お豆腐屋さんが輝く日!ニッポン豆腐屋サミットと全国豆腐品評会。
9月30日、10月1日、東京上野東天紅にて。
第7回ニッポン豆腐屋サミットと第3回全国豆腐品評会が無事に終わりました。
まずは第3回全国豆腐品評会、
結果は、東京のとうふ工房ゆう大久保さんが、寄せ豆腐で、最優秀賞の農林水産大臣賞を獲得、さらに絹ごし部門でも金賞を受賞し、2冠。
寄せ豆腐部門は昨年も金賞なので2連覇の達成となりました。
『昨年金賞を受賞し、お客さんがとても喜んでくれた。今年も期待が高まる中で緊張したけど、自信のお豆腐が出せた。お客さんに良い報告ができる』
充填部門はむらのおっさん桑原さんが、第1回から1年越しで金賞に返り咲きました。むらのおっさんは、昨年は銀賞だったので、3年連続で、金→銀→金と入賞している実力者です。
去年、銀賞だった時の悔しそうな表情が忘れられません。
今年は、金賞で名前が呼ばれた瞬間、『よっしゃ!』と思わずガッツポーズする桑原さん。
今年一年、初代チャンピオンのプライドと、ここ一年豆腐づくりにどれだけ気持ちを込めて来たかがよくわかる。
木綿豆腐部門は、北海道豆太さんが金賞。北海道からの金賞は初。
豆太さんは昨年も、北海道予選で、木綿金、絹銀、寄せ金とトリプル受賞して3品で全国大会出場。今年も、木綿で金、絹で銅をとっての全国出場でした。
家族や従業員に『がんばってきてね!』と言って送り出されて、少し気持ちが引き締まった、コメントされました。
3人とも、いや、壇上にあがったすべてのお豆腐屋さんがキラキラと輝いている。
壇上にあがれるのは、全国685点のうちの19人(今回は、ゆうさんがダブル受賞のため、18人)、本当に選ばれた場所なのだ。
受賞者が表彰される傍ら会場を見渡すと悔しさのあまり唇をかむ豆腐屋さん、壇上には上がれなかったが、入賞(4位以下上位約20%)して笑顔のお豆腐屋さん、仲間の受賞に喜ぶ豆腐屋さん、表情は様々です。
どの表情のお豆腐屋さんもカッコいいだと思う。
この品評会のために、真剣にお豆腐に向き合い、悩み、努力してきた、豆腐について考えてきた証拠だ。
普段は、お店に来るお客さんだったり、取引先の担当者だったりに対応して、豆腐づくりに励む。
そのお客さんの評価と品評会の評価はもちろん違うものだが、どちらも評価はかけがえのない励みになるだろう。
お豆腐屋さんが輝く場所、品評会がすべてではないが、品評会はそのひとつだと思っている。
品評会は、完全ブラインド審査で行われ、審査員は食に関係する様々な職業の方を男女、性別バランスよく構成する。出品する豆腐屋さんが真剣なら審査してくださる皆さんや、その運営を行う我々も真剣勝負。
今年も、地方予選も含めてそんな場をつくれたことに、安堵の気持ちがあふれている。正直ほっとしている。お豆腐屋さんが真剣だから、僕たち運営する方も一切気が抜けない。
そんな場づくりに協力してくれる豆腐マイスターの皆さんには感謝しかない。
そしてニッポン豆腐屋サミット。
ニッポン豆腐屋サミットは、2011年12月に東京で第1回が行われ、今年で7回目。これまで、東京、仙台、徳島、沖縄、京都、熊本と地方を回って今年東京に帰ってきた。
※歴代各地区の実行委員メンバー
ニッポン豆腐屋サミットは、僕が通っていたグロービス経営大学院のあすか会議というカンファレンスに参加したときに、豆腐業界にも年に1回、全国の仲間が集って、二日間、ずっと豆腐について語り合える場があったらいいな、と思って、企画したイベントだ。
第1回開催の時の様子はこちら
→ https://ameblo.jp/mytofu/entry-11097559479.html#main
第1回は100人程度の規模だったけど、第7回の今年は、370名参加(業界関係者306名、一般参加者64名)だったそうで。
規模もどんどん大きくなってきたし、何より若手の豆腐屋さんや、ポジティブな豆腐屋さんが増えてきた。
目的は、『豆腐屋の志の醸成』。
ただの勉強会ではなく、豆腐屋としての志をつくり磨く場として設定している。
志をつくるには、学びとつながり、そして刺激が必要だ。
そんなことを考えながら運営している。
学び
一日目の豆腐屋さん同士のディスカッションでは、『豆腐の可能性と豆腐屋の未来』をテーマに、豆腐屋さん同志で、豆腐の未来を語りました。
近年注目されるお豆腐屋さん同士のディスカッションは、学びも深く、会場の皆さんも大いに興味を持って聞いていました。
二日目の基調講演では、一粒1,000円のミガキイチゴを展開する岩佐さんより基調講演。
岩佐さんの基調講演は
『常識を打ち破る!一粒1000円のイチゴ革命』というテーマ。
イチゴを豆腐に置き換えて考えるととても興味深い。
マーケティングやブランディングの知識だけでなく、岩佐さんの生きざま、志も、学びました。
※グロービス経営大学院の仲間、岩佐大輝さんに基調講演をお願いしました。
つながり
来賓を合わせた約300人の大懇親会。
ディスカッションの時のような緊張した表情ではなく、お酒も入って少し緩み笑顔がたくさんの会場。
岩佐さんのミガキイチゴスパークリングワイン、ミガキイチゴムスーで乾杯!
『豆腐』という共通のキーワードで集まっている仲間はあっという間に仲良くなり、気づけばアツい豆腐トークがはじまっていることもしばしば。
2次会も会場はわかれましたが100名以上が参加。中には朝まで飲んだ人もいるようで(笑)
刺激
全国豆腐品評会に出品されたお豆腐125品が食べれる試食会も同時開催。
全国の予選を突破したものばかり、まさに絶品豆腐の食べ比べは刺激の嵐。
もちろん、ああ、自分の豆腐が美味しいな、と思うものもあれば、どうしたらこんなおいしい豆腐ができるんだ!と驚くものもある。
明らかにこの試食会は刺激になるのだと思う。
そして刺激的なセミナーに表彰式。これらも刺激でししかない。
僕の中では、学びとつながりと刺激、3つが合わさると行動になると思っている。
『学び』+『つながり』+『刺激』=行動
基調講演で登壇してくれた岩佐大輝さんがこう言ってくださいました。
志や事業計画だけではなにも価値を生むことはできない。
行動こそが価値を生むんだと。
NoAction NoFuture
まさにそうだと思う。
目指すは豆腐業界の活性化。豆腐業界を元気にして、そしてちゃんと儲かる業界にして、日本の伝統食を未来に残していくこと。
そのためにはまず行動が必要だという事。
話を聞いていると今回の豆腐屋サミットも、多くの方が、『学び』と『つながり』と『刺激』を持ち帰ってくれたようだ。
充実した二日間を過ごした、お豆腐屋さんはみなキラキラ輝いていた。
そう、豆腐屋サミットと品評会が開催された二日間は豆腐屋さんがまさに輝く日なのだ。
そんな二日間をつくれたことに心から感謝しています。
この会の開催にご尽力いただいた、実行委員長の樋口さん、副委員長の平田さん、その他の東京の実行委員の皆さん、全豆連、東京都豆腐商工組合の事務局、そしてそして、開催から終わるまでずっとお手伝い頂いた豆腐マイスター事務局安藤さん、の松田さんと、サポーターとしてお手伝いをしてくれた、豆腐マイスターの皆さん、全てのに皆さんに感謝を伝えたい。
『本当にありがとうございました!』
※今回も多くの豆腐マイスターさんが審査員やサポーターとして集まってくれました。
※みんなお豆腐が大好き!
※審査員を受けてくれた、豆腐マイスター協会理事・料理講師の皆さん、タレントで豆腐マイスターの加藤紀子さん
そして来年は札幌で開催されます。キラキラ輝く皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
平成29年10月2日 (豆腐の日)
一般社団法人日本豆腐マイスター協会
代表理事 磯貝 剛成