皐月賞、藤岡康太騎手のこと | ワイビーのブログ(おもに競馬)

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混戦模様の皐月賞。優勝したのはジャスティンミラノでした。

 

ハイペースの中、坂のあたりで先頭に立ったジャンタルマンタルを捉えるとコスモキュランダとの競り合いも制して1冠を達成しました。

 

またしても前走共同通信杯組。2012年のゴールドシップを皮切りに13年間で7勝。いまさらですが、馬券を予想する上で避けて通れないローテーションというのを痛感した次第です。

 

キャリア3戦目の戴冠は、昨年のソールオリエンスに続く最少タイ。個人的には一昨年のダノンベルーガを想像して軸ではなく相手にしてしまって激しく後悔しました(なお本命はメイショウタバル)。

 

振り返りますと今年のクラシック一冠目はキズナとエピファネイアの産駒が大活躍。桜花賞ではエピファネイア産駒のステレンボッシュが優勝して、3着はキズナ産駒のライトバック。皐月賞ではキズナ産駒が勝ったジャスティンミラノを筆頭に3頭で、エピファネイア産駒は除外されたダノンデサイルを含めて2戦2勝のビザンチンドリームが2頭。ともに2戦2勝の馬を送り込みました。

 

現役時代からライバルだったキズナとエピファネイア。無敗の三冠馬デアリングタクトやGⅠを

3勝したエフフォーリアを送り込んだエピファネイアに対して、キズナ産駒は安田記念連覇をしたソングラインを送り込んでいるものの、牡馬とクラシックは未勝利。それが、今回ジャスティンミラノの勝利によって両方とも初勝利。続く2冠目のオークスやダービーで両馬の産駒がどんな勝負を繰り広げるかが楽しみです。

 

 

さて、先週は藤岡康太騎手が亡くなるという悲しいニュースがありました。

 

最初落馬したというニュースを見たときは大丈夫だろうと思っていたけれども、いつもなら発表されるケガの程度が全然でてこず、意識不明であることだけが報道されていてただならぬ事態になっていると感じて、どうか無事でいて欲しいと願っていましたが帰らぬ人となってしまいました。

 

康太騎手は記憶にも新しいマイルCSでナミュールの乗り替わり勝利やジョーカプチーノのNHKマイルカップとGⅠを2勝していますが、個人的にはワグネリアンとマカヒキ、友道厩舎のダービー馬2頭での勝利が強く印象に残っています。

 

普段から友道厩舎の馬に稽古をつけていた藤岡康太騎手。ワグネリアンの時は落馬負傷した福永騎手の代打騎乗。秋初戦の神戸新聞杯を勝利に導きました。マカヒキはおよそ5年ぶりという長い長いトンネルからの復活V。両馬最後の勝利となりましたが、その鞍上が康太騎手だったわけです。

 

今回優勝したジャスティンミラノも友道厩舎所属馬で、1週前追い切りでも康太騎手が騎乗していました。レースで騎乗する機会になかなか巡り会えなかったけれども、こうして日々調教にまたがっていた康太騎手。皐月賞を勝ったとき、友道調教師はハンカチを片手に涙ぐみ、戸崎騎手は目を真っ赤にしてインタビューに答えていました。

 

前の日、中山グランドジャンプを優勝した黒岩騎手は、インタビューの中で藤岡康太騎手への想いを声を詰まらせながらかたっていました。他の騎手も異口同音に素晴らしい人柄だったと語っていました。

 

土曜日の新聞の騎手名は「藤岡」という二文字だけ。これまでは兄が「藤岡佑」康太騎手が「藤岡康」と表記されていて、それが日常だと思い込んでいたのですが、藤岡の名字だけ。もう康太騎手が二度と戻ってこないという現実を突きつけられたように見えました。

 

お金がかかっているゆえ、時には厳しいヤジが飛んだり、ネットで心ない書き込みをされることもありますが、騎手が危険と隣り合わせの仕事。本当ならピリピリしてもおかしくないのでしょうが、そんなことをおくびにも出さず、イベントでは楽しい話をしてくれたり、レース後のサインに快く応じているシーンを思い出すと頭が下がります。

 

競馬は命がけ。黒岩騎手がインタビューで語っていた言葉ですが、10年前にオルフェーヴルが2度目の有馬記念を勝ったときに池添騎手のインタビューを思い出しました。

 

「皆さんに最高の競馬を見せるために競馬関係者、騎手、馬は命をかけて頑張っています。」

 

命をかけているという言葉を、リスペクトの想いを忘れないように。そして人馬無事を祈りつつ、これからも競馬を応援していこうと思います。

 

藤岡康太騎手、お疲れ様でした。

心からご冥福をお祈り申し上げます。