ヴァーサ号博物館を出た後、再びトラムに乗って、終点まで行く。
乗ったと思ったら、あっという間に着いた。
車掌さんに 「ここは終点? プリンス・エウシェン美術館の最寄り駅?」と聞くと
「そうですよ、ほらあの人たちも美術館に行くから、ついて行けばいいですよ」と
教えてくれた。
終点から右側の林の少しぬかるんだ小道を歩いていくと、見えてきた。
http://www.waldemarsudde.se/
プリンス・エウシェン美術館・・・(1904年)エウシェン王子の邸宅で王子が住んでいた当時の
内装をそのまま残した美術館。
美術館の入り口を入るとすぐ右手にロッカーがある。そしてミュージアムショップのレジが
受付になっていて、ストックホルムカードを提示する。
私は小さい美術館だし、美術館までの道は数人しかいなかったから、ゆっくり鑑賞できると
思っていた・・・・・しかし、展示室に入ると東京のゴッホ展くらいの人混みでびっくり。
身長の高い外国人に混じって、絵を鑑賞するのはなかなか大変だった。
なぜか? スウェーデンを代表する画家アンダース・ゾーン展が開催されていた。
この上の絵はスウェーデン国立美術館の所蔵品。これらを含め、たくさんの絵が揃っていた。
この画家の描く水面の表情がすばらしかった。かなりの絵に水面が描かれていて
どれも透明感があり、思わず吸い込まれるような美しさだった。
このあと邸宅の方に移動すると、ここでもRoland Svenssonの特別展を開催していた。
特別展を見る前に二階のカフェでちょっと休憩。
このカフェはセルフサービス。卓上に置いているケーキやパンを皿に入れ、
紅茶も自分で入れ、それをレジに持って行って支払いをする。
レジの女性が何やら早口で言ったけど、わからない。すると後ろに並んでいた
おじいさんが「あそこのクリームをケーキに載せるといいよ」と教えてくださった。
王子の邸宅の内装はすばらしかった。ところどころに飾っている花もなんてすばらしい。
あ~写真を撮りたいと思っていたら、別の男性が携帯のカメラで撮ろうと構えた瞬間
係りの人が飛んできて、だめーと注意していた。残念ずら。
警備員もかなり配置されていたような・・・・・さすが王子さまの邸宅だった美術館ずらね。
Roland Svenssonの絵は本の挿絵に使われたものが多く、名もない漁師の生活が
素朴なタッチで描かれていて、とてもあたたかい気持ちになった。
挿絵を連続し、映画も上映していた。
スウェーデンの四季を一枚一枚の絵を重ねて美しく仕上げており、二度も繰り返し
見てしまった。
言葉はわからなくても、絵だけで十分伝わってくるものがあった。
ミュージアムショップでこの画家のスウェーデン語のおもーい本を買った。
たくさんの挿絵があり、宝物の一冊になりそうだ。
このあと、歩いてスカンセンに向かう。
小道の向うは水辺、人懐っこい水鳥が集まってきた。
さっき見た絵のようにきれいな波紋をえがいたミズモもまた思い出の景色となった。
つづく