謝ることの難しさと大切さ | 私の夫は研究者です

私の夫は研究者です

研究者と結婚したら、即台湾へ移住。からのイギリス、イタリア行き。
あわせて約6年の海外生活を経て2018年帰国。長女も生まれて3人暮らしになりました。
研究者夫の珍生態、子育て、海外生活の記録などを綴っています。

 

今日、自分はなかなか謝らない人間になっていることに気が付いた。

 

 

日本文化では、すぐ謝ることが良しとされている部分がある。

まず謝罪をして、詳しい話や交渉はそれから…みたいな。

 

でも外国でそれをやると、不具合が出るケースがある。

なめられたり、一方的に悪いとみなされたり、逆に「なぜ謝った?」と変な空気になったりするのだ。

 

誰かにぶつかったり、足を踏んでしまったりしたら、普通に謝るけどね。

 

 

 

私は元来ペコペコ系の日本人で、日本にいるときはやたらと謝ってしまうタイプだった。

その性質を持ったまま外国に住むようになって、何度も謝罪のタイミングを失敗をしてきた。

 

ついには考えすぎで、謝り方がわからなくなってしまったようだ。不器用。

 

 

 

 

 

今日はクエストゥーラの職員さんを1時間も待たせてしまい、怒られた。

 

もちろん、待たせてしまったのは理由がある。

 

申請作業中にトラブルが発生し、「今すぐ郵便局に行って戻ってきて」と指示されたのだが、

郵便局で長く待たされた。

 

フィレンツェの郵便局は非常に混む。 よそも混むのかな? 

用事1つのために1時間待つなんて、少なくとも私が行ったことのある数局ではザラだ。

職員さんも郵便局の事情をわかった上で、私たちを送り出したのだと思っていた。

 

 

 

郵便局でのミッションを終え、寄り道せずクエストゥーラに戻って来た。自分たちにできる全速力だった。

 

 

 

しかし「戻ってきました!」とアピールする私たちを見る職員さんの目は、この上なく冷ややかで、

 

「遅すぎるわよ!」と睨み付けられて怒られた。怖かった。

 

 

 

 

そりゃ1時間も待たされたら、誰でも怒る。

しかも昼時だったから、さぞお疲れでお腹も空いていたことだろう。

 

 

それに緊急で郵便局に行かなくてはいけない事態になったのは、私が原因だといえる。

いろいろ言い分はあるけど…クエストゥーラ側にとったら、不備は不備。それは認めるしかない。

 

 

けれど、郵便局の待ち時間は、本当にどうしようもない。

 

 

このままでは申請が却下されてしまうかも。なんとか説明しなくては…!と慌てている私の横で、

 

 

 

夫は、ただ、素直に謝っていた。

 

 

 

それを見た私は我に返り、”今は謝るべきだ”と気が付いて、一緒に謝った。

 

 

 

 

職員さんは、怒りながらも申請手続きの処理を再開してくれた。

 

たぶん彼女は、ただ謝ってほしかったんだろうな。

怒りのやり場もないし、休憩時間がなくなったり遅れたりしたら、誰だって嫌だもの。

こちらとしても申し訳ないと思うし、夫が自然に謝ったことは大正解だった。

 

 

 

 

無事、この日にできる作業は完了し、申請は次のステップへ進むことができた。

 

 

怒りながらも待ってくれて、頑張ってくれた職員さんに感謝の気持ちを伝えたい。

イタリア語や英語では伝えられないので、日本人らしく頭を下げて、

気持ちを込めて「Grazie mille!!」とお礼をした。

 

最後、職員さんは笑顔だった。

 

イタリア人は「Graize」と言われると、反射で笑顔になってしまう習性があるような気もするけど、

ちゃんと「ありがとう」が伝わっていたら良いなと思う。

 

 

 

謝ることの難しさと大切さを感じた一日でした。夫も見直した!

 

 

 

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