ボローニャ現代美術館までの道 | 謎のこうのとり 

4月21日 日曜日、この日は暑かった。

朝からボローニャの街を歩き、疲労もたまり、私には休憩が必要だった。

疲労がたまると、方角がわからなくなるのはいつものこと。

地図を見ても、iPadのGooglemapを見てもお手上げ状態。

そこへ、アジア系のお若い男性が通りかかった。

地元の方らしい、英語で現代美術館のすぐ近くまで一緒に行ってくれると言う。

グラッチェ!!

しかし、道中「今日は音楽フェスタをしているから美術館はクローズかも」

なんですとーーーアセアセ

大きな公園の入口まで来て

「次の次の角を左に曲がって、すぐだよ」と3回言った。

私がお礼を言って、歩き出し、振り返ると、心配気に見ていた。

大きい声で「次の次の角、ありがとう」と言うと安心して

公園の中に去って行った。

この通りの二つ目の角を左に曲がると、あったーーーー音譜

ボローニャ現代美術館入口

オープンしていた。

入場料6€を入口の正面にあるチケット売り場で購入。

左の階段を二階に上がると、常設らしい難解な作品を展示していた。

疲れている時に見るべき芸術作品ではないので

「モランディ」の展示室を尋ねて、直行する。

モランディ美術館

元々は市庁舎の市美術コレクションに展示していたらしい。

日本で展覧会があった時、残念なことに見逃してしまい

ボローニャに行ったら、「絶対見るべきもの」の中に入れていた。

モランディは生涯、ほとんどボローニャから出ることもなく

母親と姉妹とともに暮らし、アトリエで

身の回りの日常、特に静物を描いた画家。

 

この壺はモランディお気に入りのものでたくさん描かれている。

身近な壺や花瓶、コップなどほとんど同じ構図の絵だが

見ていると、なぜだか心が落ち着くのだ。

妹が言う「け」の日が延々と続くような穏やかな気持ちになる。

 

 

 

モランディが使っていた版画プレス機ダウン

 

モランディの展示室の窓には静止した虫がダウン・・・鑑賞中なのか?

鑑賞後、心穏やかになり、よく見るとこの美術館は実にゆったりとした空間。

体育館くらいの広さの展示室、展示されているのは

この天井の骨組みだけ、なんてぜいたくな空間の使い方なんだろう。

トイレは地下にあるが吹き抜けになっているので明るい。

地下(正確には1階)にはこんなオブジェがあった。