THE STONE MONKEY
ジェフリー・ディーヴァー著
冷酷無比の殺人者“ゴースト”は狡猾な罠をしかけ、密航者たちのみならずライムの仲間の命をも狙う。愛する者たちを守るには、やつに立ち向かうしかない。真摯に敵を追う中国人刑事ソニーの協力も得、ライムはついにゴーストの残した微細証拠物件を発見する―見えざる霧のような殺人者は何者なのか?
またもやドンデン返しあり。
一体、リンカーン・ライムの頭脳はどうなっているのだろうと感服するばかり。
今回の敵は中国からやって来た殺人鬼。
最後まで、この殺人鬼の顔が見えてこない。
もう気になってたまらないから、イッキに読まなくてはならない。
いつもの美容院に「4センチメートル、坂道でお願いします」と言って
本に没頭する私。
文中、息子の身代わりになって、捨て身で殺人鬼に会いに行く父親の
遺書の言葉が私の心に強く響いた。
私の人生は、私が望んだ以上に満たされたものだった。
・・・・・・
伝えたいことはたくさんある。
私がこれまで生きて学んだこと、私の父やおまえの母さんや
おまえから学んだことを、いまここでかいつまんで伝えることも
できる。
だが、それはやめておこう。
真実は揺るぎがない。しかし、真実への道はしばしば迷路に
なっている。
自分の力でもがいて出口をさがさねばならない。
さあ、地中から太陽に向かって伸びるおまえの旅を
続けなさい。
そしておまえの苗木を大事に育てなさい。
農夫のように、いつも目を光らせていてやりなさい。
だが、伸び伸びと育つゆとりを与えてやりなさい。
私も苗木を見た。
きっとまっすぐに育つことだろう。 父より
完璧ワカメちゃんカットの母は、この言葉を胸に、東京の息子のもとへ
参ります。
伸び伸びと育つゆとりは、果たして与えることはできるのだろうかと
チト心配ではあるが、楽しい年末年始を過ごしてくるのだ。