IT(イット) ~ 宿直室に現れた『それ』 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

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映画、写真、B級グルメ、格闘技、そして少しばかり日常を語る雑記帳です。

これは、ある男性が、以前勤めていた小学校での話だそうです。

その男性が語ったこととは・・・








着任早々、同僚から宿直室に関する

不気味な噂を聞かされましたが、

根っからの現実派であった私は

そのような話は気にもとめませんでした。

そして、私が宿直当番になった夜のことです。

午前1時を過ぎ、そろそろ眠ろうか、と思ったとき、

どこからか奇妙な声が聞こえてきたのです。

最初、鳩の鳴き声かと思ったそれは、

次第にこちらに近づいてくるようです。

その時私は、以前聞いたあの噂を思い出し、

全身総毛立ちました。

「宿直の夜、ある食べ合わせをすると、

『それ』が現れ、一晩中、共に踊り狂う羽目になる」

改めてデスクの上を見ました。

そこには小腹が空いたときの為にと買っておいた二つのパンと、

湯呑みになみなみと注がれた茶がありました。

『それ』の条件は偶然、整ってしまったのです・・・。

機械的なファンク・ビートが聞こえ始めた時、

私は絶望と恐怖に震えながら、ゆっくりと振り返りました。

部屋の中央には、全身レザー・ファッションで固めた、

妙に色白で彫りの深い、ロングヘアの男が立っていました。

それは下腹部を強調しつつ、

音楽に合わせこちらに向かって後ずさりしながら、

甲高い奇声を発したのです。











「ポゥ。」
















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