ポスドクのお財布事情①雇用者や労働条件など | 私の夫は研究者です

私の夫は研究者です

研究者と結婚したら、即台湾へ移住。からのイギリス、イタリア行き。
あわせて約6年の海外生活を経て2018年帰国。長女も生まれて3人暮らしになりました。
研究者夫の珍生態、子育て、海外生活の記録などを綴っています。


前の記事でも触れましたが、世の中には色々な研究者がいます。
大学の先生、企業で働く研究者、うちの夫のようなポスドク…。

断トツでポスドクが不安定ですσ(^_^;)


博士号を取り、どこかの大学や研究所でポスドクとして採用してもらえても、
1~3年の契約期間が終わったら即、無職。
日本や海外に仕事上の拠点もないので、本当の本当に無職になります。
(ついでに私たち夫婦は自分の家も持ってません。そういう意味でも行き場がない...。)

無職では生活できないので、仕事が途切れないよう次の職場を探しておきます。
次の職場に採用してもらうには、研究して論文を書いて実績を積み上げなくてはいけません


うちの夫がワーカホリック気味な理由の半分は、頑張らないと将来生活できなくなるからです。
(もう半分は純粋に研究が好きだから)

しかも夫の研究は科学的には重要だけど、企業で直接活かせない分野。
一生研究で食べていくならば、研究所や大学に就職するしかありません。


 必死!!

 


そんなポスドクの生活ですが、雇用先と居住国により水準が変わってきます。
同じ国・同じ大学・同じ分野の研究をしていても、雇用形態が異なると何かと違いが出てきます。
以前ちょっとブログに書いたことがあるけどややこしいので、自分たちの状況をまとめてみました。



<台湾>

 な、なつかしい!

雇用者・・・台湾の某大学。雇用期間が決まっているが扱いは正職員と同じ。
        研究者募集→応募→採用の流れで就職。
期間・・・・・2年+希望すればもう1年=最大3年
       (次の職場との兼ね合いで、2年8か月で退職しました)
上司・・・・・台湾の某大学教授。

給与・・・・・台湾から、台湾の水準で、台湾の現地通貨で支払。
賞与・・・・・少しあった?(不明)。
出張・・・・・希望での出張は、上司がOKすれば交通費を出してもらえる。OKが出ないと自腹。

補助・・・・・住居や生活費などの補助なし。
       家族手当なし。ただし、台湾所得税の配偶者控除があった。
       ※日本の住民票は抜いています
       雇用先付属の言語センターへ通う場合、授業料が2割引になる。
航空券・・・赴任時と退任時のみ、本人と家族の分の航空券代を支給。      



<英国>


雇用者・・・日本の某機関
       審査あり。採用後、行きたい国・大学を自分で選ぶ
期間・・・・・最長2年。
上司・・・・・英国の大学教授。夫は訪問研究者(Visitor)として受け入れられた形。

給与・・・・・研究滞在費を日本から、日本円で支払。
       渡航国によって支給額が3パターンに分かれているが、ほとんどの先進国で同額。
       物価の高い国・エリアへ行くと家計が辛くなる。為替変動による微調整なし。
賞与・・・・・なし。
出張・・・・・基本的に自腹(給与に研究費≒出張費も含まれているので)。

補助・・・・・住居や生活費などの補助なし。家族手当なし。
航空券・・・赴任時と退任時のみ、研究者本人の航空券代を支給。家族分は自腹。
       


<共通事項>

☆出勤日や出勤時間の決まりはなし(会議など出勤必須なとき以外)
☆ビザや引っ越し代金はすべて自腹
☆家探しは自力
☆招待されて出張する場合、交通費・宿泊費は全額出してもらえることが多い(絶対ではない)
☆夫の研究ではパソコンと学術書と紙とペンしか使いません



つづく。 


次回予告:で、実際暮らしぶりはどうなの?