第1回ニッポン豆腐屋サミット開催①
12月3日、4日の二日間にわたって東京都文京区のホテルガーデンパレスで、
第1回ニッポン豆腐屋サミットが開催されました!
このサミット、企画の立ち上げから運営まで関わらせていただき、
事務局もやらせて頂きました。
結果的に大成功だったと思います。やってよかった。
まだまだ課題はあり、細部のオペレーション含めて改善点は多々ありますが、
合格点は取れたんではないでしょうか。
目的である、横のつながり、仲間との一体感は一定レベル醸成できたと思っております。
ひとつずつ振り返っていきます。
12月3日 14:00サミット開催(開会宣言、挨拶など)
全豆連青年部活性化推進委員会の委員長であり、
ニッポン豆腐屋サミットの実行委員長の東田さんから挨拶。
豆腐屋はかっこいい!そしてその先へ!
というテーマでご挨拶を頂きました。
最初の激励講演は、
アサヒビール名誉顧問の中條高徳先生。
「小が大に勝つ戦略」
僕が7月にグロービス経営大学院のあすか会議で、先生の講演を聴いて感動したことにはじまる。
是非もう一回、仲間とともに中條さんの話を聞きたい・・・・
そんな想いから実現しました。
中條先生との貴重なツーショット。
中條先生の話は、またもや心に響いた。
いわゆる戦略論はちょっとだけ。
まあ後は本に書いてあることもあるのだろう。
もっと大きな視点なのだ。
「いいか、君たちが扱っている豆腐は、先祖が、先人達がつくりあげて守ってきたんだ。
それを君たちが受け継いでいる。」
「そのことをもっとしっかり理解して受け止めて豆腐づくりにはげめ。
そうすれば絶対おいしい、いい豆腐ができる。」
「その尊厳の念なくして、うまい豆腐ができるわけがない。」
日本人感、歴史感、そこから生まれる責任感・ミッション。
それが仕事の、豆腐づくりの原動力となる、というわけだ。
そして、小が大に勝つ戦略のポイントは2つ。
資源の1点集中と開き直り(覚悟)。
アサヒビールは、ビールは生が正しい、一番うまいと確信し、
人・モノ・カネをはじめとした経営資源の全てそこに集めた。
これは消費者に徹底的にヒアリングした結果だった。
一方キリンは、煮沸殺菌をしたラガー。
これは、扱いやすく日持ちがしやすい、流通をさせやすい。いわゆるメーカー・流通の論理の商品だ。
そこに生で徹底的に挑んだ。
そして開き直りいわゆる覚悟だ。
キリンのシェアが60%を超えた時、ハーバードビジネススクールが、アサヒの逆転は無理だ!といったと言う。
誰に聞いても当時の学者やコンサルタントなどは、もはや勝負は決したと評したそうだ。
そこからアサヒの開き直りがはじまる。
失うものは何もないのだ。
よし、そこまで無理だというのならやってやろうじゃないか。
とことん戦う覚悟をしたという。
だってそのままではつぶれてしまうのだから、生きるか死ぬかの勝負だ。
生に一点集中でベクトルがあった。
そのパワーは計り知れない。
とうとう、アサヒは、キリンをシェアで逆転する。
スタイニーやアサヒスーパードライでキリンを凌駕していったのだ。
もちろん社内では変化に対する、このリスクの取り方に対する
抵抗勢力もいたそうだ。
だが、開き直って覚悟を決めている経営陣が負けるわけがない。
自然と抵抗するものはいなくなり、同じ方向を向いた。
これはスモールサクセスの積み重ねによるものだ。
さて、豆腐業界に当てはめてみよう。
現在のスーパーの豆腐。
パッケージに注目して欲しい。
表示に「賞味」期限と書いてあるもの。
これは、充填製法や煮沸殺菌などで日持ちを長くしてある。
大体日持ちは7~14日。
これはスーパーなど流通の論理で出来たものだ。
一度熱を通すのだから、当然ながら風味は落ちる。
一方「賞味」期限と書いてあるもの。
これは、本当に手づくり製法でつくった生の豆腐。
大体日持ちは3~5日。
もちろん生だから本当の風味が味わえる。
どうだろう。
どこかで聞いた話ではないだろうか。
そうだ。
豆腐は生が正しい。
そう信じてもいいのではないか。
資本で勝てない、規模で勝てない小さな豆腐屋さんは
そこに資源を投入して勝負してもいいではないか。
そんなことを教えてもらった。
そして最後に。
いいか、皆さん、夢を持て。
夢があれば、覚悟ができるんだ。
それがベクトルになる。
本当にすばらしい講演で感動しました。
中條先生とのご縁に感謝です。
磯貝 剛成
vcrfcdc