
わたしの手は
やわらかく深く冷たさに掴まれて
覚悟する間もなく吹雪にくるまれる



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